顔合わせ食事会は、両家の家族が初めて揃い親交を深める場。ふたりにとっても家族にとっても大切なイベントですよね。
両家の顔合わせを成功させるためには、事前の準備が欠かせません。段取りが悪くスムーズな進行ができないと、盛り上がらずに気まずい雰囲気になることもあるからです。
そこで今回は、両家顔合わせ食事会のマナーを、流れに沿って解説していきます。
「何を準備したらいいか分からない」「当日どう進行したらいいか知りたい」という方は、しっかりチェックしていきましょう。
顔合わせ食事会の準備の流れ
まずは、顔合わせ食事会の準備を、流れに沿って見ていきましょう。
1.顔合わせの日取りを調整する
顔合わせ食事会は、結婚式の6~10か月前に行うケースが多いです。もしくは、お互いの家族に挨拶に行った3か月後くらいを目安にするとよいでしょう。
日取りを決める時は、大安や友引などのお日柄を気にするかを、両家族に確認しておくと安心です。
ランチとディナーどちらにするかは、全員が集まりやすい時間帯で決めましょう。
2.顔合わせの場所を決める
顔合わせ食事会は、個室のあるレストランや料亭がおすすめです。
顔合わせなどの行事に慣れているお店が多いので、乾杯の準備や料理の提供タイミングなど、いろいろとサポートしてくれます。
結婚式場をすでに決めている場合は、式場のレストランで顔合わせを行うのもありです。特に家族が遠方の場合は、式場の案内も一緒にできます。
3.細かい点を決める
お互いの家族が気持ちよく対面するためには、日時や場所以外の細かい点も決めておくことが大切です。
▼当日の服装の注意点
顔合わせ食事会での服装は、両家の格を合わせましょう。
片方がフォーマルでもう片方がカジュアルなど、服装の格がちぐはぐなのはNGです。
高級レストランではフォーマルな洋装、料亭なら彼女と母親は和装にするのもよいでしょう。
カジュアルなレストランの場合はフォーマルすぎない服装にするなど、お店の雰囲気に合わせることも大切です。
▼手土産の決め方
顔合わせでは、必ずしも手土産を持参する必要はありません。
しかし、片方だけが用意すると気まずいので、事前に手土産の有無や予算のすり合わせをしておきましょう。
相場は3,000~5,000円くらいで、地元の銘菓やお酒などの消え物を選ぶケースが多いです。
日持ちがしないものや持ち帰りが大変なものは避けましょう。
4.当日に向けて準備する
食事会の招待状や当日のしおりを用意するカップルも多いです。
しおりに当日の流れや家族のプロフィールを載せると、進行がスムーズになるだけでなく食事中の話題にもできますよ。
また、ウェルカムボードや「〇〇家〇〇家両家顔合わせ」と書いたガーランドを用意するのもおすすめ。
食事会が盛り上がり、素敵な記念写真が撮れるでしょう。
顔合わせ食事会の流れ
次に、顔合わせ食事会の当日の流れと、気を付けたいマナーを紹介していきます。
1.待ち合わせ
当日は、ふたりがそれぞれの家族のエスコート役を務めましょう。
お店に着いたら先に入室せず、お店の外や会場のロビーなどで待ち合わせをします。到着は、予約時間の5分前くらいがベストです。
家族と別々に行く場合は駅や駐車場で待ち合わせて、揃ってから一緒に向かいましょう。
初対面の親同士がふたりより先に着いてしまうと、居心地の悪さを感じさせてしまうかもしれないからです。
2.会場に入室
両家が揃ったらその場で軽く挨拶をして、食事会の会場に移動します。
手土産を持参している場合は、席に着く前に交換しましょう。食事会は家同士で親睦を深める場なので、一般的には父親か母親から渡します。
紙袋等から出して渡すのが正式ですが、あまりかしこまった雰囲気にしたくない場合は、入れたまま差し出しても大丈夫です。
もし渡しそびれてしまったら、結びの挨拶の後でも問題ありません。
3.席に着く
席に着く時も、ふたりが席順を案内してあげるとスムーズです。長テーブルなのか円卓なのかなど、テーブルのレイアウトをお店側に確認しておくとよいでしょう。
▼長テーブルの場合の席順
長テーブルでは、出入り口から一番奥が上座になります。
席順は上座側から父、母、本人の順番で、奥の列に新郎家、手前の列に新婦家が一般的です。
祖父母や兄弟姉妹も参加する場合は、母親と本人の間に座ってもらいましょう。
