結婚式の招待状をなくして日程や会場が分からなくなり、慌ててしまう方もいるでしょう。
うっかり汚してしまった返信はがきで出欠の返事をしてもいいのか、悩んでいる方もいるかもしれません。
招待状や返信はがきの扱いはマナーにも関わるため、正しい対応を知っておくと安心です。
そこで今回は元ウエディングプランナーの筆者が、招待状をなくしたときの対処や官製はがきで返信する方法を解説します。
さらに、当日招待状を忘れてしまった場合の対応についても紹介するので、ぜひ参考にしてください。
最後までお読みいただくことで、招待状のトラブルが起きても慌てずに対処でき、安心して結婚式に参加できますよ。
招待状をなくした場合の対処法

新郎新婦が送ってくれた大切な招待状をなくしてしまうと、つい焦ってしまいますよね。
対処方法は返信はがきを送った後か、まだ送っていないかで異なります。
それぞれの状況に応じた対応を解説していくので、慌てずに一つずつ確認していきましょう。
返信はがきを送った後になくした場合
すでに返信はがきを送っている場合は、新郎新婦に出欠が伝わっているため問題ありません。
招待状には日程や会場などの案内がありますが、新郎新婦にとって重要なのは出欠確認だからです。
内容を忘れてしまったときは、同行する友人に事情を話して確認するのがスムーズ。
確認する相手がいなくて新郎新婦に聞くしかない場合は、紛失したことをお詫びしたうえで当日の情報を教えてもらいましょう。
返信はがきを送る前になくした場合
返信前に招待状をなくした場合は、できるだけ早く新郎新婦に連絡するのが基本です。
紛失したことをお詫びし、出欠を口頭で伝えたうえで、自分で用意したはがきで返信する旨を伝えましょう。
新郎新婦は、返信はがきをもとに出欠確認や席札の名前チェックを行います。
そのため、口頭だけで済ませずに、はがきを送るのがマナーです。
招待状を汚した場合の対処法

飲み物をこぼしたりペンがにじんでしまったりと、招待状を汚してしまうトラブルは意外と珍しくありません。
対処方法は、どの部分を汚したかによって異なります。
状況別の対応を解説していくので、見ていきましょう。
返信はがき以外を汚してしまった場合
案内状や封筒、付箋を汚してしまっても、基本的に特別な対応は必要ありません。
返信はがき以外はゲストの手元に残るもので、新郎新婦にあえて知らせる必要がないからです。
ただし、日程や会場など重要事項が読めないほど汚れてしまった場合は、紛失時と同じように対応しましょう。
同行者や式場に確認するか、新郎新婦へお詫びのうえ問い合わせれば大丈夫です。
返信はがきを汚してしまった場合
結婚式はお祝いごとなので、汚れた返信はがきをそのまま送るのは印象がよくありません。
代わりのはがきを用意し、元の返信はがきと同じ内容を書き写して送るのがマナーです。
送付する前に新郎新婦へ連絡し、汚したことをお詫びしてから送りましょう。
また、小さな汚れであればシールを貼ったりイラストで隠したりと、アレンジする方法もあります。
ゲストカードを汚してしまった場合
ゲストカードとは、当日受付で芳名帳に記入する代わりに、事前に名前や住所などを書いて持参するカードのこと。
出欠の確認だけでなく新郎新婦の記念品として残るものですが、予備を用意しているケースがほとんどです。
当日、受付で申し出れば問題ありません。
心配なときは、事前に新郎新婦に一言お詫びを添えて確認しておくと安心です。
官製はがきで返信する方法

