結婚式では小ぶりなパーティバッグを持ちますが、入りきらない荷物を入れるのがサブバッグです。
結婚式にふさわしい素材やデザインのサブバッグを選ぶのもマナーのひとつですが、何を選んだらいいか悩む方も少なくありません。
そこで今回は、結婚式のサブバックのマナーや選び方を実例も交えて解説していきます。
結婚式に必要な持ち物や、バッグの当日の取り扱い方も紹介しているので、結婚式のパーティバッグやサブバッグで悩んでいる方は参考にしてください。
間違えない! サブバッグのマナー
結婚式でのサブバッグの役割は、パーティバッグに入らない荷物を入れることです。
フォーマルな場では小ぶりのパーティバッグを用意することがマナーですが、サイズ的に最低限必要なものしか入れることができません。
貴重品や手元に要るもの以外はサブバッグに入れて、結婚式の間はクロークに預ける必要があります。
しかし、チャペルや披露宴会場に持って入らないバッグだから何でもいいわけではなく、服装に合わせたデザインや素材などを選ぶことが大切です。
ここでは、OKなサブバッグとNGのサブバッグの内容を解説していきます。
●OKなサブバッグ
結婚式にOKなサブバッグにはドレッシーなものや光沢があるものなど、パーティ感のある素材やデザインを選びましょう。
補助的に持つバッグとはいえ、パーティドレスとのコーディネートを意識することが大切です。
素材 | サブバッグにはサテンやシルク、シフォンやレースをあしらったものなど、ドレッシーな素材がおすすめです。ビジューやパール、リボンなどの飾りがあると、華やかでパーティ感があります。 |
色 | 色は明るい色を選ぶと、コーディネートが華やかに見えます。ベージュやグレー、ゴールドやシルバーなどのベーシックな色は、どのような色のドレスにも合わせやすいのでおすすめです。 ただし、白はパーティドレスと同様に花嫁の色なので避けましょう。パーティドレスが明るい色なら黒でも問題ありませんが、シンプルすぎると葬式を連想させてしまいます。 黒を選ぶ時は、光沢がある素材でビジューやパールなどの飾りがついた華やかなデザインを選ぶとよいでしょう。 |
大きさ | サブバッグの大きさは、B5~A4サイズが目安になります。あまり大きすぎるとカジュアル感が出るだけでなく、クロークで場所を取ってしまうためです。荷物が多い場合は、マチが広いタイプを選ぶとたっぷり収納できます。また、持ち手が長いタイプは肩に掛けることができて、移動時も持ち運びしやすいです。 |
●NGなサブバッグ
NGなサブバッグはマナー違反なだけでなく、全身のコーディネートも安っぽく見えてしまいます。
日常では紙袋を補助的に持ち歩く方も多いですが、いくらおしゃれなデザインでも紙袋は商品を入れる買い物袋です。
高級ブランドの紙袋だとしても、フォーマルな場にはふさわしくありません。
素材 | サブバッグにNGな素材は、デニムや帆布、ビニール、麻など、カジュアルな印象のものです。 また、レザーは殺生を連想させるため、冠婚葬祭ではNGとされています。 |
柄 | アニマル柄やキャラクターなどのイラスト系、奇抜なデザインなど、特徴のある絵柄はNGです。ロゴが目立つものもカジュアルに見えてしまうため避けましょう。蛍光色のような派手な色柄もふさわしくありません。 ファー素材は殺生を連想させるだけでなく、毛がドレスについたり飲み物や食事に入る可能性もあるため、結婚式には不向きとされています。 |
実例で紹介するマナー良しのサブバッグ
次は、実例とともにマナーに合ったサブバッグを解説していくので、選ぶ時の参考にしてください。
●オーソドックスなサブバッグ
無地で淡い色のサブバッグは、ドレスの色やデザインを選ばないため合わせやすいです。
事例のサブバッグにはフリルが付いていますが、ほかにもレースやビジューといった飾りがあるタイプは結婚式らしく華やかに見えます。
荷物が増えがちな方は、A4サイズでマチのあるタイプがおすすめです。折り畳み傘やショールなどの大きめの荷物も楽に入れられます。
