みずみずしい生花で作られたウエディングブーケ。いずれ枯れてしまうブーケを、結婚式の後にどうしたらいいのか悩む方も多いでしょう。
しばらく飾って処分する方もいますが、ドライフラワーなど別の形に加工して、残しておきたいと思う方も少なくありません。そのため、長期保存できるように加工する、アフターブーケのサービスも人気があります。
そこで今回解説するのは、結婚式後のブーケの扱い方やアフターブーケの方法についてです。アフターブーケのメリット/デメリットや、長く楽しむ方法も紹介していきます。
生花ブーケを持つことが決まっている方だけでなく、これからブーケについて考えるという方も、ぜひ参考にしてください。
結婚式後のブーケを活用する方法
結婚式で生花のブーケを持つ予定なら、終わった後にどうするのかをあらかじめ考えておきましょう。もし記念に残したいのなら、新鮮なうちに加工することが大切だからです。
ここでは、結婚式後のブーケの扱い方を5つ紹介します。
1.生花のまましばらく飾る
生花ブーケはすぐ枯れるわけではないので、しばらく飾って結婚式の余韻を楽しみましょう。
ラウンドブーケなどブーケホルダーで作ったものは、花が挿してあるスポンジに水を含ませることで、長持ちさせることができます。クラッチブーケは、そのまま花瓶に活ければ大丈夫です。
花に直接霧吹きするのも、長持ちさせるコツです。
2.ゲストにプレゼントする
幸せのお裾分けとして、ゲストにプレゼントするのもよいでしょう。披露宴中にブーケプルズを行えば、演出のひとつになります。
次に結婚が決まっている友人や幸せになってもらいたい親友など、特定の方にプレゼントするのもおすすめです。パーティ中にサプライズで贈ってもいいですし、送賓時にこそっと渡しても喜んでくれるでしょう。
3.挿し木にして育てる
花材によっては、挿し木にして育てることも可能です。アイビーなどのツル性のグリーンは、切り口を水につけておくと根が出てきます。
バラも、挿し木に向いている花材です。葉が数枚ついた花のない枝部分を土に挿しておくと、根が出てくるかもしれません。園芸好きなら、いろいろ試してみるのも楽しいのではないでしょうか。
4.アフターブーケにする
生花ブーケを長期保存したいのであれば、アフターブーケにしましょう。ブーケをまるごと加工はできませんが、花の一部を使って記念品として残すことが可能です。
専門の業者に依頼すれば、フレームや立体ケースに保存してくれるので、インテリアとして飾れますよ。自分で押し花を作り、額装して壁掛けにするのもよいでしょう。
▼アフターブーケのメリット
アフターブーケのメリットは次の3つです。
- 記念品として残せる
- インテリアとして飾っておける
- プロの技術できれいに加工してもらえる
生花ブーケは何もしないと枯れて終わりですが、アフターブーケにすれば記念品として形に残せます。プロの技術で花びら一枚から丁寧に加工してくれるので、美しく見栄えのするインテリアとしてよみがえらせてくれるのも魅力です。
自宅に飾っておくことで、ふたりの幸せな瞬間が見るたびに思い出されるはず。ブーケとブートニアをセットで加工してもらえば、より一層思い出深い記念品になるでしょう。
▼アフターブーケのデメリット
一方で、アフターブーケには次の3つのデメリットが挙げられます。
- 置き場所を選ぶ
- 加工に時間がかかる
- 費用が高い
アフターブーケは、加工してあるとはいえ繊細な商品です。日の当たる場所に置くと、色あせやひび割れの原因になります。湿度が高いと、歪みやカビの発生が起こるかもしれません。
作業に時間がかかるため、手元に届くまで数か月かかります。繁忙期だと、半年近くかかることも多いです。
また、費用も安くなく、小さい商品でも3万円くらいから、大きいサイズだと7万円以上かかる場合もあります。
5.処分する
生花ブーケは保存できないので、枯れたら処分します。花を茎のまま束ねたクラッチブーケは、そのまま燃えるゴミに出せば問題ありません。
ブーケホルダーで作られているブーケは、自治体によっては分別が必要です。吸水スポンジは燃えないゴミ、持ち手はプラスチックになります。ワイヤーを使っている場合もあるので注意しましょう。
