いざ結婚式二次会を開催しようとしたときになって、ふと湧き出てくる会費問題。
このタイミングで悩み始める人も多いのではないでしょうか。
「ご祝儀よりは安くていいんだろうけど、いったいいくらにすれば?」
「二次会の自己負担額っていくらにしておくのがいい?」
「会費を設定するときに気を付けるポイントが知りたい」
本記事では、結婚式二次会のプランニングも手掛けた元ウエディングプランナーが会費の決め方を5つ紹介します。
お二人の状況に合わせて参考にしてみてください。
二次会は会費額一つで自己負担額が大きく変わります。
それぞれの雰囲気に合った会費を設定するようにしましょう。
結婚式二次会の会費の決め方
相場的には大体5,000円~8,000円までに設定する人が多いですが、それぞれの状況によって適正な設定額は変わってきます。
考え方は大きく5つあるので、いろんな視点から考えてみてください。
また、会費制にする理由や地域ごとの相場も参考にしてみてくださいね。
ご祝儀制ではなく会費制にする意味
結婚式の二次会を会費制にするメリットとして以下が挙げられます。
- ご祝儀よりも安く済むため、ゲストが気軽に参加できる
- 集まる金額の予測が立てやすく、準備の手配がスムーズ
- 金額が明確なため誰にでも受付係を頼める
結婚式二次会を会費制にすることで新郎新婦様の負担が軽減され、ゲストも気兼ねなく参加できます。
二次会は気軽に楽しんでもらいたいと考えるのであれば、会費制は必須でしょう。
地域による違いもある
結婚式二次会の会費は、地域によって相場が異なります。
例えば、大都市圏では会場料や物価が高いため、会費が高めに設定されることが多いです。
一方で、地方の小さな町では同じ内容でも会費が低く抑えられることが多くなっています。
また、地域特有の文化を踏まえた会費設定も重要です。
各地域の相場をしっかりと把握し、周りの反応も見ながら会費額を決定しましょう。
1.自己負担から考える
自己負担額から考える方法が基本ベースになります。
二次会での予算感は決まっていますか?
まだ決まっていなかったら、そこを先に固めることをおすすめします。
予算が決まっていないとお金をかけるところも妥協できるところもわかりませんからね。
新郎新婦様の自己負担額の相場
二次会開催時の自己負担額は、だいたい相場が10万円前後と言われています。
これより多く負担すればゲストの会費を安くできたり、二次会のクオリティを上げることが可能です。
自己負担額が決まったら二次会に必要なものを書き出して大体の金額感をつかみ、そこから逆算していきましょう。
必要なものについてもどこまで準備するのか、二人でまたは幹事とよく相談しておきます。
二次会でかかる費用とは
二次会費用の内訳として、以下が挙げられます。
▼費用内訳の例
- 料理代
- ドリンク代
- 会場使用料
- 機材使用料
- 景品
- ゲーム備品
- プチギフト
- ウエディングケーキ
- 衣装代
- 人件費(司会、カメラマン、幹事 等)
どんな二次会を開催するかで必要なものも変わるので一概には言えませんが、大体上記のように考えておけば問題ありません。
何を用意して何を用意しないのかいくらまでかけられるのか、あらかじめ決めておきましょう。
また、それぞれ会費として徴収してもよいものとそうでないものがあります。
ゲストからみてどう思われるかが基準です。
▼会費として徴収してよい費用
- 料理代
- ドリンク代
- 景品
- プチギフト
- ウエディングケーキ
以上が会費として徴収してよいと思ってもらいやすい項目で、参加費というイメージがしっくりくるかもしれません。
これらはゲストの満足感に直結するポイントですので、変に中抜きしたりせず適切に会費に組み込みましょう。
▼会費として徴収しない方がいい費用
- 会場使用料
- 機材使用料
- ゲーム備品
- 衣装代
- 人件費(司会、カメラマン、幹事 等)
これらは二次会の運営に関わる費用であり、ゲストに直接関係しないためなるべく新郎新婦様で負担できるのが望ましいです。
ゲストに直接的に影響のある項目と会費の金額が釣り合っていれば、不満に思われる可能性が低くなります。
自己負担額から考える二次会の会費
二次会でかかる全体費用から集めた会費額を引けば自己負担額を算出可能です。
そのためには、何人くらい参加しそうかの予想を立てます。
予算が心配なのであれば人数を少なめに見積もり、余裕があれば多めに見積もっても大丈夫でしょう。
予想支出から自己負担額を引いて、人数で割れば会費額が算出できます。
人数が多くて自己負担額が高いほど会費を安く設定可能です。
