カタログギフトは、ゲストに好きなものを選んでもらえる点が魅力で、年々人気が高まっています。
しかし、贈る相手との関係性によって、どのカタログを選べば良いか迷う新郎新婦も少なくありません。
「カタログギフトの種類が多くて、何を選べばいいのか分からない」
「いくらのコースにすればいい?」
「カタログギフトの注意点って?」
本記事では、結婚式で贈るカタログギフトの相場はいくらなのか、ゲストに喜んでもらうための選び方のポイントなどを解説。
ウエディングプランナー時代によく聞いた悩みなども紹介していきます。
大切なゲストへ感謝の気持ちを伝える引き出物選びの参考にしてください。
結婚式の引き出物の基本

結婚式の引き出物は、参列してくれたゲストに対し感謝の気持ちを込めて贈る品物のことを指します。
引き出物というと、記念品、引き菓子、縁起物の3品が定番ですが、地域によって違いがあることも。
まずは、基本的なマナーや選び方を理解して選ぶことが大切です。
引き出物の品数
引き出物の品数は、一般的に「割り切れない」奇数が良いとされており、3品か5品用意することが多いです。
3品の場合は引き出物、引き菓子、縁起物を用意するのが主流ですが、事前に両親やプランナーに相談しておくとよいでしょう。
品数が多くなるとゲストの持ち帰り負担も増えるため、カタログギフトにすれば楽に品数を増やせる点がメリットです。
本記事では関東で選ばれることの多い3品の引き出物を中心に扱っていきます。
引き出物の金額相場
3品で構成される引き出物の場合、引き菓子と縁起物は1,000円程度、記念品はご祝儀の10%を目安に用意します。
そのため、記念品についてはゲストによって贈る品物を分ける「贈り分け」を行う新郎新婦がほとんどです。
親族や上司には高めの品物、友人や同僚には相場の品物を選ぶなどご祝儀の見込み額に合わせて選んでみてください。
カタログギフトであればコースを変えるだけでいいので、贈り分けもやりやすいです。
カタログギフトで渡すときのポイント
カタログギフトを引き出物として渡す場合、以下の3パターンから選ぶことになるでしょう。
- 記念品のみカタログギフトで渡す
- 引き出物を全てカタログギフトで渡す
- 3つまとめて1つのカタログギフトで渡す
記念品のみカタログにすると、持ち帰りの負担を軽減しつつギフトとしての華やかさを保てるのがメリットです。
一方、引き菓子と縁起物は実物で用意するため、持ち帰りの手間があるでしょう。
全てカタログギフトで完結させた場合は、コンパクトに持ち帰れますが冊数分重くなってしまうことがデメリットです。
カタログの利便性を最大限に活かし、荷物をなるべく減らしたいのであれば、3つの引き出物が1冊にまとまったタイプがおすすめ。
ゲストが本当に欲しいものだけを選べるため、満足度が高まるでしょう。
また、3つのアイテムを選ぶのではなく、まとめて1つのランクアップしたアイテムを選択できるカタログも存在します。
より高額なアイテムをゲストが選べるようになるので、満足度を高めたいときにおすすめです。
結婚式の引き出物にカタログギフトを選ぶメリット

結婚式の引き出物にカタログギフトを選ばれる理由と、その魅力について詳しく解説していきます。
引き出物をカタログにしようか迷っている方は、ぜひ参考にしてみてください。
ゲストの好きなアイテムを選ぶことができる
カタログギフトの最大の魅力は、ゲスト一人ひとりが本当に欲しいもの、必要なものを自由に選べる点にあります。
既婚者はペア食器、独身ならキッチングッズ、子どもがいる場合はおもちゃなど、ライフスタイルに合わせたアイテムを選択可能。
「好みに合わない」「すでに持っている」といった悩みを解消でき、満足度の高い贈り物になるでしょう。
また、形に残る物だけでなく、体験型ギフトも充実しており、思い出に残る特別な一日をプレゼントすることもできます。
幅広い選択肢の中からゲスト自身が最も喜ぶものを選べるため、贈る側も贈られる側も満足できるのがカタログギフトです。
持ち帰りの負担がない
カタログギフトは軽量でかさばらないため、ゲストの持ち帰りの負担を大きく軽減できます。
特に遠方のゲストや、結婚式後に二次会への参加を予定しているゲストにとって、荷物が増える心配がないのは大きなメリットです。
重い引き出物を持ち運ぶストレスがなく、身軽に帰路につけるため、ゲストは心から結婚式を楽しめます。
物理的な負担を減らすことで、ゲストへのおもてなしにもなるでしょう。
贈り分けしやすい
カタログギフトは金額別に複数のコースが用意されているため、贈り分けも非常にスムーズに行えます。
主賓や親族、友人などゲストとの関係性やご祝儀の額に応じて複数の品物を用意する必要はありません。
新郎新婦の負担を大幅に軽減しながら、ゲスト一人ひとりに合わせた引き出物を用意できるでしょう。
また、ゲストから見た場合に引き出物の金額の違いが分かりにくいという特徴もあります。
見た目に大きな違いを付けたくない場合にもおすすめです。
結婚式の引き出物にカタログギフトを選ぶデメリット