持ち手の長さがあると肩掛けができるため、持ち運びの疲れを軽減できるでしょう。
●黒い色のサブバッグ
黒い色のサブバッグはシンプルすぎると葬儀用に見えてしまうため、デザインや素材にこだわるのがポイントです。
事例のサブバッグは、プリーツのサテン地にパールの縁飾りがついた華やかなデザインです。パールの間にはところどころビジューが配置されていて、高級感もあります。
できれば葬儀用とは分けた方がよいですが、兼用したい場合はシンプルな生地にリボンやフリルなど、華やかすぎない装飾がついたものを選ぶとよいでしょう。
●和装に合うサブバッグ
和装でもメインは小ぶりのフォーマルバッグになるため、サブバッグが必要です。
可愛らしいデザインや華やかな装飾は和装には浮いてしまうため、明るい色でシンプルめのデザインが似合います。
事例のサブバッグはちりめん風の生地にドットのような模様が施されていて、洋装和装どちらでも似合うデザインです。
縁取りにさりげなくつけられたリボンも、派手すぎないため和装に合わせやすいでしょう。
結婚式に必要な持ち物
結婚式のパーティバッグとサブバッグは大きさに限りがあるため、何でも持っていけるわけではありません。
それぞれのバッグに何を入れたらいいか迷う方もいるでしょう。
ここでは結婚式に必要なものやあったほうがいいものを、パーティバッグとサブバッグに分けて紹介していきます。
●パーティバッグに入れる必要なもの
パーティバッグが荷物でパンパンだとスマートに見えません。
なるべく荷物はサブバッグに入れて会場内へは身軽に入れるように、パーティバッグに入れる荷物は必要最低限を心掛けましょう。
スマホ | 連絡用だけでなく、カメラとしてもスマホは必需品です。しっかり充電をしておき、会場内ではマナーモードにしておきましょう。 スマホにショルダーベルトをつけた肩掛けは便利ですが、結婚式ではカジュアルに見えてしまうのでNGです。 |
招待状 | 招待状を式場で見せることはありませんが、場所や時間の確認用として持っていくと便利です。 サブバッグは式場についてすぐ預けてしまうため、パーティバッグに入れておけば必要な時にすぐ確認できます。 |
財布 | 現金やカードを使う場面がなくても、財布を持っておくと安心です。 貴重品はパーティバッグに入れておく必要があるため、多少の現金とクレジットカード、免許証など必要最低限のものを、コンパクトな財布にまとめて入れておきましょう。 |
ハンカチ&ティッシュ | あふれる涙を押さえたり口元を拭き取ったりするのに、ハンカチやティッシュは必ず入れておきましょう。 グラスの水滴や料理などを拭く時にもおしぼりでは十分ではないかもしれないので、手元にあると安心です。 |
メイク直し道具&手鏡 | リップやあぶらとり紙、手鏡など、メイクを簡単にさっと直せる道具も入れておきましょう。 披露宴中も写真を撮るタイミングがたくさんあります。食事の合間のメイク直しで、写真映えもバッチリです。 |
絆創膏 | 履きなれない靴は、靴擦れを起こしやすいものです。特に結婚式では、ヒールのあるパンプスで長時間過ごさなければなりません。 絆創膏を数枚入れておけば、万が一の時にも対処できます。 |
常備薬 | 頭痛薬や胃腸薬などの常備薬も、パーティバッグの中に忍ばせておきましょう。 サブバッグではクロークまで行く必要があり、タイミングよく飲めないこともありえます。手元にあればすぐ取り出せるので安心です。 |
●サブバッグに入れる必要なもの
パーティバッグには入らないけれど必要なものは、サブバッグに入れて持っていきます。
ご祝儀&袱紗 | ご祝儀と袱紗は、パーティバッグに入れておいた方が受付ではスムーズですが、サイズによっては入らないこともあります。 サブバッグに入れておく場合は、受付でもたつかないように気を付けましょう。 |
