結婚式のゲストについて考えたとき、親戚はどこまで呼ぶのかで悩む方は多いです。呼んだ/呼ばなかったで後悔したくありませんよね。
本記事は元ウエディングプランナーがゲスト選定の方法を紹介しています。親戚の方への声掛け方法のほか、呼べなかった方へのフォロー方法も載せているので参考になれば幸いです。
グループ分けして選出する方法や会場選びのコツも紹介しているので、さっそく実践してみてください。後悔のない結婚式の第一歩になれば嬉しいです。
親族は一般ゲストとは異なる
結婚式のゲストで家族・親族を外すことはなかなかありません。親戚は新郎新婦様と関係性が深いので、友人ゲストとは当日の立ち位置が異なることはご存知でしたでしょうか。
●「家族」と「親族」の違いとは
家族と親族の違いは血縁関係の強さです。ウエディングにおける明確な線引きがあるわけではありませんが、以下のように考えて差し支えありません。
- 家族・・・親と未婚の兄弟
- 親族・・・家族以外の血縁関係、婚姻関係にある者
兄弟について、親と世帯を別にしている場合は別の家族とみなし、親戚のグループからは外します。友人ゲストと同じ扱いということです。
当日の役割として家族は「主催者」、親族は「関係者」としての振る舞いが求められます。実際に誰を招待するかはお二人だけで決めるものではありませんが、関係者として恥ずかしくない振る舞いが期待できるかも招待のポイントです。
●家族に求められる役割
家族に求められるのは主催側としての役割になります。挙式中のエスコートや披露宴中の挨拶など式の一端を担う場面が多く登場するでしょう。
挙式前は支度に忙しい新郎新婦様に代わり、参加する親戚に挨拶をしたり受付係へお車代を渡したりします。
挙式中でも、ベールダウンや玉串奉奠など親御様が参加するセレモニーが挟まれることが多いです。親族紹介では新郎新婦様の父親が進行を務めます。
上記は一例であり、式全体を通して何かと動きを求められるのが家族、特に親御様です。呼ぶことに問題がなければ、両親揃って出席してもらいましょう。
●親族に求められる役割
一方で親族については、特に動きが求められることは少ないです。ただ、新郎新婦様の関係者という立場になりますので多少の目はあります。
相手の親戚も出席しますし、下手な振る舞いはできません。他のゲストに対して礼節ある態度が取れることが好ましいです。
親族はどこまで呼ぶか?
家族の招待は必須にしても、親戚についてはどこまで声をかければいいのか分からないと悩んでいませんか。
一般的な声をかける範囲と注意点などを以下紹介するので参考にしてみてください。
●一般的な範囲
一般的には親と兄弟姉妹、祖父母、伯父伯母(叔父叔母)までとなっています。兄弟姉妹に配偶者及び子どもがいる場合は、配偶者と子どもも招待するのが通常です。
ただし、このパターンが多いというだけで絶対的な決まりがあるわけではありません。日頃の関係性や親密度を鑑みて呼ぶ人/呼ばない人を決めましょう。
仲のよいいとこや大叔父など、招待するか迷う人がいるのであれば声をかける方向で考えるのがおすすめです。
●注意点
親戚を招待するときには親御様への相談が欠かせません。親戚間での暗黙の了解があったり、知らなかった事情を抱えていたりすることもあるからです。
あらかじめ相談することで声掛けもスムーズになります。どこまで招待するのかは親御様と決めましょう。
配慮すべき事情としては以下が挙げられます。
- 遠方住まいではないか
- 高齢ではないか
- 妊娠・子育て中ではないか
- 不仲状態ではないか
式場が遠いと前泊の必要が出てくるゲストもいるでしょう。親戚間だとお車代は用意しないと決めている場合もありますので、確認が必要です。
高齢者が多くなる場合は会場選びも慎重に行わなければなりません。妊娠・子育て中のゲストがいる場合は、安心して参加してもらえる設備が整っているかもチェックポイントです。
対立状態にあるような仲の悪い組み合わせがある場合、誰に声をかけるのか当日はどうするかの対策が必要でしょう。当日のトラブルを防ぐためにも事前の相談は必須です。
配慮が必要な方については無理に参加させようとはせず、様子を見て声掛けを行いましょう。
また、いとこに配偶者がいる場合はいとこのみ参加してもらうパターンが多くなっています。呼んではいけないということではありませんが、両家での参加人数に大きな差が出ないように調整は必須です。
最近では両家で人数に差があることを気にする風潮は薄れつつあります。ただ、集合写真を撮る際や親族紹介の際にバランスが悪くなるので、大きく差があるのはおすすめしません。
集合写真を撮る際に左右の人数比が気にならない程度に、同じくらい招待することがおすすめです。
●他にも呼びたい人がいる場合
一般的な招待範囲は家族と祖父母、伯父伯母(叔父叔母)までですが、決まりがあるわけではないので、自由に招待して問題ありません。
上記の注意点も参考に誰に声をかけるのか決めてみてください。
招待ゲスト選定の仕方
親戚もそうですが、友人なども誰を招待するかが悩みどころです。本項目では誰を呼ぶべきかの考え方を伝授します。
●グループ毎に考える
結婚式のゲストは大まかにグループ分けが可能です。グループごとに呼びたい人をピックアップして、優先順位を付けていくことをおすすめします。
- 親戚
- 主賓
- 恩師
- 職場の関係者
- 友人
- その他
近年の傾向として、アットホーム感を求めている新郎新婦様が多いです。職場の関係者よりも友人らを優先する風潮があります。
