結婚式といえばブーケトス、そう考えているプレ花嫁様も多いです。
しかし、定番の演出ほど人と被ってしまい、飽きられてしまいます。
「人とは違うブーケトスがしたい」
「ブーケトスの代わりになる演出がしたい」
「会場からトスのNGが出た」
本記事では元ウエディングプランナーが最近のブーケトスの傾向や、使われやすいブーケ、投げない代わりの演出などを紹介しています。
お二人だけの面白いブーケトスのヒントになれば幸いです。
ブーケトスの代わりの演出で、盛り上がる結婚式を実現していきましょう。
ブーケトスとは
ブーケトスとはブーケをキャッチしたい人を募って、その人たちへ背を向け後ろ向きにブーケを投げるという演出です。
誰がブーケをキャッチするか分からないというドキドキ感が、見ているゲストも一緒に楽しめるポイント。
挙式後のアフターセレモニーで取り入れる方が多いです。
幸せな誓いを交わした直後の花嫁から受け取るブーケですから、次に結婚できると言われているのも納得ですね。
ブーケを投げるだけというシンプルな動きかつ、特別に準備するものも少なくゲストが参加できるため人気の演出です。
当日のスケジュールにすでに組み入れている新郎新婦様もいらっしゃることでしょう。
青空の下で行うと、解放感とアットホームな空気が手伝って盛り上がます。
写真映えもばっちりの結婚式ハイライトシーンになること間違いなしです。
ブーケトスのやり方
ブーケトスは以下の手順で行います。
- トスするブーケを手元に用意する
- キャッチする人たちに背を向ける
- 下から上に勢いよく振り上げブーケを手放す
ブーケを投げる際は、手を離すタイミングが重要です。
早めに手を離すことで、ブーケが高く上がりやすくなります。
意外と遠くまで飛ばないので、ゲストに近くまで来るようにアナウンスするか練習しましょう。
最悪なのは誰の手にも届かないで地面に落ちてしまうこと。
ほとんどの花嫁が地面に落としてしまうので、「思いっきり投げてください」と毎回伝えるようにしていました。
従来のブーケトスに参加できた人
「キャッチした人が次に結婚できる」という言い伝えから、従来の参加者は未婚の女性に限っていました。
ただ「未婚の女性」として呼び出されることに抵抗を感じるゲストもいるのが事実です。
特に年齢が上がってくると、「まだ結婚していない」というレッテルのように感じてしまうゲストも出てくるでしょう。
結婚をしなくても幸せになれる時代にはなりましたが、未婚であることにまだマイナスのイメージを持つ人も少なからずいます。
幸せのバトンタッチを意味する演出なのに、気を付けないとシングルハラスメントと言われることもあるくらいです。
参加者を未婚女性に限ることはおすすめできません。
ブーケトスに使うブーケ
ブーケトスでは挙式で使用したブーケをそのまま使用して投げるのが定番です。
とはいえ、考えなしにそのまま投げてしまってはケガなどに繋がる恐れがあります。
トス用と兼任する場合は以下もご参考の上、ブーケのスタイルを決めてみてください。
生花のブーケを投げたい場合は、できればトス用のブーケを別に用意することをおすすめします。
別で用意する場合は、トス用であることを伝えればそれに合わせてコーディネートしてくれるでしょう。
花への衝撃を和らげるためにも包みは大きく多めにしたいところです。
また、裸のブーケを渡されても持ち帰りが大変なので、持ち帰り用の袋も用意してください。
▼おすすめのブーケ:クラッチブーケ
台座などは使わずそのまま花を束ねたブーケです。
ワイヤーなどを使わないようにオーダーしたクラッチブーケを使用するとさらに安心できます。
茎の長い花材を束ねたものなので、水がかかる心配も台座でケガをする心配もありません。
ナチュラルでシンプルな結婚式との相性がいいです。
▼おすすめしないブーケ:ラウンドブーケ、キャスケードブーケ、オーバルブーケ 等
これらのブーケは台座に花を挿して形を作っており、投げると固い部分がゲストにぶつかったり水がかかる可能性があります。
また形を整えるためにワイヤーや接着剤を使用している場合が多いです。
もしこれらのブーケをトスと兼用にするのであれば、投げるのではなくブーケプルズに変更するなど渡し方を工夫するのがよいでしょう。
ブーケトスを盛り上げるコツ
ブーケトスは、花嫁様の幸せにあやかるための素敵な演出として知られています。
しかし、最近ではその意味合いが「幸せのおすそ分け」へと変化し、演出方法も多様化。
ゲスト全員が参加できるようにしたり、変わり種アイテムをトスしたりと、お二人らしさを取り入れることができます。
従来の形式にとらわれず、自由な発想でゲストと一体となって盛り上がるためのコツを紹介するので、参考にしてください。