自己負担額が低く、参加人数が少ないほどゲスト会費は割高になっていくでしょう。
具体的な数字でいうと飲食代プラス1,000円~2,000円程が相場です。
首都圏ですと会場の飲食代がおよそ4,000円台ですから5,000円~6,000円くらいが相場ということになります。
2.パーティーのクオリティから考える
二次会といえど、居酒屋で開催するものからレストランを貸し切るものまでスタイルは様々。
どれだけの予算をかけて行うパーティーなのかが、ゲスト会費を決める一つの指標となります。
以下も参考にクオリティに合った会費を設定してみてください。
5,000円以内が好ましいケース
居酒屋に集まる、特に演出もなく歓談がメインなどカジュアルな集まりであれば5,000円以内が目安です。
あまりゲスト会費を高くしてしまうと、参加の敷居が高いと思われてしまいます。
また、ただの飲み会といった雰囲気で9,000円くらいの会費だと、ゲスト側から見てあまり気分のいいものではありません。
景品も豪華ではなく、お見送りのギフトもないとなれば、どこに会費が使われたかと勘繰られてしまう可能性もあります。
会費として徴収してよい費用の項目も参考に決めてみてください。
8,000円程度でもよいケース
豪華な会場でプロの司会者を入れたり豪華景品が用意されていたりすると1万円近くに設定してもあまり違和感はありません。
二次会であっても参加ゲストが結婚式の続きと感じていれば高くても抵抗は少ないようです。
披露宴会場と同じ結婚式場で続けて開催する場合や、代行業者が入っている場合などは8,000円程度が相場になります。
3.幹事代行業者を使う場合
クオリティを上げる手段として結婚式二次会の幹事代行業者を利用する新郎新婦様もいます。
二次会とはいえウエディングパーティーだから、司会を呼んだりちゃんとしたパーティーの形にしたいという新郎新婦様もいるでしょう。
幹事代行業者を利用している場合は、その業者のプランナーに相談するのが一番です。
ただ、事前に自分たちで考えておきたいということもあると思うので、以下参考にしてみてくださいね。
幹事代行業者によって料金はさまざまなので一概には言えないのですが、幹事代行業者の料金体系は大きく2つあります。
どちらのパターンであっても外部サービスを利用しますからその分費用がかかります。
幹事の手配を自分たちでやるよりも相場のゲスト会費は高くなりますが、手間と時間が省けることがメリットです。
それぞれ見ていきましょう。
1.プラン料金が設定されているパターン
必ずかかるプラン料金が自己負担額の許容範囲内である場合は、一人当たりにかかる料金のみ考慮して会費額を設定すれば大丈夫です。
プラン料金が設定されている業者の場合サービス内容が充実している場合がほとんどですから、ゲスト会費を高めに設定しないと必ずほしいオプションに手が届かないなんてことはほとんどありません。
プラン料金が設定されている分、一人当たりの料金は抑えめになっている場合がほとんどですから、高くなりすぎずにゲスト会費を設定できるのではないでしょうか。
仮に高くなっても内容が充実しているでしょうから、ゲストからの不満も少ないです。
いくらまでなら自己負担できるのか、が決め手になります。
ちなみに業界最大手の2次会くんはプラン料金が設定されているパターンの業者です。
もし代行業者を検討するのであれば、まずは2次会くんで話を聞いてから他社を検討することをおすすめします。
二次会の幹事代行業者のサービスについて全体像を把握できますよ。
2.プラン料金が設定されていないパターン
プラン料金がない場合、考えるポイントは、一人当たりの料金が設定したいゲスト会費より高いのかどうかです。
設定したかったゲスト会費より安いのであれば、あとはどれだけパーティー内容にお金をかけたいのかで会費を決めることができます。
高かったのであれば、どれだけ自己負担するのかといった観点で決めていくことになります。
こちらのパターンでも内容が充実していて高い、ということがありえます。
内容に見合った料金であれば支払いに抵抗はないというゲストがほとんどですから、無理に自己負担を増やす必要はないでしょう。
何が必要なサービスなのかをあらかじめ決めておけば、不要サービスの除外で一人当たりの料金を下げられないか交渉するという方法もありますね。
ただ、プラン料金がなくて安いサービスの場合は会場の飲食代と別になっているパターンもあります。
飲食代もしっかりと把握したうえで判断しましょう。
4.人によって変える
友人に受付を頼む場合には頼みづらい設定方法ではありますが、個別に会費を設定するという方法もあります。
