春は、秋に並ぶウェディングのトップシーズン。しかし、日によって気温に差があったり、朝晩がまだ肌寒かったりする時期は、結婚式の服装選びに迷いますよね。
結婚式のお呼ばれドレスは、季節に合った服装を選ぶのもマナーのひとつ。今回は、元ウェディングプランナーの筆者が、春の結婚式のお呼ばれドレスの選び方を解説していきます。
春の結婚式に何を選んだらいいか悩んでいる方は、レンタルできるおすすめドレスも紹介しているので参考にしてもらえるでしょう。
女性の服装だけでなく、男性のスーツを春らしく装うポイントも取り上げているので、ぜひチェックしてみてください。
春の結婚式は温かく過ごせる? 寒い?
春は結婚式のトップシーズンですが、寒暖差が大きく服装選びに誰もが悩みます。
春先は、日中は暖かくても朝晩はまだ寒いので上着が必要です。4月後半から5月になると寒暖差も和らぎますが、雨の日は底冷えのする寒さを感じる日もあります。
時間帯や日によって気温が変わりやすいため、暑さ寒さを調整しやすい服装を考えるとよいでしょう。
せっかくなら春を意識したコーディネートをしよう
カラフルな花が咲き、鮮やかな緑が美しく映える春は、明るく軽やかなイメージのある季節。結婚式のお呼ばれドレスも春を意識したコーディネートにすることで、季節感のある洗練された服装になります。
季節を意識した服装選びは、素材や色のチョイスが決め手です。ここでは、春らしさを服装で表現するポイントを解説していきます。
軽やかな素材感がおすすめ
春を感じさせる結婚式のドレスには、ふんわりと空気を包み込むようなエアリー感があり、見た目も軽やかな素材を選びましょう。シフォン生地にレースやチュールなど、柔らかく程よく風が通るような素材がおすすめです。
サテン地を選ぶときは、薄手で滑らかな手触りの生地が春のドレスに合います。
スプリングカラーを選ぼう
ドレスの色は、明るく暖かみを感じられるスプリングカラーを選びましょう。特に、ピンクやイエロー、ラベンダーやグリーンなどのパステルカラーがおすすめです。
可愛い色が苦手な場合は、ベージュやゴールド、ライトグレーなど、明るめのくすみカラーを選ぶと、大人っぽくなります。
温度調節には上着が大活躍
寒暖差を感じやすい春は、室内外の温度差や朝晩の冷えへの対策に、温度調節できる上着を用意しておきましょう。式場への行き帰りだけでなく、チャペルへの移動やガーデンでの演出など、屋外に出る機会が多い式場もあります。
寒さが残る時期は軽めのコートを、ちょっとした温度調整には脱ぎ着しやすいボレロやショールがあると便利です。
元ウエディングプランナーおすすめの羽織物
春の結婚式におすすめの羽織物は、軽くてエアリー感のあるボレロや、レーシーで柔らかいショール。ベージュやライトグレーなど、明るい色が春のお呼ばれドレスによく似合います。
黒を選ぶ場合は、透け感のある素材や、ドレスを明るい色にするのがポイントです。
▼元ウエディングプランナーおすすめの羽織物1
ケープタイプのボレロは、どのドレスにも合わせやすいシンプルなデザインと、ゆったりしたシルエットが特徴。
半袖のドレスを着ていても、袖周りに窮屈感を感じることがありません。
まだ、肌寒さが残る時期におすすめです。
▼元ウエディングプランナーおすすめの羽織物2
ラメ刺繍の華やかさと、シフォンの軽やかさが魅力のショール。
二の腕や腰回りもカバーできるので、しっかり寒さ対策をしてくれます。
内側に腕を通せるタイプなので、肩からずり落ちそうでショールが苦手な方も安心です。
元ウエディングプランナーおすすめのコート
春のお呼ばれドレスに合わせるコートは、かっちりしすぎないノーカラーコートやステンカラーコートがおすすめ。少し暖かい日は、薄手のトレンチコートが着やすいでしょう。
膝丈か膝下丈くらいで、裾に広がりのあるデザインが合わせやすいですよ。
▼元ウエディングプランナーおすすめのコート1
ゆとりのある襟ぐりと、ボタンではなくホックで前を留めるデザインが、上品できれいめな印象のあるステンカラーコート。
ウールではなくレーヨン混のポリエステル素材なので、程よいドレープ感が春らしい軽やかさを表現してくれます。
▼元ウエディングプランナーおすすめのコート2
トレンチ風ケープコートなら、トレンチコート独特のかっちり感がなく、女性らしく柔らかいシルエットになります。
丸襟やくるみボタンでフェミニンな印象を与えつつ、ウエストベルトやドレープが持つクラシカルな雰囲気も魅力です。
春の訪れを意識したおすすめドレス
春の結婚式には、暖かさを感じる色に軽やかな雰囲気のドレスがおすすめです。春の花を意識したパステルカラーのピンクやイエロー、新緑を思わせるグリーンも春らしさを感じられるでしょう。
モチーフに花の刺繍を取り入れるのも素敵です。時期や時間帯によって肌寒さが心配な時は、袖ありやパンツドレスを選ぶと安心でしょう。
温かな色合いのドレス
春のイメージがある色は、温かなパステルカラー。優しいピンクや明るいイエロー、女性らしいラベンダーなどがおすすめです。
エアリー感のあるシルエットでフェミニンに装うと、一層春らしく感じられるでしょう。
▼元ウエディングプランナーおすすめのドレス1
愛らしいピンクベージュに、ふんわりとした袖とウエストのシャーリング、背中のリボンがフェミニンな印象のドレスです。
デザインがシンプルなので、可愛らしすぎることなく、春を意識した大人の女性を演出できます。