全員参加で行う
ブーケトスの代わりの演出を考えているのであれば、ぜひ全員で参加できるものを考えてみてください。
参加者を限らずに全員で参加する方が盛り上がります。
最近は対象者をゲスト全員にしたり、男性向けと女性向けにブーケトスを2回行ったりと柔軟な対応をする方が多くなってきました。
おすすめは全員に参加してもらって、複数のブーケを投げることです。
自分にもキャッチするチャンスがありそうだと思ってもらえると、盛り上がり方が変わります。
投げるブーケについても、生花の代わりに別のアイテムを使う方が多いです。
お二人だけの面白いセレモニーを模索してみてはいかがでしょうか。
ブーケトスを行う意味についてアナウンスする
参加者や方法が変わるにつれ、その意味合いも変化してきました。
「キャッチした人が次に結婚できる」、というものから「幸せのおすそ分け」へと変わっているのです。
結婚式はパターン化されているものですが、世論や世代の価値観は反映されます。
結婚式はお二人中心の派手なものからゲストファーストな内容になってきており、それがブーケトスにも表れているようです。
ブーケトスの意味合いが「次に結婚できる」から「幸せのおすそ分け」になったことで、投げるアイテムも変化しました。
必ずしもウエディングに関連したアイテムを投げなければならない、という意識も薄れたのです。
生花の代わりにお二人に所縁のあるアイテムなどを投げてみてはいかがでしょうか。
そしてそのアイテムを選んだ理由についてアナウンスすれば、よりゲストと一体になって楽しめるでしょう。
花束以外をトスするアイデア
ブーケ以外のトスも選択肢に入ってくると、迷うのは何を投げるかでしょう。
挙式で使用したブーケを再利用することが費用削減の面からもオーソドックスではあります。
しかし、最近はブーケ以外のものが使用されることも増えてきました。
ブーケだけどただの花束じゃない、そんな面白いアイテムについて紹介します。
よく使用されていた代わりのアイテムを中心に抜き出しました。
1.男性ゲスト向けにブロッコリートス
新郎様が投げるブーケとして定番なのがブロッコリーブーケです。
実はブロッコリーには子孫繁栄という花言葉があり、結婚式にピッタリなブーケ。
たまにその場で食べだす人がいるので一緒にマヨネーズをプレゼントしたり、そのゲストにだけ料理の1品として提供してもよいでしょう。
面白いトスとしても人気があります。
2.お菓子なブーケ
花の代わりにお菓子を包みこんだブーケで、チュッパチャプスのブーケが一番人気でした。
食べられる分、生花より喜ばれる可能性のあるブーケです。
ゲストも面白いと思ってくれますし、ハンドメイドでも用意できるのが嬉しいポイント。
もし自作するのであれば空中分解してしまわないようにしっかり包装してください。
また、生花より固い部分があるので、強く投げすぎないように気を付けましょう。
3.バルーンブーケ
続いてよく見かけたのがバルーンブーケです。
風船をブーケにしたもので、そのままインテリアとして飾れそうなものが人気でした。
そのまま置けるタイプは、投げることができそうか事前によく確認することをおすすめします。
当日になって投げずに手渡しに変更することになった新郎新婦様もいらっしゃいました。
ブーケの形をしているものを選ぶのが無難そうです。
また、風船だけでは軽くて投げにくいのでキャンディと一緒になっているものもよく選ばれていました。
風船だけでは投げた時に思ったより飛ばず、新婦様の真後ろにぽとりと落ちるというハプニングも起きやすいです。
キャンディや小さいぬいぐるみなど重しになるものも一緒に包んであると安心でしょう。
4.ソープフラワーブーケ
受け取ったゲストに喜んでもらいたい方にはソープフラワーをおすすめします。
石鹸でできた花で、キャッチした人が湯舟で楽しめるブーケです。
キャッチしたときと入浴時の2回嬉しい気持ちになれる、1粒で2度おいしいお得なブーとなっています。
パーティーの余韻を当日以降も味わってもらえるでしょう。
注意点としてはデリケートなブーケなので扱いに注意が必要であることと、石鹸として使用できないソープフラワーも存在するという点です。
5.プリザーブドフラワー、ドライフラワーのブーケ
生花を加工したプリザーブドフラワーやドライフラワーでブーケを作成してもいいでしょう。
せっかくキャッチしてもあっという間に萎れてしまったら、少し悲しい気持ちになってしまいます。
幸せな気持ちが長続きしますように、という願いを込めて用意してみてはいかがでしょうか。
ただこれらのブーケは投げるのには向いていないので、手渡しやブーケプルズで使用するのがおすすめです。