ゲスト自身で好きなものを選べるカタログギフトは非常に便利ですが、注意点もいくつか存在します。
ゲストの満足度を高めるためにも、事前にデメリットを確認しておきましょう。
注文の有効期限を過ぎると無駄になってしまう
ほとんどのカタログギフトには、商品の申し込みに期限が設定されています。
一般的に有効期限はカタログを受け取ってから3か月から半年程度ですが、この期間を過ぎてしまうと申し込みができません。
仕事や育児で忙しいゲストは申し込みを後回しにして忘れる可能性もあり、せっかくの贈り物を無効にしてしまう恐れも。
カタログを選ぶ際は有効期限が長いものを選んだり、司会者から期限についてアナウンスしてもらうと、より親切です。
申し込みを負担に思うゲストもいる
ゲストが商品を申し込むシステムの方が、ゲストにとって負担になっていないかどうかも重要なポイントです。
現在では専用ウェブサイトにアクセスして申し込む形式が主流ですが、年配のゲストには難しいこともあります。
そのため、従来通りの申込はがきを投函する方法も用意されているかを確認しておくと安心です。
誰もが簡単に、そして手間なく商品を申し込めるカタログを選ぶことが、おもてなしに繋がるでしょう。
【関係性別】カタログギフトの金額相場

結婚式の引き出物は、ゲストとの関係性やいただいたご祝儀の額に合わせて品物や金額を変える贈り分けが一般的です。
これはカタログギフトでも同様で、親族や上司、友人といった間柄に応じて適切な価格帯のカタログを選ぶことが大切。
ここではゲストとの関係性別に、それぞれのカタログギフトの金額相場を解説しますので参考にしてみてください。
友人・同僚ゲストの場合
友人や同僚に贈るカタログギフトの相場は、3,000円から5,000円程度が一般的です。
メインの記念品はご祝儀の10%程度で用意するため、3,000円を目安に用意すれば失礼にもあたりません。
上司・恩師の場合
主賓や乾杯の挨拶をお願いした上司、恩師といった目上の方へ贈るカタログギフトの相場は、5,000円から10,000円程度です。
友人や同僚よりも少し高めの価格帯を選ぶことで、お世話になっていることへの感謝の気持ちを表現します。
この価格帯になると、高級グルメ、レストランでの食事券、温泉旅行といった体験型ギフトなど、選択肢の幅が広がるでしょう。
ご祝儀の額に関係なく、ちょっといい品を贈りたいときにもちょうどいい額です。
親族の場合
親族へ贈るカタログギフトの相場は、5,000円から15,000円と幅広くなっています。
これは、親族からのご祝儀は友人などと比べて高額になる傾向があり、その金額に応じて引き出物の内容を変えるためです。
例えば、ご祝儀で3万円をいただいた場合は3,000円~5,000円程度、5万円なら5,000円~7,000円程度の品物を用意するのが一般的。
もし10万円など高額なご祝儀をいただいた場合は、後日改めて内祝いを贈ったりして感謝の気持ちを伝えるのが丁寧です。
夫婦・家族で招待したゲストの場合
夫婦や家族で招待した親族へのカタログギフトの相場は、5,000円から10,000円程度です。
ご祝儀を一つの世帯からまとめていただくため、一人で招待するゲストよりも高めの金額設定にします。
包むご祝儀の額を予想して10%程度の金額になるように用意しましょう。
ゲストに喜ばれるカタログギフトの選び方

カタログギフトを贈る際は単に相場の金額に合わせるだけでなく、ゲストのことを思いながら選ぶことが喜ばれるコツです。
掲載されている商品のジャンルやカタログ自体のデザインなど、いくつかのポイントを抑えればOK。
ここでは、ゲストに喜ばれるカタログギフト選びの具体的なポイントを解説しますので、参考にしてみてください。
相手の好みに合ったジャンルのカタログを選ぶ
ゲストに喜んでもらうためには、その人の年齢や性別、ライフスタイル、趣味などを考慮してカタログを選ぶことが重要です。
幅広いジャンルの商品を掲載した総合カタログも便利ですが、好みに特化したものを選ぶことでよりおもてなしの心が伝わります。
グルメな方には食材や有名店のスイーツが豊富なグルメ専門カタログ、美容に関心が高い友人にはコスメ中心のカタログなど。
特にディズニー好きには、限定商品を含むディズニーアイテムだけを集めたカタログもおすすめです。
高級感がありおしゃれなデザインのカタログを選ぶ
カタログギフトは、掲載されている商品だけでなく、カタログ自体のデザインも贈り物の第一印象を決める大切な要素です。
結婚式というお祝いの場にふさわしい、上質で高級感のある表紙や、洗練されたデザインのカタログを選びましょう。
最近では、まるで雑誌のようなおしゃれな写真やレイアウトで、眺めているだけでも楽しめるカタログが増えています。
品物を選ぶ過程も楽しんでもらえるような、デザイン性の高い一冊を選び、ゲストへおもてなしの心を伝えてください。
グルメやレジャーなど体験型ギフトの入っているものを選ぶ
形として残る「モノ」だけでなく、記憶に残る「コト」を贈る体験型ギフトも近年人気です。
レストランでの食事券や温泉旅館の宿泊券、料理教室などのアクティビティは非日常的な時間や新しい発見をプレゼントできます。
特に夫婦やカップルで招待したゲストには、二人で楽しめる体験ギフトが喜ばれやすいでしょう。
自分ではなかなか買わないような高級食材やお取り寄せスイーツは、幅広い年代のゲストに受け入れられやすいです。
まとめ:カタログギフトでゲストにおもてなししよう

結婚式の引き出物でカタログギフトを渡す際の選び方や喜ばれるポイントについて解説しました。
カタログギフトは手軽に贈れますが、その分ゲストのことを考えた選択が重要になってきます。
ゲストとの関係性に応じた金額相場、好みに合ったジャンルやデザインなども考えて選びましょう。
品物を選ぶ手間がない分、しっかりと喜ばれるカタログギフトを探してみてくださいね。
本記事が引き出物選びの参考になれば幸いです。