アフターブーケとして保存する方法6選
アフターブーケにはいくつか方法がありますが、選ぶポイントは自分がどのような形で残したいかです。ここでは、6つの保存方法を紹介していきます。
1.ドライフラワーにする
ドライフラワーは生花を乾燥させて作った花です。
独特のアンティークな風合いがあり、インテリアとしても人気。
水分を含まないため非常に軽く、適切に管理すれば長期間美しい状態を保つことも可能できます。
時間の経過とともに色合いが変化していく様子を楽しむのも、ドライフラワーならではの魅力です。
2.プリザーブドフラワーにする
プリザーブドフラワーは、花を脱水させて特殊な溶液で着色乾燥させたもの。花の質感や色合いを、元の状態にかなり近い形で再現することができます。
ブーケをリアルな形で残すことができるのも、プリザーブドフラワーの魅力でしょう。
3.押し花にする
押し花は、昔からある定番の方法です。パーツごとに分けた花や葉っぱをプレスして乾燥させ、出来上がった材料を再び組み合わせることで、絵画のような作品になります。
最近では、押し花をアクセサリーやスマホケースにアレンジするのも、大切な思い出を身に付けていられると人気です。変色しやすいのが難点ですが、プロに依頼すれば特殊な製法によって長期間発色がよい状態を保てます。
4.アイスフラワーにする
アイスフラワーは、ベルギーで生まれた生花の新しい保存方法です。
切りたての生花をマイナス30℃で瞬間的に凍らせた後、真空状態で乾燥させるフリーズドライ製法によって作られます。
人工的な着色料や薬品を一切使用しないため、自然な色合いや風合い、花びらのグラデーションを長く楽しめる点が魅力です。
保存期間は3〜6ヶ月と短いですが、ナチュラルな美しさを求める方にはおすすめします。
5.ハーバリウムやキャンドルに加工する
ウエディングブーケの一部を、ドライフラワーや押し花に加工して、ハーバリウムやキャンドルに生まれ変わらせる方法も人気です。
お花の一部を活かして、結婚式の思い出を形として手元に残せます。
アフターブーケは飾るスペースが必要になりますが、ハーバリウムやキャンドルであれば比較的省スペースで保管可能です。
インテリアとして飾ったり、実用的なアイテムとして使用したりと、日常の中で結婚式の幸せな瞬間を感じられるでしょう。
6.初めから造花ブーケにする
初めから造花ブーケにするのも、ひとつの方法です。造花ブーケであれば、結婚式で使ったブーケをそのままの形で飾っておけます。
最近では、生花と見間違うくらいクオリティの高い造花も多いので、見劣りすることもありません。加工費が掛からない分、費用を抑えることができるのもメリットです。
インテリアとして飾っておいてもいいですし、一部をアクセサリーなどに加工するのもよいでしょう。
造花ブーケについて解説した記事もあるので、併せて参考にしてみてください。
URL: https://www.kekkonshikijoerabikata.com/9538/
結婚式のブーケを長く楽しむコツ
結婚式の思い出のブーケを長く楽しむために、大切なポイントを5つ紹介します。
インテリアに馴染むアイテムに加工する
アフターブーケを作る時は、インテリアに馴染むアイテムに加工しましょう。
アフターブーケは、加工方法によってそれぞれ質感や雰囲気が異なります。飾る場所のインテリアに合わないと、せっかくの思い出をしまい込んでしまうかもしれません。
特に、フレーム仕上げの場合は枠や台紙の色でも全体の雰囲気が変わるので、慎重に決めましょう。
挙式後すぐに加工する
結婚式後、ブーケをすぐに加工することも重要なポイントです。生花は時間が経てば経つほど劣化していくため、加工後の仕上がりにも影響がでてしまいます。
一番きれいな状態で保存したいなら、スピード感が大切です。ブーケをどのように加工するかは結婚式前から決めておき、終わったらすぐ手配できるよう準備しておきましょう。
長持ちする加工を選びケースに入れる
