海の雰囲気が好きな方はとても多く、結婚式のテーマとしても人気があります。
しかし、海外ウェディングのように実際の浜辺で結婚式を挙げるのは、なかなかハードルが高いですよね。
海の見える式場でも、風景とリンクしたコーディネートでないと、海のイメージを感じにくいでしょう。
そこで今回は、屋内の結婚式場でもビーチ気分が味わえるような、海をテーマにした結婚式の演出例やコーディネート方法をまとめました。
海を結婚式のテーマにしたいけれど「何から決めたらいいのか分からない」「使えるアイデアを知りたい」と悩んでいる方は、ぜひ参考にしてください。
どの海をテーマにするのか
世界に海は7つあり、場所によって光景はさまざま。思い描くイメージも、真っ白な砂浜の海岸だったり神秘的な海底だったりと人それぞれです。
どんな海が理想なのかはっきりさせることで、結婚式の装飾も考えやすくなります。
●リゾート地の海
ハワイや沖縄の海岸のように、真っ白な砂浜とエメラルドグリーンの海をテーマにすると、開放感や透明感のある爽やかな雰囲気になります。
白と青のマリンカラーに、貝殻やヒトデなどのモチーフの組み合わせがおすすめです。
●冒険の海
大海原を航海しながら、謎解きに挑戦する冒険の海。広い海のダイナミックさと、新しい発見を求めるワクワク感のある雰囲気になるでしょう。
ペーパーアイテムを謎解きの地図にして、宝探しゲームを取り入れるのもありです。
●海賊の海
木箱からは溢れる財宝、大きな樽やスカルなどで海賊船を演出すれば、テーマパークに来たようなドキドキ感のある雰囲気になるでしょう。
帽子やヒゲなどを用意して、海賊気分でのテーブルフォトも盛り上がります。ナイトウエディングとの相性もよさそうですね。
●童話の海
童話のような海底王国や人魚姫をテーマにすると、大人のロマンティックな雰囲気になります。
チュールの色味で深海を表現したりプロジェクターで魚を投影したり、没入感を得られるような演出で世界観を作りあげましょう。
●海の家
夏休みの浜辺にある海の家や屋台をテーマにするなら、カジュアルなビーチパーティの雰囲気に。
ビュッフェのオードブルにはフィンガーフードを、大きなケースに氷で冷やした瓶ドリンクで自由に楽しんでもらいましょう。
●ヨーロッパの港町
イタリアのアマルフィ海岸のようなヨーロッパのおしゃれな港町は、カラフルな色使いや明るい太陽が特徴なので、白と青に黄色の組み合わせがおすすめ。装花にヒマワリを使ったり、レモンを飾ったりして雰囲気づくりを。
海がテーマのゲストテーブル
ゲストテーブルの装飾はゲストの目に一番近い場所なので、作り込むことで会場全体の世界観を表現しやすいです。
海にまつわるアイテムを組み合わせることで、テーマが凝縮された空間を表現しましょう。
●海の表現
海のたゆたう感じや波間を表現するなら、透け感のある生地を取り入れるのがおすすめです。青のテーブルクロスに白のチュールで波を表現して、貝殻やヒトデなどをポイントに飾れば、誰もが寄せては返す海を思い浮かべるでしょう。
大きさ違いの青と白のキャンドルをランダムに置くと、おしゃれ感が増します。装花も青と白で統一して明るいグリーンの葉を差し色で入れると、青と白がさらに引き立ち爽やかな海が広がるでしょう。
●浜辺の表現
ガラスのボウルに砂浜の白い砂や星の砂を敷き詰め、プルメリアを添えたり貝殻やヒトデをあしらいましょう。
流木をさりげなく置いて、エアプランツをポイントに。マクラメ編みのランチョンマットを敷けば、ワンランク上のビーチリゾートを表現できます。
テーブルクロスやナフキンは、リネン素材のオフホワイトやサンドベージュ系の色で。白やアンティーク調のランタンでキャンドルを灯せば、夕暮れの浜辺も演出できます。
●海中の表現
海は一色ではなく、光によっていろいろな青色が重なりあっています。ネイビーのテーブルクロスに白や水色、エメラルドグリーンのシフォンを重ねて、砂浜から深い海へのグラデーションを表現しても素敵です。
背の高いガラスに青いゼリーを入れて、水中花をアレンジすることで海中を演出しましょう。魚や珊瑚のオブジェ、貝殻やヒトデを貼ったキャンドルなども置くことで、ゲストが海の中にいるような表現ができます。
●船上の表現
船のアンカーや装舵輪をかたどったオブジェ、カラフルなフラッグやバルーン、マリンカラーのペーパーアイテムで船上パーティをイメージ。装花はユリやバラをメインに、鮮やかな色や南国の花も入れて華やかにしましょう。
フォトフレームやキャンドルホルダーなどの小物だけでなく、食器類にもゴールドがあしらわれていると、豪華なパーティを演出できます。
装花のコーディネート方法
ここでは海をテーマにした時のおすすめ花材や注意点、打ち合わせのスムーズな進め方などを紹介していきます。
装花でゲストに海をイメージしてもらうには、色の組み合わせや海を思い浮かべやすい小物との組み合わせがポイントです。
●海のテーマに合う装花
お花を見て海を想像することはなくても、色合いや雰囲気で海のイメージを表現することが可能です。海が似合う花材を、10種類厳選して紹介していきます。
▼デルフィニウム
デルフィニウムはひらひらした繊細な花びらを持ち、水色や濃い青などの明るい青系の色が特徴です。長い茎に、2㎝~3㎝程度の花を縦に連ねて咲かせます。
長いまま生けるだけでなく、花だけを水に浮かべても素敵です。
▼ブルースター
水色の小花で5枚の花弁が星のように見えるため、ブルースターと呼ばれます。爽やかでかわいらしい見た目が人気で、ブーケやアレンジにポイント使いされることが多いです。
