昨今では家族の絆を大切に考え、親族のみの結婚式を選ぶカップルも増えています。
少人数の落ち着いた雰囲気の結婚式が多いですが、一般的な結婚式と服装のマナーが異なるのか悩む方も少なくありません。
そこで今回は元ウエディングプランナーの筆者が、親族のみの結婚式での服装のマナーや選び方を解説していきます。
男性女性や年代別のおすすめやポイントも紹介しているので、服装選びの参考になるはずです。
紹介している衣装はレンタルも可能なので、気になる方は併せてチェックしてみてください。
最後までお読みいただくことで、親族のみの結婚式にふさわしい服装で安心して参列できるでしょう。
親族のみの結婚式スタイル
親族のみの結婚式は、親族やごく親しい家族だけを招待して行う家族婚のこと。
挙式披露宴を行う一般的な結婚式よりも規模が小さく、アットホームで温かみのある雰囲気が特徴です。
友人や職場関係のゲストを呼ばず、家族や親族のみでゆっくり過ごしたいカップルに人気があります。
結婚式のスタイル
親族のみの結婚式は、挙式と会食というスタイルで行うケースが多いです。
会食を行わずに挙式のみ、すでに海外挙式やフォトウエディングを行っており会食のみ、というケースもあります。
挙式は、教会式や神前式、人前式など、どの形式を選んでもかまいません。
また、会食では食事や歓談を中心としつつ、ケーキカットや親族のスピーチ、記念品の贈呈などの演出を行うこともあります。
開催人数
親族のみの結婚式は少人数で行うことが多く、開催人数は10~30人程度が一般的です。
ごく親しい家族のみで行う場合は、10人以下で開催するケースもあります。
招待する人は、新郎新婦の両親や祖父母、兄弟姉妹やおじおば、いとこなどです。
家族同然の付き合いがある友人がいれば、親族のみの結婚式に招待してもおかしくありません。
開催場所
開催場所は、専門式場やホテル、ゲストハウスやレストランなどさまざまです。
専門式場やホテルは設備が整っていて、少人数用のバンケットや個室を利用できるところも少なくありません。
貸切できるゲストハウスでは、プライベート感を楽しむことができます。
家族婚では料理にこだわりたい方も多いので、アットホームに過ごせるレストランもよいでしょう。
親族のみの結婚式における服装の基本マナー
身内のみの結婚式であっても、服装のマナーをわきまえることが大切です。
ここでは、親族のみの結婚式における基本マナーを解説していくので、服装選びの参考にしてください。
服装の格を両親で合わせる
両家両親の服装の格を合わせましょう。
写真撮影やお見送りなどで両家が並んで立つときに、服装の格が揃っていれば統一感が出て見栄えがよく見えます。
一方で、服装の格に差があるとバランスが悪いだけでなく、どちらが主催なのかと不要な印象を与えかねません。
洋装か和装かについては、服装の格が揃っていればどちらでも大丈夫です。
結婚式が決まったら服装をどうするか、両家で話し合って決めるとよいでしょう。
フォーマルな服装のポイント
きちんとした結婚式を行う場合は、服装もフォーマルに。
新郎新婦は、タキシードとウエディングドレスでゲストを迎えましょう。
両親はモーニングコートと黒留袖、もしくはアフタヌーンドレスの正礼装を着用します。
夕方や夜の結婚式の場合は、タキシードやイブニングドレスがマナーです。
ほかの親族は、両親より格を下げた準礼装になります。
男性はブラックスーツやダークスーツ、女性はフォーマルなドレスやスーツを選びましょう。
カジュアルな服装のポイント
カジュアルな結婚式の場合は、少しカジュアルダウンした準礼装や略礼装で十分です。
新郎はタキシードとウエディングドレスでもいいですし、ジャケットスタイルと白のパーティドレスで登場する方もいます。
父親はダークスーツ、母親は訪問着やシックなドレスがおすすめです。
ほかの親族は、男性はダークスーツやジャケットスタイル、女性はきれいめなワンピースやスーツがよいでしょう。
アクセサリーや小物を選ぶ際のポイント
親族のみの結婚式では、上品で控えめなアクセサリーや小物を選ぶのがポイントです。
定番のパールは万能で、世代を問わず親族婚にふさわしい装いができます。
ドレスが落ち着いた色になりやすいので、バッグや靴、羽織物で華やかさを演出するとよいでしょう。
男性は白やシルバー系のネクタイに、黒の靴とベルトで統一感を。
カジュアル婚では、淡いブルーやグレーのネクタイやポケットチーフもおしゃれです。
結婚式でのNG
結婚式では、新郎新婦より目立ったりカジュアル過ぎたりする服装は避けましょう。
白のドレスは新婦と被るためNGです。
写真で白っぽく見えてしまう薄いベージュもよくありません。
また、女性の全身黒や男性の黒いネクタイは、喪服をイメージさせるのでマナー違反です。
ファーやレザーなど殺生をイメージさせるもの、過度に透けていたり露出が多すぎたりする服装もふさわしくありません。
会場に合わせた服装の選び方
服装を選ぶときは、会場の雰囲気に合わせることも大切です。
ホテルは、格式の高さに合わせたフォーマル感のある服装がよいでしょう。
専門式場は会食会場の雰囲気も考慮して、フォーマル寄りかカジュアル寄りかを決めれば間違いありません。