せっかく加工しても、すぐに変色したり傷んだりしたら残念ですよね。
アフターブーケにする時は、長持ちする加工方法を選ぶことも大切です。
プリザーブドフラワーやアイスフラワーは繊細ですぐに傷んでしまうこともあります。
押し花にしたり、ガラスケースに飾ったりと長持ちするように加工方法を選びましょう。
加工に向いている花を使う
アフターブーケとしてブーケを加工する際、加工方法によって向き不向きのある花があります。
例えば、ユリやチューリップのように水分を多く含む花は、乾燥に時間がかかるため、ドライフラワーにはあまり適していません。
一方、バラやアジサイ、カスミソウなどは比較的ドライフラワーに向いていると言われています。
また、押し花の場合は、花びらが薄く水分が少ない花が最適です。
パンジーやマーガレット、バラの花びらなどが挙げられます。
厚みのある花や茎は、そのままでは押し花にしにくいため、花びらを分けたり茎を削いだりといった下処理が必要になることも。
ブーケに使われている全ての花が加工に向いているとは限りません。
お気に入りの花や、加工しやすい花を選ぶことで、より美しい仕上がりになるでしょう。
ブーケに使われている花が加工に向いているかどうかはフローリストに相談してみてください。
アフターブーケも見据えた花材を使用すれば、大切なブーケを長く美しい状態で残すことができます。
自分でDIYするよりプロに頼む
長い年数きれいな状態で保ちたい場合は、プロの業者に依頼するのが一番でしょう。
長持ちさせる製法だけでなく、美しく見せるための専門の技術を用い、高品質なアフターブーケに仕上げてくれます。
材料があれば自宅でも作れますが、きれいに仕上げるのは難しいです。
適切に行わないと花の色が悪くなったり、劣化が早まったりする可能性があります。
プロに依頼すれば、立体フレームやガラスのドームに入れて、飾りやすいように作ってくれるでしょう。
結婚式後は何かと忙しい時期でもあり、時間がない中で完璧な状態を保つのは容易ではありません。
長くウエディングブーケの美しさを楽しみたいのであれば、プロに任せるのが安心です。
セルフでできるウエディングブーケの保存方法
結婚式という特別な一日の象徴であるウエディングブーケは、生花のままでは残念ながらやがて枯れてしまいます。
結婚式の思い出が詰まった大切なブーケを、手軽に自宅で長く保存する方法として人気なのが、押し花とドライフラワーです。
これらは簡単に自宅でもできる加工方法であり、結婚式のブーケを素敵なインテリアとして長く楽しむことができます。
ただし、ドライフラワーも押し花も、時間の経過とともに色あせや劣化は避けられません。
より長期間、美しい状態でブーケを保存したい場合は、専門業者に依頼することも検討してみてください。
押し花の作り方
押し花は、結婚式のブーケを平面状に残す方法で、自宅でも簡単に作ることができます。
基本的には、新聞紙やティッシュペーパーで花を挟み、本などの重しを乗せて乾燥させるだけです。
電子レンジやアイロンを使って短時間で仕上げる方法もありますが、焦げ付かないように気を付ける必要があります。
・花びらを分けてから挟む
・花びらが薄く水分が少ないものを選ぶ
例≫サクラ、コスモス、ポピー
ドライフラワーの作り方
ドライフラワーにする場合は、ハンギング法やシリカゲル法があります。
・直射日光の当たらない風通しの良い場所が最適
・電子レンジにかけて時短する方法もある
どちらの方法も、ブーケを解体し、数本ずつに分けて行うときれいに仕上がります。
まとめ:アフターブーケで結婚式の思い出を残そう
生花ブーケを思い出として残すなら、アフターブーケにするのがおすすめです。
加工方法には、ドライフラワーやプリザーブドフラワー、押し花などいろいろあります。飾りたい場所やインテリアの雰囲気に合わせて加工することで、大切な思い出として長く飾っておくことが可能です。
花は時間が経つごとに劣化するので、結婚式後すぐに作業を始めることで仕上がりもきれいになります。どのように加工するか早めに決めておき、美しいアフターブーケで結婚式の思い出を残しましょう。