結婚式にお呼ばれされたら相応しい格好で出席するのがマナーです。
成人式の振袖を友人や家族の結婚式に着て行くのもOK。
しかし、「振袖を着ていってもおかしくない?」「何歳までなら着ても大丈夫?」など、いろいろ気になりますよね。
また、「結婚式にふさわしい色や柄は?」「髪飾りはどんなものがいい?」と、コーディネートに悩んでいる方もいるでしょう。
そこで今回は、結婚式に振袖を着ていくときのマナーを解説していきます。
立場や年齢に合わせた振袖の選び方や小物の合わせ方も紹介するので、ぜひ参考にしてください。
最後までお読みいただくことで、マナーをわきまえつつ結婚式に花を添える振袖の着こなしができるようになりますよ。
そもそも振袖とは
まずは、振袖の基本について解説していきますね。
未婚女性の正礼装
振袖とは未婚の女性が着る正礼装で、袖が長い着物のことです。
袖の長さによって、次の3種類に分けられます。
- 大振袖:115cm以上
- 中振袖:110cm前後
- 小振袖:85~95cm前後
成人式や結婚式で着るのは、中振袖が一般的です。大振袖は花嫁衣裳として、小振袖は袴に合わせて着ることが多い振袖になります。
また、鮮やかな色や伝統的な古典柄、現代風のモダン柄などの華やかなデザインも振袖の特徴です。
何歳まで着られるか
振袖を着る年齢に決まりはありません。
未婚であれば何歳でも着ることができますが、一般的には10代20代の若い女性が着ているイメージを持つ人が多いでしょう。
ただ、最近では30代後半での結婚も珍しくないので、振袖を着る年齢は30代前半までが目安になってきています。
振袖はデザインのバリエーションが豊富なので、年代に合わせた色柄で選ぶとふさわしい着こなしができますよ。
結婚式で振袖が喜ばれる理由
結婚式で振袖が喜ばれるのは、おめでたい席に華やかさと格を添えることができるためです。
鮮やかな色や豪華な柄は会場全体を華やかにするので、結婚式のお祝いムードが高まるでしょう。
日本の伝統的な美しさは結婚式の格も上げてくれるので、豪華な雰囲気を演出してくれるのも魅力です。
集合写真も、主役の新郎新婦を中心に周りに振袖のゲストがいることで、より華やかさが際立ちますよ。
既婚者が着られる着物とは
既婚者が結婚式で着る着物は、袖の短い黒留袖または色留袖や訪問着になります。
振袖を着るのが未婚女性のみなのは、長い袖を振るのが愛情表現とされていたことが由来です。
結婚後は長い袖が不要になるため、既婚者は袖を短く仕立て直して着るのが風習となりました。
既婚者の振袖が絶対だめではありませんが、ゲストの中にはマナー違反と思う人がいるかもしれません。
新郎新婦に頼まれたなど特に理由がない場合は、既婚者が着るのは避けた方が無難でしょう。
結婚式における振袖の選び方
次に、結婚式における振袖の選び方を解説していきます。
立場や年齢に合わせた選び方では、おすすめの振袖も紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
白色と赤色、黒色を避ける
振袖を選ぶときは、花嫁衣裳と被る色を避けるのがマナーです。
花嫁の衣裳の色が分からない場合は、白・赤・黒の3色を避けましょう。
白は花嫁のみが着る色なので、ゲストのお呼ばれ服にはタブーです。
赤は色打掛、黒は引き振袖の花嫁衣裳と被るかもしれません。
また、黒は親族の黒留袖と同じ色を避ける意味もあります。
花嫁が他の色を着るときは赤の振袖を着てもかまいませんが、花嫁より華美にならないことも大切です。
白地の振袖を着たい場合は次の記事も参考にコーディネートしてみてください。
URL: https://www.kekkonshikijoerabikata.com/13762/
立場に合わせた選び方
ここでは、立場に合わせた振袖の選び方を解説します。
紹介している振袖はレンタルもできるので、気になる方は併せてチェックしてみてください。
▼親族におすすめの振袖
親族は新郎新婦とともにゲストをお迎えする立場になるため、格式の高さを感じさせる古典柄がおすすめです。
振袖の古典柄には、鶴亀、松竹梅、菊や牡丹、青海波や扇など、おめでたい意味を持つ吉祥文様が多く使われています。
全体に大胆にあしらわれた古典柄が華やかで、日本の伝統美を表現した振袖です。
所々に入る黒が格の高さを感じさせ、新郎新婦の親族としての礼節を表現してくれるでしょう。
▼友人におすすめの振袖