ゲストハウスやレストランでは、セミフォーマルできちんと感と華やかさを演出するとよいでしょう。
親族のみの結婚式における女性の服装
ここからは、親族のみの結婚式における女性の服装を年代別に紹介していきます。
おすすめの服装はレンタルもできるので、併せてチェックしてみてください。
20代女性におすすめの服装とポイント
20代の女性は、若々しさを活かしつつも親族らしい品格を意識するのがポイントです。
膝丈やミモレ丈のフレアシルエットのドレスで上品に装いましょう。
シフォン素材や総レースが、華やかで若さを引き立てつつ、フォーマルな場に似合います。
色はくすみピンクやライトグレー、ベージュなど、落ち着きつつ明るいトーンがおすすめです。
30代女性におすすめの服装とポイント
30代の女性は、20代よりも落ち着きときちんと感を意識しましょう。
膝下からミモレ丈の短すぎず長すぎないスカート丈が、全身のバランスを整えてくれます。
すっきり見えるIラインやフレアで、シフォンやレースなど過度な装飾のないシンプルなデザインが好印象です。
色はダスティブルーやネイビー、グレーなどが、大人の余裕を感じさせてくれます。
40代女性におすすめの服装とポイント
40代の女性は、若々しさよりも落ち着きや品格、清潔感を重視しましょう。
ミモレ丈やロング丈のドレスが、きちんと感を演出してくれます。
シルエットは、体型をカバーしつつ縦ラインを意識したシンプルなデザインがおすすめです。
上質感のあるジョーゼットや総レース素材で、グレーやネイビー、ダークグリーンなどの落ち着きのある色が似合います。
50代女性におすすめの服装とポイント
50代の女性は、華やかさよりも品格や落ち着き、上質感を重視しましょう。
Iラインの上品なシルエットのロング丈のドレスが、大人の落ち着いた装いにぴったりです。
素材は光沢のあるシャンタンや高級感のあるジャガードが、控えめな華やかさを演出してくれます。
ブラックよりは、ネイビーやシルバーグレー、ボルドーなどの落ち着いた色がおすすめです。
60代女性におすすめの服装とポイント
60代の女性は、年齢にふさわしい品格や落ち着き、上質さを意識しましょう。
シンプルで直線的なラインのロングドレスが、体型をカバーしつつ上品で落ち着いて見えます。
素材は上質なシルクやシャンタン、ジョーゼットなどで、軽やかさよりも格の高さを重視しましょう。
ブラックはアクセサリーや小物で華やかさを、ネイビーやグレーなどの落ち着いた色もおすすめです。
母親におすすめの服装とポイント
母親は、親族の中で最もフォーマル度が求められる立場になります。
かしこまった雰囲気の結婚式では、黒留袖やロングドレスを選びましょう。
カジュアルな結婚式では、色留袖やフォーマルドレス、アンサンブルスーツでもかまいません。
ブラックやシルバーなどの落ち着いた色で、光沢感のある素材や上質なジャケットで華やかさと格を保ちましょう。
パールや上質なアクセサリーでフォーマル度を高めることも大切です。
親族のみの結婚式における男性の服装
次に、親族のみの結婚式での男性におすすめの服装やポイントも紹介していきます。
こちらも、おすすめの服装はレンタルできるのでチェックしてみてください。
若い男性におすすめの服装とポイント
若い男性が親族として結婚式に参列する場合は、清潔感ときちんと感を意識しましょう。
ネイビーやチャコールグレーなどのダークスーツが、若々しい爽やかさを演出してくれます。
ネクタイは、控えめな柄のシルバーやグレー、淡いブルーなどが上品です。
シャツは白の無地が基本ですが、カジュアルな会場なら淡いブルーやストライプなどもよいでしょう。
年上の男性におすすめの服装とポイント
年上の男性親族は、落ち着きと信頼感を意識した品格ある大人の装いがポイントです。
光沢感のあるブラックスーツや、チャコールグレーなどのダークスーツを選びましょう。
サイズが合っていないとだらしなく見えるので、体型に合ったスーツで清潔感を出すことも大切です。
ネクタイは白やシルバーが王道ですが、ストライプや小紋柄で変化をつけても上品に見えます。
父親におすすめの服装とポイント
父親の正礼装はモーニングコートですが、親族のみの結婚式では準礼装のブラックスーツでもおかしくありません。
両家の服装の格を揃えつつ、会場の雰囲気に合わせて選ぶとよいでしょう。
ブラックスーツにライトグレーのベストを取り入れると、明るい印象になるのでおすすめです。
白のシャツに光沢のある白かシルバーのネクタイでフォーマル感を演出しましょう。
さらに白のポケットチーフを合わせると、華やかさがアップします。
まとめ:親族のみの結婚式でも服装に迷わず参列しよう
親族のみの結婚式でも、会場の雰囲気に合わせたフォーマル感は大切です。
カジュアルな結婚式の場合も、準礼装や略礼装で格を意識したきちんと感を出しましょう。
両家の両親は、格を揃えてバランスを取ることがマナーです。
その他の親族は両親より少し格を下げた落ち着いた色の服装で、アクセサリーや小物は上品で控えめなものを選びましょう。
今回は、親族のみの結婚式の服装のマナーと選ぶときのポイントを紹介してきました。
おすすめの服装例も参考に、親族としてふさわしい服装で結婚式に参列しましょう。