これもおもてなしの気持ちを表すテクニックです。
▼分け方
ただ、デメリットとして受付係の負担になることと、当日参加の人の会費額がすぐに分からないという点が挙げられます。
二次会ともなると当日急きょ参加の人もいることがほとんどです。
その場合に会費額が細かく設定されていると、当日参加の人がどの会費額で支払えばいいのか分からないということが起こります。
細かく設定したい場合は、来そうな人は全員名簿に載せて、かつなるべく当日参加の人は一律料金で設定するのが分かりやすいでしょう。
男女で分ける
ゲスト会費を男女で別に設定する新郎新婦様も多くいます。
相場は500円~1,000円の差を付けての設定です。
男女比がほぼ一緒なのであれば、設定したかった会費額の前後500円ずつに設定するという方法もあります。
また、極端な例ですが男性1万円・女性5,000円に設定された新郎新婦様もいらっしゃいました。
とはいえ近年は男女差を付けずに、同額でそろえるという新郎新婦様が多くなってきていると感じています。
披露宴からの参加かどうかで分ける
披露宴から参加した場合、お腹いっぱい食べた後であることが予想されるため二次会の会費を安くすることもあります。
例えば披露宴から続けて参加するゲストに対しては、二次会のみ参加するゲストよりも3,000円ほど安くした新郎新婦様もいらっしゃいました。
ご祝儀の負担もあるのだから、なるべく金銭的な負担をかけたくないと思っている新郎新婦様におすすめです。
幹事かどうかで分ける
結婚式二次会の幹事の会費については免除するのが一般的です。
幹事は二次会のスムーズな進行をサポートし、ゲスト全員が楽しめるように努める役割を担っています。
そのため、幹事が二次会を楽しむ余裕はほとんどなく、終始裏方に徹することが多いです。
幹事にはよくお礼を伝えるのもマナーですが、会費を免除しておくことも忘れないようにしましょう。
遠方からの参加かどうかで分ける
遠方からのゲストにお車代を用意しない代わりに、会費を安くするという方法もあります。
二次会の会場は結婚式場と比べて貴重品のセキュリティが甘いため、お車代を用意して手渡す方法はおすすめしません。
年齢で分ける
子どもを連れて参加するゲストがいる場合には、子どもの年齢に合わせた会費額を設定しましょう。
具体的には、乳幼児は無料とし、幼児から小学生までの子どもには子ども料金、中学生以上は大人料金を設定するのが一般的です。
これにより、子ども連れの家庭も安心して参加できる雰囲気を作り出せます。
貰わない予定なら無料であることをしっかり伝えると安心です。
5.ゲストの会費の渡し方から考える
ゲストの会費の渡し方、受け取り方が楽になるような金額に設定することも1つの手です。
お釣りが出ない、小銭のやり取りがないというだけで受付の仕事量はだいぶ変わります。
微妙な差で金額に迷ったときはお釣りの用意という観点からも考えてみるとよいでしょう。
お釣りの観点から考える
ゲスト全員が会費額ぴったり持ってくるとは限りませんので、お釣りの用意から考えるというアプローチもあります。
特に新郎新婦様や友人幹事でお釣りを用意する必要がある場合は気にしたほうが圧倒的に楽です。
ゲスト会費は切りよく1,000円単位か、500円単位までがおすすめです。
5,000円や1万円など紙幣1枚で済むのが理想ですが、そうはいっていられないことも多いでしょう。
会費額を設定するときは3か8の数字を意識すると用意するお釣りを減らせます。
千の位か百の位を3か8に設定するのがおすすめ。
お釣りが必要になってもお釣り用のお金が減りにくいです。
また、500円単位にしたときに100円玉5枚で出してくるゲストが必ずいるので、100円用のケースも用意するとよいでしょう。
小銭の観点から考える
500円玉や100円玉が必要なゲスト会費額にしてしまうと、お釣りで小銭を用意する必要が出てきます。
小銭が必要なデメリットとして以下が挙げられます。
- 単純に重い
- 小銭を用意する手間がある
- 紛失のリスクが高まる
- 受付時間が予想より長引く
小銭はない方が好ましいです。
まとめ:二次会の会費はマナーの範囲内で設定しよう
以上ゲスト会費の設定方法について、参考になりましたでしょうか?
ウエディングパーティーは日ごろお世話になっている人たちに感謝の気持ちを伝える場でもあります。
基本的には二人の自己負担可能額から会費を決めますが、ゲストのことを考えて設定するのが吉です。
なるべくゲストに負担をかけずにパーティーを開催できたらいいですよね。
相場感からだけで考えるのではなく、参加ゲストも新郎新婦様も納得できるゲスト会費額に設定できることを祈っています。