結婚祝いをいただいたら、感謝の気持ちを込めてお返しをするのがマナーです。
ただ、中には「お返しはいりません」と内祝いを辞退されることも。
本当に内祝いを贈らなくても良いのか、それとも社交辞令なのか、判断に悩んでしまいますよね。
「内祝いを断られたらどうすればいいの?」
「社交辞令かどうかってどう判断すればいい?」
「内祝いを辞退されたら何も渡しちゃいけないの?」
本記事では、内祝いを辞退された場合の判断基準や感謝の伝え方、贈る際のマナーまで徹底解説します。
相手の厚意を無駄にしないようにお礼を伝える方法もご紹介。
結婚祝いをくれた相手と長く良好な関係を続けるポイントを解説するので、参考にしてみてください。
内祝いを断られたら
相手が内祝いを断る背景には、様々な理由が考えられます。
その言葉が純粋な遠慮や気遣いなのか、それとも社交辞令なのかによってその後の対応を変えましょう。
しかし、まずは気遣いでも社交辞令でも変わらず、しっかりとお礼をしてから確かめることが大切です。
すぐにお礼をする
まずはお礼の連絡を速やかに行いましょう。
直接お祝いを貰った場合はその場ですぐにお礼を伝え、郵送で届いた場合は電話やメールでお礼を伝えます。
後日改めてお礼状を送ると、より丁寧です。
社交辞令なのか本心なのか確認する
口頭で「お返しはいりません」と伝えられた場合、その言葉が社交辞令なのか判断に迷うことも。
親しい友人であればズバリ聞いてみてもよいでしょう。
本心かどうか自信が持てない場合は一度申し出を断ってみて反応を伺うのも手です。
また、金額や関係性から判断する方法もあるので、次の項目を参考にしてみてください。
相手から内祝いを辞退する明確な意思表示があった場合はその厚意をありがたく受け止め、基本的にお返しをする必要はありません。
かたくなに固辞する場合や手紙などに「内祝いは辞退させていただきます」といった一筆が添えられていた場合などです。
このような丁寧な断り方に対し内祝いを贈ることは、かえって相手の気持ちを踏みにじる行為となる可能性があります。
辞退の意思がはっきりしている場合は、内祝いという形ではなく、いただいたことへの感謝の気持ちを伝えることが大切です。
内祝いを贈らなくてもいいかの判断方法
内祝いを辞退された場合、本当にお返しをしなくても良いのかどうかは様々な要素を考慮して判断する必要があります。
単に「お返しはいらない」という言葉だけでなく、お祝いの金額や相手との関係性などからも見極めることが重要です。
内祝いを贈るべきかどうかの判断に役立つ具体的な方法について解説します。
結婚祝いの金額から判断する
内祝いを贈るかどうかの判断基準の一つがお祝いの金額です。
結婚祝いの金額によって、相手の内祝い辞退の意図やこちらが取るべき対応が分かる場合もあります。
- 結婚祝いが少額だった場合
- 相場通りの結婚祝いだった場合
- 高額な結婚祝いだった場合
▼結婚祝いが少額だった場合
いただいた結婚祝いが小額だった場合は、きちんとした内祝いを贈る必要はないと考えられます。
少額のお祝いには、お祝いの気持ちを伝えたいという純粋な気持ちが込められていることが多いからです。
高額な内祝いを贈るとかえって相手に恐縮させてしまう可能性もゼロではありません。
感謝の気持ちとして数百円程度のお菓子やコーヒー、紅茶などの消えものを贈るのがおすすめです。
▼相場通りの結婚祝いだった場合
一般的な相場通りの結婚祝いを貰い、口頭で内祝いを辞退された場合は社交辞令の可能性があります。
言葉通りに受け取ってお返しをしないと、後々気まずくなってしまうことも。
本心か社交辞令か判断がつかない場合は、ひとまず内祝いを贈っておく方が無難と言えます。
その場合は相手のご厚意を無下にしないために「夫(妻)がどうしても」という形にすると丸く収まるでしょう。
相手に負担をかけないよう、内祝いは半額ではなく3分の1程度の品物にするなどの配慮も大切です。
▼高額な結婚祝いだった場合
親族や祖父母など身内からは高額な結婚祝いを貰うことがあり、内祝いを辞退されることがあります。
身内からの結婚祝いは新生活への支援という意味合いもあるため、内祝いを贈ってしまうと失礼になってしまうことも。
相手の厚意をありがたく受け取り、内祝いの金額を相場以下にするか、別の形でお礼をするのがおすすめです。
例えば、新居へ招待して手料理を振る舞ったり、直接会いに行くこともお返しの一つの方法でしょう。
また、後日改めてお礼状を贈り感謝の気持ちを丁寧に伝えることも忘れてはいけません。
相手との関係性から判断する
結婚祝いをくれた方との関係性も内祝いを贈るかどうかの重要な判断基準です。
家族や友人、職場関係者など相手との関係性も鑑みて、内祝いを贈るかどうか考えてみてもよいでしょう。
- 両親に断られた場合
- 職場関係者に断られた場合
- 上司に断られた場合
- 目上の人に断られた場合
▼両親に断られた場合
両親への内祝いは断られることが多いです。
親としては子どもへの援助としてお祝いを贈っている場合がほとんどで、気を遣わせたくないと考えています。