▼元ウエディングプランナーおすすめのドレス2
シンプルなシルエットながら、デザイン性の高い明るいイエローのドレス。
贅沢な総レースから覗く、プリーツスカートが上品です。
胸元のカシュクールやパフスリーブ、ウエストのシャーリングなどが、可愛らしさも表現してくれます。
花をモチーフにしたドレス
花をモチーフにしたドレスも春らしさを感じますが、可愛らしすぎるデザインは幼く見えてしまいます。
女性らしいエレガントさを演出するなら、小花よりも大柄なデザインを繊細な刺繍で仕上げたドレスがおすすめです。
▼元ウエディングプランナーおすすめのドレス3
ドレス全体に広がる繊細な線で描いた花が、シンプルなドレスを華やかに彩ってくれます。
派手すぎないのは、落ち着いたラベンダーカラーに馴染む糸で刺繍されているから。
柔らかい印象が、女性らしさを演出してくれます。
▼元ウエディングプランナーおすすめのドレス4
ピンクがかった優しいベージュに、黒の糸で線画風に描かれた大胆な花柄がおしゃれ。
レース生地にはラメが散りばめられているので、華やかさもあります。
裾や袖口などに配置されたバイピングも、メリハリが効いてエレガントです。
新緑を思わせるドレス
春は植物が元気に育っていき、緑が豊かになる季節でもあります。可愛らしすぎず清潔感のあるドレスを探すなら、新緑を思わせるグリーンのドレスがおすすめです。
選ぶ色合いによっても、雰囲気がかなり変わりますよ。
▼元ウエディングプランナーおすすめのドレス5
鮮やかだけれど派手すぎない、ピーコックグリーンのドレス。
山型にギザギザしたスカートの裾が、エレガントに見えます。
シルエットはシンプルですが、モチーフレースをパッチワークした、立体感のあるデザインがおしゃれです。
▼元ウエディングプランナーおすすめのドレス6
くすみ系のライトグリーンのドレスは、落ち着いた印象を与えたい方におすすめ。
女性らしい華やかさをプラスしてくれるのは、袖や胸元のフリルや繊細なレースの透け感です。
ウエストのシャーリングも、柔らかいラインを描いてくれます。
春夜のドレス
春の夕方から夜にかけての時間帯は、まだまだ寒さを感じる時期です。袖ありドレスやパンツドレスを選ぶと、寒さ対策にもなります。
ナイトウェディングには、ドレッシーなドレスや華やかなデザインを選ぶのもポイントです。
▼元ウエディングプランナーおすすめのドレス7
7分袖のドレスは、肌寒い季節の結婚式にぴったり。
レーシーで軽やかさを感じられるので、春の結婚式でも重すぎません。
適度なシアー感と繊細なレースが、上品でありながら華やかさも感じられるドレスです。
▼元ウエディングプランナーおすすめのドレス8
フリルが幾重にも重なった、チュール素材のボレロがついたパンツドレスは、華やかだけれど派手すぎないのがポイント。
全体を優しい色合いでコーディネートしているため、女性らしい柔らかい印象を与えてくれます。
半袖のドレス
羽織物なしでも過ごせるうららかな暖かい春の日には、半袖のドレスがおすすめです。
袖ありドレスを選べば、格式高い結婚式でもドレス1枚で過ごせます。
5分袖や7分袖だと重く感じてしまう時も、半袖なら軽やかです。
▼元ウエディングプランナーおすすめのドレス9
ともすると野暮ったくなりがちな半袖も、レースやチュールで動きを出したデザインなら華やかに。
フリルがついた甘さを感じるドレスは、くすみ系のグレーで落ち着いた雰囲気を演出すると、大人っぽい印象になります。
▼元ウエディングプランナーおすすめのドレス10
ボリュームのあるレース素材の袖が華やかな、甘めピンクのフェミニンなドレス。
上半身にはレースを施さず、スカートをマーメイドラインにすることで、バランスを取っています。
首周りもラウンドネックですっきりと。
男性のスーツはどう春らしくする?
男性はブラックスーツやダークスーツが基本なので、どうしても暗くなりがちです。
春らしく装うなら、ネクタイやポケットチーフに明るい色を取り入れましょう。優しいピンクやラベンダーは、派手すぎず春を感じられます。
白やゴールドのカフスボタンやネクタイピンを付けるのもありです。また、ダークスーツにはネイビーを選ぶのもおすすめ。上品な華やかさが、春の結婚式によく合います。
40代・50代のマダム世代はどう春を表現する?
40代・50代の女性は、エアリー感がありながらハリもある、優しい風合いの生地でシンプルに装うのがベスト。少しくすみがかったグリーンやブルー、ラベンダーカラーなど、中間色や寒色系が落ち着いて見えます。
黒やネイビーなどの濃い色のドレスを着る時は、羽織物やバッグ、靴などの小物に明るい色を。ベージュやライトグレー、ゴールドなどが、エレガントで大人らしい雰囲気を演出してくれます。
まとめ:春らしい装いでパーティーを楽しもう
春は結婚式のトップシーズンですが、時期や時間帯によっては寒暖差が大きく、服装選びに悩む方は少なくありません。寒さ対策には羽織物やコートなどが必要ですが、明るい色や薄手の生地を選ぶことで春らしさを感じられます。
ドレスは、春を思わせる明るい色や、エアリー感のあるふんわりした素材を選ぶことがポイント。男性は、ネクタイやポケットチーフで春を演出するとおしゃれです。
季節に合った服装を選ぶのもマナーなので、春らしい装いを心がけてパーティを楽しみましょう。