ブーケ以外のアイテムをトスする変わり種アイデア
ブーケトスで投げるのはブーケだけではありません。
ブーケの形をしていなくてもよく、ブーケの代わりにぬいぐるみなどのプレゼントを投げる方が多いです。
実際に人気だったアイテムを中心に、ブーケ以外のトスアイテムについて紹介していきます。
1.ぬいぐるみトス
ブーケの代わりになる人気アイテムランキング第1位は、間違いなくぬいぐるみです。
小さなお手頃サイズから、サプライズでもある大きなぬいぐるみまで、いろいろなぬいぐるみがトスされています。
お二人が好きなキャラクターや結婚式のテーマに沿ったぬいぐるみを用意してみてください。
可愛いものも、変わったぬいぐるみも結婚式を盛り上げてくれます。
2.カップラーメントス
面白いトスがしたい新郎新婦様に人気だったのがカップラーメントスです。
カップラーメンを花束のように束ねてブーケに見立て、トスあるいはプルズでプレゼントします。
自作も難しくなくインパクトがあるので、ゲストにサプライズがしたいお二人におすすめです。
男性陣にも喜ばれやすいので、男女別でブーケトスを考えている方にもぴったりの面白いアイテムとなっています。
3.お肉トス
肉食系の新郎新婦様におすすめなのが、お肉を投げるお肉トスです。
といっても生肉を投げるわけではありません。
マンガ肉のぬいぐるみや高級和牛が後日届くパネルなどで代用することがほとんどです。
男女問わずやる気に満ち溢れた姿を見ることができるので、盛り上げたいお二人におすすめします。
4.紙飛行機トス
広い場所でのブーケトスが可能なら、紙飛行機を飛ばす紙飛行機トスがおすすめです。
中にメッセージを仕込んだり、取れた人にプレゼントを用意したりします。
よく飛ぶ紙飛行機の折り方も数多くネット上に公開されていますので、お気に入りを見つけてみてください。
ただ、気合が入りすぎると飛びすぎて誰もキャッチできなかったなんてハプニングも起こりそうですね。
ガーデンウエディングなどカジュアルで動きのある結婚式におすすめします。
5.野球好きならホームラントス/バッティングトス
野球の心得がある新郎新婦様におすすめしたいのが、ホームラントスです。
婚礼衣装で投げたボールを打つ、インパクトの大きな演出になるでしょう。
野球をテーマにした結婚式であれば外せない演出ではないでしょうか。
あまり飛ばしすぎないことと柔らかいボールを使用するのがポイントです。
6.サッカーボールトス
サッカーがお好きなお二人にぴったりの演出なのが、サッカーボールトスです。
ブーケの代わりにサッカーボールを使い、新郎がゲストに向けてキックしたり、新婦が投げたボールを新郎が蹴ってトスします。
安全に配慮して、力加減に注意しながら行うことが大切です。
ガーデンなど広い屋外スペースがある会場であればダイナミックなトスを行うこともできます。
7.宝くじトス
宝くじを仕込んだトスです。
仕込み方はなんでもいいですが、なるべく多くのゲストが受け取れるようにすることをおすすめします。
菓子まきのように高いところからバラまいてもいいですし、ぬいぐるみやブーケに括り付けてもよいでしょう。
もしかしたら大金が当たるかも、とゲストに夢を与えることができる演出です。
もっと現実的なものがいいときはスタバカードなどのギフトカードでもOK。
トランプを撒いてそのうち1枚が当たり、という演出も面白そうです。
8.アフロトス
アフロトスは、ブーケの代わりにアフロのウィッグを投げるユニークな演出です。
特にノリの良いゲストが多い場合に盛り上がります。
キャッチしたゲストには、その場でアフロを被って記念撮影に参加してもらうのが通例です。
この演出は、ゲストと一緒に楽しい時間を過ごすことに重点を置いているので、二次会などに行うと盛り上がるでしょう。
投げる際は、アフロが飛ばされないように軽くラッピングしたり、複数個同時に投げたりするのもおすすめです。
投げないブーケトスのアイデア
ブーケトスがしたかったけど会場がNGだった、というパターンも実は少なくありません。
そんな時は場所を変えて二次会で行ってもいいですが、投げずにブーケトスを行う方法もあります。
投げる代わりにできるブーケトスについて、以下を参考にしてみてください。
1.リボンでくじ引きブーケプルズ
ブーケに結んであるリボンと結んでいないリボンを用意し、ゲストが当たりのリボンを引いた場合にブーケをゲットできる演出です。
ブーケとリボンでくじ引きをするというイメージが分かりやすいかと思います。
あらかじめ参加するゲストを指名できるので、参加を遠慮するようなゲストにも参加してもらえる点がメリットです。
