結婚式の招待状に同封されている返信ハガキ。毎日仕事で会っていたり、ちょうど会う予定があったりする場合は、手渡しのほうが確実で手間もかかりません。
しかし、返送用の切手が貼ってあると、手渡しで返事をしてもいいのか迷いますよね。手渡しがマナー違反にならないか、渡す時は日柄のよい日時がいいのかなど、さまざまな疑問を持つ方も多いでしょう。
今回はプランナーとして数多くの結婚式を担当してきた筆者が、返信ハガキの渡し方やマナーについて解説します。
返信ハガキを手渡しでもいいか迷っている方だけでなく、返事の書き方が不安な方も、ぜひ参考にしてください。
返信ハガキの出し方
結婚式の招待状には、返信ハガキが同封されています。返信ハガキは、出席か欠席か新郎新婦に返事をするためのものです。
ここでは、2通りある返信ハガキの出し方について解説します。
1.そのまま手渡し
返信ハガキにはすぐに投函できるよう切手が貼ってありますが、そのまま手渡ししても構いません。仕事で会うことが多い場合や、ちょうど会う予定をしている時は、郵送するよりも手渡しした方が確実でスムーズです。
お祝いの言葉とともに返信ハガキを直接渡しましょう。ハガキのまま渡しても失礼にならないので、封筒等に入れる必要もありません。
2.郵送で返信
返信ハガキが手渡しできない方は、郵送で返送します。招待状が届いたら、必要事項を記入して速やかに送付しましょう。
ポストへの投函でも郵便局へ直接持って行っても、どちらでも構いません。封筒に入れた方がいいのか迷う方もいますが、返信ハガキには返送用の切手が貼ってあるので、そのまま郵送すれば大丈夫です。
返信ハガキの書き方
返信ハガキは、出欠や住所、氏名など、必要事項を記入して返送します。書き方にもマナーがあるので、チェックしておきましょう。
もっと詳しく知りたい方は以下の記事も参考にしてみてください。
URL: https://www.kekkonshikijoerabikata.com/6631/
基本マナー
返信ハガキに記入する時の筆記具は、筆ペンや油性ペン、もしくは黒のボールペンでも大丈夫です。薄墨は弔事用なので注意しましょう。
返信ハガキは出欠の返事だけでなく、名前や住所を確認する役割もあるので、はっきりと分かりやすい字で書いてください。メッセージを添える時は、忌み言葉を使わないよう気をつけるのもマナーです。
表面の書き方
返信ハガキの表面には、送付先の住所と名前が印刷されています。送り先の名前には「様」をつけますが、返信ハガキでは「行」や「宛」と書かれているのが一般的です。
「行」「宛」は二重線または「寿」の文字で消し、「様」を書き加えましょう。新郎新婦の連名になっている場合は、それぞれの名前に「様」を付けます。
裏面の書き方
返信ハガキの裏面には、出欠の返事と必要事項を書き加えます。記入項目は住所と氏名があり、ほかにもアレルギー食材について記入する欄があるケースも多いです。
▼出席の場合
出席の場合は、出席の文字の前にある「御」や「ご」を二重線または「寿」で消し、「出席」を丸で囲みます。「御欠席」の文字はすべて二重線で消しましょう。
御芳名は「御芳」を、御住所は「御」を二重線で消し、名前と住所を記入します。空いているスペースには、結婚のお祝いや当日についてのメッセージを添えましょう。
▼欠席の場合
欠席の場合は、出席と逆になります。「御出席」と欠席の前の「御」を二重線で消し、「欠席」を丸で囲みましょう。欠席の時も、住所と氏名は書くのがマナーです。
欠席の理由を詳しく伝える必要はありません。しかし、メッセージ欄に「やむをえない事情により欠席させていただきます」と、結婚のお祝いに一言添えるとスマートです。
わだかまりなく欠席理由を伝えたい方は、以下の記事も併せて目を通してみてください。
URL: https://www.kekkonshikijoerabikata.com/7199/
返信ハガキはもともと郵送を想定しているものでもあるので、欠席の場合は無理に手渡しする必要もありません。
▼アレルギー欄
披露宴では基本的には全員同じメニューが振る舞われます。しかし、食物アレルギーを持つ方もいるため、返信ハガキでアレルギーの確認をする会場も多いです。