また、顔合わせの場では間を取り持って会話を盛り上げるために、父と母の間に本人が座ってもかまいません。
この場合の祖父母や兄弟は、母親の隣の末席になります。
▼円卓の場合の席順
円卓の場合も、基本的には長テーブルと同じです。
奥の上座から父、母、本人の順に座り、父同士、本人同士が隣り合うレイアウトになります。
もしくは、父、本人、母の順でも大丈夫です。
また、祖父母や兄弟姉妹がいる場合は、母親と本人の間に座ってもらいましょう。
ただし、円卓の上座は部屋の景観等によって、一番奥ではない場合もあります。
事前に、お店側に確認しておくと安心ですよ。
4.始まりの挨拶
始まりの挨拶は、食事会の進行役が行うことが多いです。主催がふたりなら彼が、主催が親の場合は彼の父親が行うとよいでしょう。
彼の挨拶の文例を紹介しますので、参考にしてください。
この度〇〇さんと婚約し、ご報告も兼ねて食事の席を設けさせていただきました。
行き届かない点もあると思いますが、どうぞよろしくお願いいたします。
5.両家の家族紹介
次に、両家の家族を紹介していきます。ふたりがそれぞれの家族を紹介してもいいですし、ひとりずつ自己紹介してもらう方法でもかまいません。
自己紹介の場合は事前に伝えておくと、話す内容を決めておけるのでスムーズです。
紹介する内容は、ふたりとの関係性と名前。さらに仕事や趣味、出身地など、人となりが分かる内容を加えると、食事中の会話が盛り上がるきっかけになりますよ。
6.乾杯の挨拶
乾杯の挨拶も進行役が行うとスムーズですが、主催がふたりの場合は両家を代表して彼の父親にお願いするケースも多いです。
乾杯の挨拶をお願いする場合は、あらかじめ伝えておきましょう。
両家どちらにも花を持たせたい場合は、始まりの挨拶を彼の父親に、乾杯の挨拶を彼女の父親にと役割分担してもかまいません。
全員グラスを持って起立し、手短な挨拶と乾杯の発声をしてもらう流れになります。
7.歓談&食事
乾杯をしたら、いよいよ食事会のスタートです。和やかな雰囲気になって親睦が深まるように、ふたりも積極的に話題を提供しましょう。
また、歓談と食事の間に演出も入れると、さらに盛り上がります。おすすめの演出を紹介するので、参考にしてください。
▼婚約記念品の披露
顔合わせはふたりの婚約を祝う席なので、家族の前で婚約記念品の披露や交換を行いましょう。
婚約記念品を見せるだけでなく、セレモニーらしくするのもおすすめです。
彼が彼女に婚約指輪をはめ、彼女はお返しの腕時計を彼につけるなどの演出をすると、お祝いムードが一気に高まるでしょう。
▼婚姻届の記入
婚姻届の証人を親にしてもらいたい方は、顔合わせでお願いするのもおすすめです。
サインをもらった婚姻届をお披露目することで、ふたりの結婚への意識も高まり、婚約のセレモニーらしくなります。
完成した婚姻届を披露できるように、必要な項目はすべて記入した上で行いましょう。
▼記念撮影
特別な日の記念には、写真撮影も外せません。
食事や歓談中にスマホで気軽にスナップを撮るだけでなく、全員並んだ写真も撮っておくと素敵な思い出になります。
集合写真は、お店のスタッフに頼んで撮ってもらいましょう。
お酒で顔が赤くなるのが心配な場合は、食事会の前半に行うと安心です。
8.結びの挨拶
食事が済んでひと段落したら、結びの挨拶をしてお開きとなります。
彼の父親が閉会の挨拶をした後に、ふたりから挨拶をするという流れが多いです。もしくは、ふたりだけの挨拶で締めてもかまいません。
挨拶は、改めて集まってくれたお礼と親への感謝の気持ちを伝えて、「これからもよろしくお願いします」で締めましょう。
また、支払いは食事中に済ませておくと、帰り際もスムーズに散会できます。
まとめ:マナーを守って非常識ではない顔合わせにしよう
両家に結婚の挨拶をしたら、結婚式の前に顔合わせ食事会を行います。両家の家族が揃った場で改めて婚約の報告をすることと、親睦を深めることが目的です。
今回は、顔合わせ食事会の準備と当日の流れを紹介してきました。あまり堅苦しくする必要はないですが、マナーを守って進めることでお互い好印象を持つことができ、家族関係もよくなります。
準備の段階から親にも相談しながら進めて、当日の食事会が和やかな雰囲気になるよう心掛けましょう。