どのグループを優先するかはお二人で決めてみてください。それぞれのグループでピックアップした方に優先順位を付け、最後に会場のキャパに合わせて調整すれば招待ゲストリストの完成です。
各グループで誰をピックアップするのか、どう優先付けするのかはどんな結婚式にしたいのかで決めてみてください。
わいわいと盛り上がりたいなら友人や同僚を中心としたゲスト層になりますし、厳かで粛然とした式にしたいなら上司や恩師、親戚が中心のゲスト層になるでしょう。
また、結婚式に招待されたことがある場合は、原則その方へも招待状を送ってください。
以下の記事も参考になれば幸いです。
URL: https://www.kekkonshikijoerabikata.com/5244/
●配慮が必要なゲストをどうするか
ピックアップを行っていく中で、特別な配慮が必要なゲストがいることに気が付くことも多くあります。例えば以下のようなゲストです。
- 高齢である
- 妊娠・子育て中である
- 遠方に住んでいる
- 持病がある
- アレルギーがある
会場の選び方でカバーできることもあります。バリアフリー対応の会場や託児サービスのある会場もあるので、そういった視点で探してみることがおすすめです。
参加自体が難しい場合は、別途会う機会を設けるなどのフォローがあるとなお良いでしょう。
また、コロナ禍を経てオンライン参加の認知度も上がりました。当日ビデオ通話で新郎新婦様とお話をされるゲストの方もちらほらと見かけます。
なるべく多くのゲストが快適に過ごせるように、ピックアップ作業と会場選びは重要なパートです。
呼べなかった人へのフォローの仕方
呼びたいゲスト全員を招待できればいいのですが、会場のキャパや友人関係によってやむなく呼ばなかった方はどうしても出てしまいます。
人によっては対応が面倒になることも少なくありません。あらかじめ先手を打つことでトラブルの大半は回避できるので以下参考にしてみてください。
●先手必勝
呼べる友人と呼べない友人がいる場合、最悪のケースは呼んだ友人が何も知らない呼んでない友人に結婚式の話題を振ってしまうことです。
そのためあらかじめ結婚式の話題をその人に振らないようにしたり、呼べないことを伝えたりすることが大切になります。
その際に呼べない理由を変に誤魔化したりするとよくありません。後々バレるリスクが高いからです。
会場が狭い、直近で会った人を優先したなどの理由を添えて詫びの気持ちを伝えましょう。
●代替案の提案
特に会場のキャパによるお断りの場合、二次会を開催しそちらに招待するという手が有効です。
二次会からのみ参加するゲストというのも珍しくありません。披露宴は親戚中心で、友人中心の二次会を開催し直すという新郎新婦様も増えています。
付き合い上呼んだ方が良さそうだけど苦手な方についても、二次会だけ呼ぶというのはありです。二次会ともなればくだけた場になりますので、無理に全員と交流する必要もありませんし、他のゲストに紛れてくれることでしょう。
親しいけれど事情によって呼べなかった方などは、食事会など別で会う機会を設けると喜ばれます。
結婚式場の選び方
ゲストの顔ぶれが分かったところで次に決めるのは会場です。基本のチェックポイントと親戚が多い時、友人が多い時のチェックポイントを解説します。
●基本のチェックポイント
基本的なチェックポイントは以下です。実際に見ないと分からない部分もあるので、なるべく直接確認してください。
試食会にも参加するべきです。料理の評価だけでなくスタッフのサービスについても目を光らせましょう。
- 雰囲気
- 人数のキャパ
- アクセス(近さ、分かりやすさ、歩きやすさ、道がすいている、駐車しやすい)
- 化粧室の綺麗さ、個室数
- 喫煙所の有無(広さ、会場からの近さ)
- 料理の美味しさ(見た目、温度)
- スタッフの質
見落としがちなのがアクセスです。最寄り駅からの近さも大事ですが、道が分かりやすいか歩きやすいかどうかも気にしましょう。
車などでの移動の場合、道が空いているか見晴らしがいいかの他に、駐車場が分かりやすいか駐車しやすいかなども気にしたいポイントです。
●親族多い時のポイント
親族の参加が多い場合は上記の他に親族控室の有無とバリアフリー対応かどうかに気を配りましょう。
人数が多ければ控室の広さも気にしたいところです。待ち時間に飲み物を出せるのかどうかも気にしましょう。
●友人が多い時のポイント
友人の参加が多い場合は、特に遠方からのゲストに対して設備が整っているか確認します。
まずはロビーがあるかどうかをチェックしてください。くつろげる空間なのか、他のお客さんもいる場所なのかを確認します。
他には、着替えスペースもチェックポイントです。遠方からの参加だと会場で着替えることもあります。また、会場まではローヒールで来て、着いてからヒールに履き替える方もいるので着替えスペースまたは広い化粧室が必須です。
宿泊が必要なほど遠くから来るゲストがいる場合は、宿泊施設の手配ができるのかどうかもチェックしましょう。
結婚式の参加者で後悔しないために
結婚式で親戚をどこまで招待すればいいのかについて紹介しました。基本的には新郎新婦様の好きにしていいですが、親御様への相談は必ずしてください。
また、ゲストの選定方法と会場選びのコツについても紹介しました。見落としがちで、後から後悔するポイントもあります。
本記事を参考に後悔のない参加者・会場選びができれば幸いです。大成功の結婚式を作り上げていきましょう。