食べられない食材がある場合は、記入しておくと食事の内容を配慮してもらえます。マタニティの場合は、妊娠していることも付け加えておくとより安心でしょう。
新郎新婦に伝わるアレルギー欄の書き方については以下の記事を参考にしてみてください。
URL: https://www.kekkonshikijoerabikata.com/6745/
1.返信ハガキを手渡すときのマナー
次に、返信ハガキを手渡しするときのマナーや注意点を解説します。
手渡しでも記入事項は埋める
手渡しでも、出欠や住所、氏名などの記入事項はすべて埋めましょう。
手渡しする時に、口頭で伝えるから大丈夫と思われる方もいるかもしれません。しかし、口頭だと行き違いになったり、住所や名前を間違って覚えていたりすることもあります。
返信ハガキは席次表や席札の名前が間違っていないかの確認にも使うため、抜けのないようにしましょう。
切手は貼ったままでよい
返信ハガキには慶事用の切手が貼ってありますが、手渡しする時にはがす必要はありません。切手は、返送するゲストに負担をかけないように、新郎新婦があらかじめ貼っています。使わなくても、そのまま返すのがマナーです。
また、下手に切手をはがそうとするとハガキが汚くなってしまうため、そのままの状態で渡しましょう。
吉日を選んだ方がいいのかどうか
お日柄をそれほど気にする必要はありませんが、こだわりたいなら大安や友引の日に渡しても差し支えありません。しかし、日柄を選んで返事が遅くなるよりも、招待状を受け取ってから早めに手渡しする方が相手にとっては親切です。
渡せるタイミングと日柄の良さそうな日が合えば程度の気持ちで、こだわりすぎない方がいいでしょう。
手渡しする時はていねいに
親しい間柄でも、返信ハガキを手渡しする時はていねいに渡しましょう。結婚式は、新郎新婦にとって大切なセレモニーです。ハガキを雑に扱ったり適当な渡し方をしてしまったりすると、残念な気持ちにさせてしまいます。
「結婚おめでとう。喜んで出席させてもらいます。」と言葉を添えて渡すとよいでしょう。
2.返信ハガキを郵送するときのマナー
最後に、郵送で返信ハガキを出す時のマナーや注意点について解説します。
早めに郵送する
招待状が届いたら、なるべく早めに返信ハガキを投函しましょう。返信が遅いと新郎新婦に心配をかけてしまうため、1週間以内を目安に出すのがマナーです。
また、新郎新婦は返信ハガキで出欠を確認し、席順を決め席次表や席札の印刷を進めていきます。返事が遅いとそれだけ作業が滞ってしまうため、早めの返信を心がけましょう。
記入事項はしっかりと埋めて出す
返信ハガキの記入事項は、漏れのないようにしっかりと埋めて出しましょう。
返信ハガキには、新郎新婦が結婚式の準備をする上で必要な情報が詰まっています。記入漏れがあると、その都度ふたりが確認をしなければなりません。
出欠だけでなく、住所や氏名、アレルギー食材など、分かりやすく正確に書くことが大切です。
欠席する時はあまり早く返送しない
欠席する時は、あまり早く返信ハガキを出してしまうと、新郎新婦に失礼にあたります。招待状の発送から返信までが短すぎると、出席の検討すらしなかったのではと思わせてしまうからです。
1週間程度を目安に欠席の返事をするとよいでしょう。その際は、欠席のお詫びとお祝いの言葉を添えるのがマナーです。
ポストではなく郵便局から出すのもおすすめ
ポストへの投函は手軽ですが、ほかの郵便物にまぎれて折れたり、雨天時の投函や集配で汚れたりする可能性があります。お日柄にこだわる場合、ポストの集配のタイミングによっては、希望した日の消印にならないことも。
ポストを経由する分、届くまでに日数もかかります。スムーズに届けたいなら、郵便局で出すのがおすすめです。
まとめ:招待状の返信はハガキのままでもいい! しっかり返事することが大切
招待状に同封されている返信ハガキは、返信用の切手が貼ってあっても、郵送ではなく手渡しで大丈夫です。ハガキのまま渡すのは失礼なのではと考える方もいますが、そのまま渡してもマナー違反にはなりません。
ただ、手渡しだと返事を口頭で済ませたり、記入を疎かにしたりする方もいます。手渡しでも郵送でも、返信ハガキにある項目は漏らさず記入することが大切です。
今回解説した内容も参考に、新郎新婦に配慮して返信ハガキを出しましょう。