ハズレのリボンの先にもチャームなどを付けておけば、参加賞としてゲストにプレゼントすることもできます。
大人数の参加には向いていないので、参加してほしいゲストが多い場合はブーケを複数個用意するなど工夫してみてください。
2.コスメブーケプルズ
ブーケではなく、コスメをリボンの先に付けたコスメブーケプルズも人気です。
コスメを花束のように包み、当たった人には全部プレゼントします。
または、実はすべてのリボンに1つずつコスメが用意されていた、なんて演出も素敵ですね。
見た目にも可愛いコスメでブーケを用意してみてはいかがでしょうか。
3.サプライズで手渡しプレゼント
投げると見せかけてあらかじめ決めていたゲストにサプライズプレゼント、という演出もあります。
結婚式をあげることが決まっている友人など、幸せのバトンタッチをしたい人に渡しましょう。
ただ面白いだけじゃなくサプライズがしたい新郎新婦様におすすめ。
そのままその友人が公開プロポーズされる、というサプライズを誰しもやってみたいと一度は考えるのではないでしょうか。
または、お世話になった人を呼び出して感謝を伝える時間を設けるのも素敵です。
指名された人に驚きと感動をプレゼントしましょう。
4.爆弾ゲームでプレゼント
爆弾ゲームのようにしてブーケを渡しても面白いでしょう。
参加者は中心を向いた輪を作り、ブーケを渡されたらすぐに隣の人に渡します。
音楽が止まったときに持っていた人がゲットできるというものです。
必ず1周してから音楽を止めれば、全員が一度はブーケを手にすることができます。
こだわりのもので全員に見てもらいたかったり、投げることができないものはこの方法で渡してみてはいかがでしょうか。
人数が少ない場合におすすめです。
注意点としては、崩れやすいブーケだと人の手を渡る間に壊れる可能性があることです。
丈夫なブーケを用意して挑みましょう。
ブーケトスの代わりになる演出
ブーケトスの代わりになる、ブーケトスとは違う演出について紹介します。
「幸せのおすそわけ」に繋がる演出を紹介するので、ありきたりではない面白い演出がしたい新郎新婦様は参考にしてみてください。
1.菓子まき
ブーケトスの代わりの演出として人気なのが菓子まきです。
名古屋では一般的な演出で、2階などの高いところからゲストに向けてお菓子を投げてキャッチしてもらいます。
個包装の小さいお菓子をたくさん投げれば、多くのゲストにも受け取ってもらえるでしょう。
2.パラシュートベア
じわじわと人気を博しているのが、パラシュートベアです。
お二人がぬいぐるみがセットされたバズーカを打つとぬいぐるみが飛び出し、パラシュートでふわふわ落ちてくるところキャッチしてもらいます。
派手な演出がしたい新郎新婦様におすすめです。
3.ガータートス
日本では馴染みがありませんが、ヨーロッパではガータートスが定番の演出となっています。
新郎版のブーケトスといったところで、新郎様が新婦様の左足のガーターリングを外して投げるという演出です。
ガーターリングは手を使わずに口で外すのが通例なので、どうしても刺激的な絵面になってしまいます。
日本人の多いパーティーでの実現は難しそうですが、国際結婚された方などは検討の余地があるかもしれません。
見事キャッチした人は次の花婿になれると言われています。
4.ラッキードラジェ
ドラジェとは、アーモンドを砂糖でコーティングしたお菓子で、「幸福の種」という意味があります。
ヨーロッパでは古くから結婚式などのお祝い事で配られており、幸運を呼ぶお菓子として有名です。
ラッキードラジェを結婚式に取り入れる一般的な方法は、デザートの中にいくつかドラジェを忍ばせておくことです。
ドラジェ入りのデザートを受け取ったゲストが当たりとなり、スピーチをお願いしたりプレゼントを渡したりします。
当てたいゲストがいる場合は、ドラジェ入りのデザートをそのゲストに渡すように手配しましょう。
ラッキードラジェはゲスト全員が参加でき、着席したまま楽しめる点も魅力の一つです。
ゲスト参加型の演出で、温かいおもてなしをしたいと考えているお二人におすすめします。
ブーケトスの代わりに面白い演出で結婚式を盛り上げよう
ブーケトスの代わりになる演出アイデアについて紹介しました。
抑えるポイントとしては、「幸せのおすそ分け」という意味で行うのが最近の風潮であるということです。
なので、参加者は男女や既婚未婚を問わず、トス用のブーケも生花以外が選ばれるようになってきています。
プレゼントを投げるような気持ちでトスを行うと思えば、お二人らしい演出に繋がるのではないでしょうか。
盛り上がる結婚式の一幕になることを祈っています。