友人の立場で着る振袖には、親族の古典柄と被らないモダン柄がおすすめ。
ユリやバラなどの洋花、ストライプや水玉、幾何学模様など、振袖の格を押さえつつも自由なデザインが魅力です。
振袖で自分らしさを表現したい方にもよいでしょう。
優しいパステルピンクのグラデーションをベースにした、可愛らしさのある振袖です。
吉祥を告げる孔雀や花の模様は、ほどよい華やかさで派手すぎず、落ち着きも感じられます。
年齢に合わせた選び方
振袖は、年齢に合った印象を与える色や柄を選ぶのもポイントです。
年齢と振袖の色柄がちぐはぐだと、子どもっぽく見えたり逆に老けて見えたりしてしまうので、気を付けましょう。
▼20代前半までにおすすめの振袖
20代前半までの女性は、振袖がもっとも似合う年頃です。
古典柄や吉祥文様が鮮やかな振袖を選ぶと、品がありつつ可愛らしい印象になるでしょう。
振袖の地色は、明るいパステル系のピンクや水色、黄色などがおすすめです。
優しいクリーム色が、派手すぎない可愛らしさを表現してくれます。
さらに、古典柄の御所車と洋花のバラを描いたモダンな組み合わせが、個性を引き立ててくれるでしょう。
▼20代後半ににおすすめの振袖
20代後半の女性は、現代風のモダン柄やレトロモダンでおしゃれに差をつけたいところ。
定番の色や古典柄ではなく、個性のあるデザインを選んで自分らしさを表現するとよいでしょう。
生地の一部に絞りが使われていたり、色の配置がパッチワークのようになっていたりする個性のある振袖です。
くすみを感じさせるダスティイエローやピンクが、20代の前半にはない落ち着きを表現してくれます。
▼30代前半ににおすすめの振袖
30代前半の女性には、落ち着いた色味で全体の色数も抑えたシックな振袖がおすすめです。
濃い緑やワインレッド、濃紺などが、深みのある大人の女性らしさを表現してくれます。
花や蝶の柄がシックで、大人っぽい印象です。
濃い緑の生地や帯の差し色に使われている黒が、さらに落ち着きを表現しています。
派手さはないものの、品格を感じられる振袖です。
振袖に合わせるバッグや小物の選び方
最後に、振袖に合わせるバッグや小物の選び方を解説します。
結婚式はフォーマルな場なので、ふさわしい品格のあるコーディネートになるよう合わせるのがポイントです。
バッグや草履の選び方
バッグや草履は、エナメルや帯地を使った光沢のある生地を選びましょう。
バッグのデザインは、振袖の色柄と調和する上品で華やかなものがおすすめです。
草履は台の高さが高いほどフォーマル度が上がり、振袖に合わせるときは5cm以上が目安になります。
別々に揃えてもいいですが、セットになっているものを選ぶとコーディネートしやすいです。
帯の選び方
振袖の帯は、華やかな変わり結びができる袋帯を合わせます。
また、帯の柄は振袖の色柄との調和を考えて選ぶのがポイントです。
振袖の柄が豪華な場合はシンプルな柄の帯を、振袖が落ち着いた柄の場合は華やかな柄の帯を選ぶとバランスが取れます。
また、金や銀をあしらった帯は格が高いとされるため、フォーマルな結婚式におすすめです。
髪飾りの選び方
結婚式では、花嫁と被らないように花モチーフやパール、白の髪飾りは避けましょう。
大きすぎると目立ちすぎてしまうため、控えめなサイズを選ぶのもポイントです。
かんざしやビジューのついたコーム、つまみ細工や小ぶりのリボンなどが、振袖を引き立ててくれます。
振袖の色柄とのバランスも考えると、統一感のある上品さを演出できるでしょう。
ヘアスタイルの選び方
結婚式では、フォーマル感と適度な華やかさのあるアップスタイルが基本です。
ダウンスタイルやハーフアップ、派手すぎる髪型は上品さに欠けるため、フォーマルな場のお呼ばれにはふさわしくありません。
また、ショートヘアの場合は、サイドの髪を編み込んだりふんわり巻いたりなど、一工夫加えて華やかさを出しましょう。
まとめ:振袖で披露宴に華を添えよう
振袖は未婚の女性が着る正礼装で、結婚式に華や格を添えることができる美しい着物です。
パステル系の明るい色や濃い色、古典柄やモダン柄など、色柄の選び方で個性が出ます。
本記事では、結婚式のお呼ばれに着る振袖について、基本マナーや選び方を解説してきました。
出席するときの立場や年齢に合わせたおすすめの振袖も、ぜひ参考にしてください。
帯や小物とのコーディネートも考慮して、結婚式にふさわしい上品で華やかな振袖姿で参加しましょう。