ブライダルスタイリストは、お客様の幸せな瞬間に立ち会えるとても素敵な仕事です。夢を持つのは素敵なことですが、こんな不安を抱えている方も多いのではないでしょうか。
「実際にはどんな仕事をするんだろう?」
「ブライダルスタイリストになるためにはどうすればいいんだろう?」
「必要な資格は?」
ブライダルスタイリストは、日常では関わる機会の少ない職業です。業界未経験者には普段どのような仕事をしているかは、なかなか分かりづらいでしょう。
この記事では、ブライダルスタイリストの仕事内容ややりがい、必要なスキルなどを紹介します。ブライダルスタイリストのお仕事に興味がある方は是非チェックしてくださいね。
ブライダルスタイリストの仕事とは
ブライダル業界にはたくさんの仕事がありますが、スタイリストの仕事はどのようなものでしょうか?
似ている職もあり、差別化が難しいという方も多いはずです。ここでは、ブライダルスタイリストの仕事についてお話します。
ブライダルスタイリストの仕事
ブライダルスタイリストの業務は、新郎新婦が結婚式で身につける衣装コーディネートのお手伝いです。ドレスやタキシードはもちろん、ティアラやネックレス、靴などの小物類まで衣装の全てを担当します。
さらに、当日のヘアメイクや着付け・お色直しなど準備から当日まで、長く新郎新婦をサポート。新郎新婦が思い描く理想を実現していくのが仕事です。
▼ドレス選びと試着のサポート
まずはドレスやタキシード、和装などの根本となる衣裳選びのお手伝いをします。
衣裳選びは新郎新婦にとって一大イベントです。
運命の一着を見つけるために何度も衣裳選びに足を運ぶ新婦さんもいらっしゃいます。
どんな衣裳が好みなのか、2人や式の雰囲気に似合うのかを見極めることが大切です。
華やかな衣裳を新郎新婦と選ぶ時間はとても楽しいものになるでしょう。
▼当日のヘアメイクと着付け
当日のお手伝いもする場合には、ヘアメイクやドレス・和装などの着付けが必要になります。
式当日は全てが分刻みのスケジュールであるため、スピーディーかつ完璧に仕上げることが必要です。
その他にも式中のお直しや慣れない衣裳の新郎新婦のサポート、ネイルも担当することがあります。
ヘアメイクアーティストやネイリストとも協力しながら理想の姿を作るのが仕事です。
ウエディングプランナーとの違い
ブライダルスタイリストと似ている職業に挙げられるのが、ウエディングプランナーです。
スタイリストが新郎新婦の身の回りに特化しているのに対し、プランナーは進行や演出などの式全体をプロデュースします。プランナーは衣裳やお花など、部分に特化するのではなく、結婚式自体を総合的にコーディネートするのが仕事です。
ブライダルスタイリストの平均的な給料
ブライダルスタイリストの平均年収は250万円から450万円程度とされています。初任給は月給18万円から25万円程度からスタートすることが多いです。
企業や求人内容によって給料は異なりますが、大手ブライダルサロンや高級ホテルで働く場合は、さらなる昇給も見込めるでしょう。 また、フリーランスとして会社から独立し収入を増やすスタイリストもいます。
ブライダルスタイリストに必要な資格・スキル
ブライダルスタイリストは、一般的なスタイリストやヘアメイクとは異なる特殊な分野です。楽しく仕事をするためにも、スタイリストになるための資格やスキルはしっかり確認しておきましょう。
資格やスキルが絶対に必要というわけではありませんが、持っていれば自分の自信にもなりますよ。
資格について
まずは、資格として受験できるものをご紹介します。資格の取得には時間もお金もかかりますが、持っていることで就職活動の手助けにもなるでしょう。
- 美容師免許
- 日本メイクアップ技術検定
- 色彩検定
- ブライダルコーディネート技能検定
- ユニバーサルマナー検定
▼美容師免許
美容師として店舗に立つための国家資格です。
国が指定する専門学校で必要課程を修了したうえで資格試験に合格する必要があるという専門性の高さが特徴。
▼日本メイクアップ技術検定
スキンケアからメイクアップまでを審査する、有名な民間資格です。
メイク業界では知っている人の多い資格であるため、持っていればプロとして認められる要素のひとつになるでしょう。
▼色彩検定
結婚式ではカラーコーディネートは欠かせないポイントです。
カラードレスのコーディネートはもちろん、装花装飾とのバランスなど、ブライダルスタイリストとして役立ちます。
▼ブライダルコーディネート技能検定
ドレス選びをはじめとして、結婚式の企画や運営など、ブライダル業界について幅広く学べる資格です。
ブライダルスタイリストは、新郎新婦のコーディネートに特化した仕事ですが、結婚式についての知識は必須。
新郎新婦の気持ちが汲み取れるようになるためにも、持っていて損のない資格と言えるでしょう。
▼ユニバーサルマナー検定
ユニバーサルマナー検定は、性別や年齢、国籍、障がいの有無に関わらず、多様な人々に配慮した対応を学ぶことができる検定です。
一人ひとりに合わせたホスピタリティを提供するために必要なマインドとアクションを習得できます。
この検定は上場企業から教育機関まで1,000社以上の企業で導入されており、書類選考において有利な資格の一つです。
新郎新婦に寄り添い細やかな気配りが求められる場面で、この検定で得た知識が大きな強みとなります。
スキルについて