返信はがきを紛失したり汚したりした場合は、代わりのはがきを用意して返信するのがマナー。
ここでは、自分で用意した官製はがきで返信する際に気を付けることや記載内容、書き方について解説します。
返信はがきの基本マナー
官製はがきを使うときも、返信はがきの基本マナーは変わりません。
- 黒の太い筆記具(毛筆や筆ペン、サインペンなど)で書く
- 忌み言葉を避ける
- 句読点を使わない
代わりのはがきを送る際も、返信期限は必ず守りましょう。
また、送る前に新郎新婦へお詫びと事情を伝えておくことも大切です。
ふたりが用意していないはがきが突然届くと、驚かせてしまいます。
「なくして(汚して)しまったため、新しいはがきで返信します」と、一言連絡しておきましょう。
▼投函日は吉日だとなお良い
さらに丁寧に返信はがきを送る場合は、大安・友引などの吉日に投函するのもおすすめです。
多くの新郎新婦は招待状の発送日や返信期限を吉日に合わせているため、同じように配慮するとより気持ちが伝わります。
ふたりへの思いやりが感じられ、喜んでもらえるでしょう。
▼切手はお祝いに相応しいものを使う
官製はがきには切手が印刷されているため、切手を貼る必要はありません。
ただし、新郎新婦から届く返信はがきには、お祝いごとに使う慶事用切手が貼られていることがほとんど。
同じように対応する場合は、切手が印刷されていないはがきに慶事用切手を貼って送るとより丁寧です。
返信はがきに記載すること
次に、返信はがきに記載する内容を見ていきましょう。
ここでは基本的な内容を紹介しますが、交通手段や宿泊の有無など追記事項があるかもしれません。
新郎新婦に代わりのはがきを送ることを伝える際に、記入項目を確認しておくと安心です。
- 出席か欠席か
- アレルギーの有無
- 名前・住所・連絡先
- 新郎新婦へのメッセージ
▼出席か欠席か
返信はがきでまず確認するのが、出欠席。
ほとんどの返信はがきでは一番上に「御出席・御欠席」の記載があり、どちらかに丸をつける形式になっています。
新郎新婦がひと目で分かるように記載方法をそろえ、「御」の文字を二重線で消してから出席または欠席に丸をつけましょう。
▼アレルギーの有無
最近では、ほとんどの返信はがきにアレルギーの有無を記入する欄が設けられています。
空欄のままにすると、新郎新婦が心配になってしまうかもしれません。
食物アレルギーがあれば分かりやすく記入し、ない場合は「なし」と書いておきましょう。
▼名前・住所・連絡先
名前や住所、連絡先は、席札や席次表をチェックしたり後日お礼状を送ったりするときなどに使われます。
フルネームを丁寧に書き、住所や連絡先も省略せず正確に記入しましょう。
旧字体や特別な表記にこだわりがある場合は、読みやすく補足して書くと親切です。
▼新郎新婦へのメッセージ
最後に、新郎新婦へのメッセージを一言添えましょう。
「ご結婚おめでとうございます」「おふたりの晴れ姿を楽しみにしています」など、簡単なメッセージでかまいません。
欠席の場合は、お祝いの言葉に加え欠席理由やお詫びの言葉を添えるとより丁寧です。
返信はがきの書き方
代わりのはがきで返信するときは、全体のレイアウトにも気を配ると誠実さが伝わります。
元のレイアウトが分からない場合でも、一般的な形式に沿って書けば問題ありません。
ここでは、表面と裏面それぞれの書き方を見ていきましょう。
- 表面の書き方
- 裏面の書き方
- 元のデザインに寄せて書いた方がいい?
▼表面の書き方
表面には、返信はがきの送付先を記入します。
新郎や新婦宛とは限らないので、代わりのはがきを送る際は宛先も必ず確認しておきましょう。
住所は省略せずに書き、宛名が連名の場合はそれぞれに「様」をつけます。
新郎新婦宛ですでに入籍済みの場合は、新郎がフルネームで新婦は名前のみを記入。
入籍していない場合は、ふたりともフルネームで書きます。
▼裏面の書き方
裏面は、返信内容をバランス良く配置するのがポイントです。
まず出欠席を一番上に大きめに書き、中段に住所・氏名・連絡先を記入しましょう。
下段の余白にはアレルギーの有無や新郎新婦へのメッセージを少し小さめに書くと、全体が整って見やすくなります。
▼元のデザインに寄せて書いた方がいい?
元のデザインに無理に寄せる必要はありませんが、新郎新婦の確認のしやすさを考慮するなら似たバランスで書くのがおすすめ。
少なくとも縦書きか横書きかはそろえて、さらに項目の順番を元のデザインに合わせると親切です。
新郎新婦は何枚もの返信はがきをチェックしなければならないため、向きや書き方が統一されていると負担を減らせます。
招待状を当日忘れた場合の対処法

招待状やゲストカードを当日忘れたことに気付き、焦る方もいるでしょう。
対処法を解説しますので、参考にしてください。
招待状を当日忘れても大丈夫
招待状を当日忘れてしまっても心配いりません。
受付では名簿で出欠をチェックしていて、名前を伝えるだけで招待状を見せる必要がないからです。
会場が分からない場合も、式場のスタッフに両家名を伝えればすぐに案内してくれますよ。
ゲストカードを忘れた場合
ゲストカードを忘れた場合は、受付でその旨を伝えましょう。
たいていは予備を用意しているので、すぐに新しいカードを渡してくれます。
その場で丁寧に記入すれば失礼にならないので、慌てなくても大丈夫ですよ。
まとめ:招待状をなくしたら早めに連絡しよう

招待状は、新郎新婦が結婚式の案内とともに出欠の確認をするためのもの。
返信はがきで出欠の連絡ができていれば、招待状をなくしてしまっても特に問題ありません。
ただし、返信はがきを紛失や汚した場合は、新郎新婦にお詫びを伝えた上で代わりのはがきで出欠の返事をするのがマナーです。
今回は、官製はがきでの対処法や当日招待状を忘れたときの対応まで詳しく解説してきました。
招待状にトラブルがあっても焦らず丁寧に対応すれば、安心して結婚式に参加できるでしょう。