サムシングブルーで取り入れるのもおすすめ。
▼バラ
華やかさを演出したい時には、白バラや青バラがおすすめです。青バラは白のバラを青に着色したもので、とても鮮やかな色をしています。
バラの持つ高貴さや優雅さが、上質なリゾートを思わせる空間にしてくれるでしょう。
▼トルコキキョウ
白のトルコキキョウは透け感のある純白の花びらで、海の透明感や爽やかさを表現するのに最適です。
ボリュームのある八重咲きは、バラに劣らず装花のメインにもなります。どの花とも合わせやすい点も魅力です。
▼デンファレ
胡蝶蘭に似た小ぶりの花を咲かせるデンファレは、南国をイメージした装花によく使われます。爽やかな雰囲気には白が、エレガントな雰囲気には紫がおすすめです。
花だけを水に浮かべたり、テーブル上に散らしてもいいでしょう。
▼プルメリア
プルメリアは南国を代表する花のひとつで、白い花びらの中心が黄色になったものや、ピンク、赤などがあります。
生花は入手が難しいうえに、傷みやすくすぐ茶色に変色してしまうため、造花で取り入れるのがおすすめです。
▼アンスリウム
アンスリウムも南国を代表する植物で、ツヤのあるハート型が特徴です。赤やピンク、白、グリーンなどの鮮やかな色が多く、熱帯地域をイメージさせてくれます。
リゾート感を印象付けたい時におすすめです。
▼カラー
爽やかな白や黄色、オレンジなどの鮮やかな色が南国のリゾートをイメージさせてくれます。独特の花のかたちが特徴的で、すらっとした姿が大人ウェディングに人気です。
束ねてガラスに活けるだけでもおしゃれに見えます。
▼モンステラ
モンステラは熱帯地域原産の植物で、切り込みが入ったツヤのある大きな葉が特徴です。装花に1枚加えるだけで、リゾート感を印象付けてくれます。
花器の下やショープレートの上に敷くのもおすすめです。
▼スマイラックス
スマイラックスは、ツヤのある明るいグリーンの小さな葉が、ツル状に連なっています。長いままでも小分けにしても使えるため、使い勝手がいいグリーンです。
白や青の爽やかな色を引き立ててくれます。
●海がテーマの時の注意点
海がテーマだと青色の花材を使うことが多いですが、装花に使える青の花材は種類が少なく、入荷が難しかったり十分ボリュームが出せなかったりします。自然な青だとデルフィニウムやブルースターなどの小花がほとんどだからです。
濃い青を取り入れるなら、染めた青バラやガーベラ、カーネーションもありますが、自然色より単価が上がるので注意しましょう。
装花で海を表現するなら、白い花に青や水色に着色された保水ゼリーを使うのもおすすめです。
●打ち合わせをスムーズに進めるために
打ち合わせをスムーズに進めるためには、自分が描いている海のイメージをどれだけ分かりやすく伝えられるかがポイントです。
Instagramやピンタレストなどで、イメージに合う写真をピックアップしておきましょう。装花やコーディネートの写真だけでなく、実際の海の風景やアイテムなどの写真も参考になります。
自分が持っている小物などがあれば、写真に撮って打ち合わせの時に見せると、それも含めたコーディネートを提案してくれるでしょう。
海を連想させる装飾とは
披露宴会場だけでなく受付やウェルカムスペースなど、会場全体を同じテーマで装飾することで、没入感が高まり印象深い結婚式になります。
海の雰囲気づくりに役立つ小物は、テーマを決めてそこから一つずつ集めていくと統一感が出せますよ。
●ウェルカムスペース
ウェルカムスペースは全体が海をイメージした空間になるように、大きなアイテムから小物までバランスよく揃えていきましょう。サーフィン好きなら、サーフボードに寄せ書きしてもらうのもおすすめです。
海で撮った前撮り写真のウェルカムボードを中心に、二人で拾った貝殻やシーグラスなど思い出のグッズで飾り付け。白や青のチュールなどの布も、上手く使って雰囲気を出しましょう。
流木で作ったウェディングサインや、ナチュラルな木の板に海のアイテムを貼り付けたウェルカムボードもおしゃれです。
●受付
受付に使う小物も、海をテーマに統一感を出しましょう。
受付テーブルに置く「gloom」「bride」サインは、フレームに小さな貝殻で文字を並べて表現。プルメリアの花やシーグラスを添えて置くだけでも海感が伝わります。
エスコードカードにはヒトデを貼り付けたり、魚の形にしたり目を引くデザインに。テーブルナンバーを貝殻の形で分けても面白いでしょう。
鮮やかな青の紙に金と白で名前をペイントすれば、大人のおしゃれを演出できます。
●ペーパーアイテム
席次表やメニュー表は、テーブルコーディネートと統一感を出すとおしゃれです。テーブルクロスが濃い青なら、水色やマリンボーダーにしてメリハリをつけましょう。
ドリンクメニューは、透明のアクリル板に白のペイントで。テーブル上に置くだけで、透明感を表現できます。
席札はコルク栓付きのミニボトルにカードを入れて、メッセージボトル風に。アンカーやヨット、装舵輪などをプリントしたシンプルな席札も目を引きます。
海辺じゃなくてもオーシャンウエディングを叶えよう
装花や小物で装飾することで、海辺にいなくても海を感じさせる結婚式は可能です。
海といってもリゾート地の浜辺や深海、海の家など、イメージは人それぞれ。自分が思い描く海をテーマにアイテムを揃えていけば、統一感のあるコーディネートが完成します。
今回紹介したアイデアも参考に、オーシャンウェディングを叶えましょう。