羽織もの | ショールなどの羽織ものは、夏場でも冷房が効いた会場では必要なこともあります。 薄手のものをサブバッグに入れておくと安心です。 |
●あったらいいもの
使わないかもしれないけれど万が一の時にあったらいいものも、サブバッグに入れて備えておきましょう。
行き帰り用の靴 | 式場までの移動にパーティ用のパンプスでは疲れてしまうため、行き帰り用の靴があると足への負担を減らすことができます。 かかとのないスリッポンなど、コンパクトで歩きやすい靴を入れておくといいでしょう。 |
充電器 | 友人と連絡を取り合ったり写真や映像を撮ったりと、結婚式ではスマホを使うことが多くバッテリーを消耗しがちです。 二次会まで参加する場合は長時間になるため、充電器を持っておくと気にせず使えます。 |
ヘアワックス&ヘアピン | 風などで乱れたり、長時間でヘアセットが崩れてくることもありえます。 ヘアメイクの手直しやアレンジができるよう、ヘアワックスやヘアピンなどを持っておくと便利です。 |
予備のストッキング | 予備のストッキングを入れておくと、急な電線にも対応できます。 式場の周辺にお店があっても結婚式の途中で買いに行くのは難しいため、備えておくと万が一の時も慌てずに済みます。 |
二日酔い防止の薬 | 結婚式のおめでたいノリで、つい飲み過ぎてしまうこともありえます。備えあれば憂いなしで、念のため入れておくと安心です。 |
筆記用具 | 何かメモする必要があったりと、筆記用具を使う場面があることも考えられます。シャープペンとボールペンがついた多機能ペンを1本入れておくと便利です。 ほかにもメガネやコンタクトケース、折り畳み傘など、個人や状況によって必要な持ち物は異なります。 |
結婚式のゲストの持ち物やマナーについては次の記事でも詳しく紹介しているので、併せてチェックしてみてください。
URL: https://www.kekkonshikijoerabikata.com/5304/
当日のバッグの取り扱い方
フォーマルな場では、なるべく身一つで入るのが理想です。
男性はバッグを持たずに手ぶらがマナーですが、女性は衣装のデザインからもバッグを持たないわけにはいきません。
女性が持つバッグにも、取り扱いにマナーがあります。
結婚式の当日にバッグをどうしたらいいか慌てることがないように、サブバッグとパーティバッグの扱い方についても解説していきます。
●サブバッグはクロークへ
サブバッグやコート、傘などの大きい荷物や、パーティ中に使わない荷物はクロークに預けます。
会場によってクロークの位置が異なり、必ずしも受付の近くにあるわけではありません。受付よりも前に預けるケースもあるため、荷物の入れ替えはあらかじめ済ませておくのがベターです。
クロークに預けると荷物札を渡されるので、必要な時はスタッフに荷物札を渡せば荷物の出し入れは自由にできます。
余興のグッズなどパーティ中に使うものを預ける場合は、スタッフに伝えておけば出しやすい位置に置いておくなど配慮してくれます。
●パーティーバッグは会場へ
パーティバッグは会場内に持って入りますが、バッグを置くスペースはありません。自分が座るイスの背中側に置くか、膝の上に乗せておきましょう。
スペースがあるからといって、テーブルの上や床の上に置くのはマナー違反です。
バッグハンガーを使う方法もありますが、お皿やグラスの上げ下げで引っ掛けたり、金具がテーブルクロスに引っ掛かったりする可能性もあるため、結婚式ではやめておいた方がいいでしょう。
サブバッグを上手に活用しよう
結婚式では、貴重品や手元に必要なものはパーティバッグに、それ以外の荷物はサブバッグに入れるのがマナーです。
会場内へは小ぶりのパーティバッグのみを持ち、サブバッグはクロークに預けます。
サブバッグは何でもいいわけではなく、会場内に持ち込まなくてもパーティドレスに合わせたコーディネートが大切です。
今回紹介したサブバックの事例も参考に、結婚式にふさわしいサブバッグを選んで上手に活用しましょう。