メイクアップや美容師としての経験、ドレスコーディネーターとしてのスキル、コミュニケーション能力があると望ましいでしょう。
知識をつけることも大切ですが、新郎新婦は一人ひとり全く違った好みや考え方を持っています。そんな新郎新婦の幅広い要望に答えるためにも、コミュニケーションスキルを積むことは大切です。
ブライダルスタイリストのやりがい
ブライダル業界の仕事には、そこでしか味わえないやりがいに溢れています。もちろん大変なことも多いのが事実ですが、それを上回るやりがいが仕事を楽しめる秘訣ではないでしょうか。
新郎新婦からの感謝の言葉
一番やりがいを感じるのは、間違いなく新郎新婦から「ありがとう」の言葉をいただいたときです。
結婚準備にはたくさんのスタッフが関わりますが、中でもスタイリストはお客様と過ごす時間が長いのが特徴。その分新郎新婦との距離も近くなるため、感謝の言葉はほんとうに嬉しいです。
自分のセンスを活かした仕事
ファッションやヘアメイク、ドレスなどに興味がある人には、自分のセンスが活かせる場でもあります。
もちろん最後に選ぶのは新郎新婦ですが、プロからの提案を希望する方は多いです。おすすめした衣裳やコーディネートが喜ばれたときには、とてもやりがいが感じられるでしょう。
ブライダルスタイリストに向いている人の特徴
ブライダル業界は専門性の高い職業です。そのため、どうしても人によって向き不向きは出てきます。
もちろん向いていないからなれない、というわけではありません。仕事をしたときの状況が思い描けるよう、参考にしてみてくださいね。
向いている人とその理由について解説していきます。
ホスピタリティが高い人
接客業であるため「この人のためにこうしたい」「これをしたら喜ばれるかも」と考えられる人は向いている人でしょう。
一生に一度の結婚式を成功させるため、様々な要望やアイデアを抱える新郎新婦はとても多いです。そんな特別な一日になるべく最大限寄り添えるホスピタリティが、スタイリストには必要とされています。
ファッションに関心がある人
花嫁さんたちには流行に敏感な方も多いです。そんな花嫁さんたちをサポートするためには、自分にもある程度のファッション知識が必要。
関心があれば、流行等の情報を自然とキャッチできるので向いています。
コミュニケーション能力が高い人
人と深く関わりを持つ仕事であるため、コミュニケーション力は不可欠です。
どのような新郎新婦でも、満足できる式を作るためには、信頼関係を築くことが大切。話が上手ではなくても、相手のことを知りたい、と思える人にはぴったりな仕事です。
また、1つの伝達ミスが大きな失敗に繋がることもあるので連携力も求められるでしょう。
ブライダルスタイリストになるには
ブライダルスタイリストを目指すためのステップを紹介します。一般的な流れを紹介しますが、絶対にこの方法でないとブライダルスタイリストになれないというわけではありません。
あくまでブライダルスタイリストになりたいときの一例として参考にしてみてください。
1.専門学校のブライダル科や大学に進学する
ブライダルスタイリストになるには、高校を卒業後は専門学校に進学し、専門知識を習得する方法が効果的です。ブライダル科を持つ専門学校もあり、実践的なスキルを深く学べるカリキュラムが充実しています。
専門学校を出ていると就職活動において即戦力としてアピールできるでしょう。また、大学に進学する場合でも、ファッション系の学部や観光・ホスピタリティ系の学部が重宝されることもあります。
専門教育を受けることで就職後のキャリアをスムーズにスタートさせることができるでしょう。
2.ブライダルスタイリストに必要な資格・スキルを身につける
ブライダルスタイリストとして活躍するためには、専門知識と実践的なスキルを習得することが重要です。
専門学校で学ぶ他、就職後に役立つ資格やスキルを取得しておくとよいでしょう。おすすめは結婚式場でのアルバイトやインターンシップです。
現場の雰囲気を体験し、より実践的なスキルを磨くことができます。スタイリストとしての仕事以外にも、結婚式について造詣が深いと業界への理解を高められるでしょう。
専門学校で身につけた知識やスキルを活かし、即戦力としてブライダル業界で活躍できるスタイリストを目指してみてください。
3.ブライダル業界の企業に就職
主な就職先としては、結婚式場やホテルの衣裳部門、ドレスショップ、またはフォトスタジオなどが挙げられます。勤務内容によって取り扱うドレスのブランドや仕事内容が異なるので、業務内容はよく確認しましょう。
就職活動の際には、自身の希望する仕事内容やサービスに合致するかどうか、企業研究をしっかりと行うことが重要です。 後悔のない選択ができるようにたくさんの企業を調べてみてください。
まとめ:ブライダルスタイリストとして結婚式を成功させよう
ブライダルスタイリストの仕事は、プロとして新郎新婦の結婚式のコーディネートをサポートすることです。
衣裳・ヘアメイク・着付けなど、業務は多岐にわたりますが、その分お客様とも密な時間が過ごせます。完成度やスピードなど、求められることの多い仕事でもありますが、その分やりがいと充実感が魅力です。
結婚式を挙げる新郎新婦は、ブライダルスタッフのことをプロであると信頼して任せてくださいます。誰かの結婚式のために力を尽くしたい、と思える方はブライダルスタイリストの世界に飛び込んでみて下さいね。