特に高額なお祝いをもらった場合は、その気持ちを汲み取り無理に内祝いを贈る必要はありません。
感謝の気持ちを伝えることが最も大切なので、まずは直接会ってお礼を伝えたり、手紙を書いたりしましょう。
また、食事に招待したり、新婚旅行のお土産を贈ったりするなど、別の形で感謝を示すこともおすすめです。
▼職場関係者に断られた場合
職場の同僚などから結婚祝いをもらった場合、内祝いの辞退は社交辞令の可能性があります。
特に今後も良好な人間関係を築いていく必要があるため、失礼のないように対応しましょう。
会社の規定でお祝いの受け取りや内祝いが制限されている場合もありますので、事前に先輩などに確認しておくと安心です。
おすすめは新婚旅行のお土産を部署全体で分けられるお菓子として買ってくること。
結婚祝いについてのお礼を改めて伝えながら渡せれば完璧でしょう。
▼上司に断られた場合
仕事上の付き合いが主である場合、相手が形式的に辞退している可能性も考えられます。
判断に迷う場合は、同じ経験のある先輩や同僚にさりげなく聞いてみるのも一つの方法です。
特に年配の上司の場合、形式を重んじる人もいるため、内祝いを贈るのが安心です。
内祝いという渡し方ではなく、相談に乗ってもらった際のお礼として品物を贈るなど、別の機会にお礼をするのも良いでしょう。
▼目上の人に断られた場合
目上の方から結婚祝いをもらい内祝いを辞退された場合は、無理に高額な内祝いを贈る必要はありません。
「新生活の負担になりたくない」「二人のために使ってほしい」といった気遣いの気持ちがあるからです。
感謝の気持ちを伝えることを最優先に考え、直接お礼を伝えるか、丁寧なお礼状を送りましょう。
品物でお返しする場合は、3分の1程度を予算の目安にするなど、相手に気を遣わせない金額設定にしてください。
内祝いを断られたときのお返し方法
内祝いを辞退されても、お祝いをもらったことへの感謝を伝えることは非常に重要です。
どうしても何か贈りたい相手もいることでしょう。
内祝いを断られた場合でも、相手に気を遣わせずに感謝の気持ちを伝えるため方法を紹介していきます。
内祝いの基本マナー
結婚内祝いの場合、のしの水引は「一度きり」という意味合いを持つ結び切りを選びます。
出産祝いなどにも使われる蝶結びは相応しくありませんので、注意しましょう。
表書きは「内祝」または「寿」とし、下には新郎新婦の名前を連名で記載するのが一般的です。
内祝いを贈るタイミングは、お祝いをいただいてから1ヶ月以内が目安とされています。
また、お返しにはタブーとされる品物があります。
- 刃物
「縁が切れる」ことを連想させるため - 日本茶、緑茶
香典返しに使われることが多いため - 靴下やスリッパなどの履物
相手を踏みつけるという意味合いに取られることもあるため
これらの品物を避けることで、相手に不快な思いをさせることなく感謝の気持ちを伝えることができます。
少額のプチギフトを渡す
内祝いを辞退された場合は、少額のプチギフトを贈るのがおすすめです。
300円から500円程度のお菓子やコーヒー、紅茶などの消えものが良いでしょう。
これらの品物は相手が気軽に受け取ることができ、負担になりにくいというメリットがあります。
必ずしもお祝いの半額や3分の1といった相場にこだわる必要はありません。
大切なのは金額よりも、お祝いをいただいたことへの感謝の気持ちを伝えることです。
プチギフトに手書きのメッセージカードを添えたり、ラッピングを施したりすることでより気持ちが伝わります。
新婚旅行のお土産を渡す
プチギフトも辞退されそうな相手への感謝の伝え方として、新婚旅行のお土産を渡すのは非常に自然でスマートな方法。
お土産は形式ばった贈り物ではないため、相手も気軽に受け取ることができます。
新婚旅行に行かない場合は実家への帰省時にお土産を渡す、という方法もおすすめです。
無理に高価なものを用意する必要はなく、相手が喜んでくれそうなものを選びましょう。
別の機会にお祝いを渡す
内祝いは断るべきだと考えている人など、内祝いを贈るのが難しければ別の機会に感謝の気持ちを表しましょう。
例えば結婚や出産、昇進や栄転といった慶事があった際に忘れずにお祝いを用意します。
一般的なお祝いの相場を参考に、相手に喜んでもらえる品物を選ぶと良いでしょう。
退職の場合も、前向きな理由での退職であればお祝いを贈ってもOK。
お礼の品は辞退しつつ渡せるといいですね。
まとめ:内祝いを断られても良好な関係を続けよう
内祝いを辞退された場合の対応について解説しました。
手紙やメッセージなどで内祝い辞退の意思が明確に示されている場合は、相手の厚意を尊重し基本的にお返しは不要です。
一方、口頭での辞退や職場の関係者の場合は社交辞令の可能性も考慮し、慎重に判断しましょう。
辞退の言葉を真に受けず、内祝いを贈る方が無難な場合もあります。
どんな品物が喜ばれるのか、辞退された場合のお礼の伝え方についても紹介しました。
内祝いを辞退されても、相手はきっとあなたのことを大切に思ってくれています。
ご厚意に感謝し、今後も良好な関係を続けていくために心を込めた対応を心がけましょう。