神社結婚式の費用｜和婚なら神前式がおすすめ

和の雰囲気が好きで、和婚で考えている新郎新婦様は多くいらっしゃいます。そんな時に悩むのは神社であげる神前式でのウエディングにするかどうかではないでしょうか。

本記事では費用感のほか、神前式ができる場所やメリット、デメリットなど神殿で結婚式をあげるために必要な情報を紹介しています。元ウエディングプランナーの目線からおすすめの開催場所や方法も紹介しているので、ぜひ目を通してみてください。

神前式での挙式は教会式よりも安価でありながら、本格的な雰囲気にできるので予算重視の新郎新婦様にも人気があります。理想のウエディングの方法を一緒に模索していきましょう。

神前式とは

神前式とは、神殿に祀られている神様に結婚を誓う挙式スタイルです。日本の伝統的な婚姻の儀であり、教会式に次いで人気があります。

花嫁行列や三三九度の儀のイメージがあるかもしれません。日本らしい厳粛な雰囲気で式が進むので、厳かな挙式にしたい方や伝統文化を感じたい方におすすめです。

白無垢は婚姻の場でしか着ることができないので、特別な着物を着たい方にもおすすめします。また、他の挙式方法と比べて新郎が活躍できるのも特徴です。

婚姻は家同士の結びつきという側面が強かったため、神前式の挙式も家同士の繋がりが意識された演出が多くなっています。

●当日の流れ

挙式の流れは地域によって細かな違いがありますが、大枠は同じ流れです。以下が一例となります。

指輪交換や参進の儀、神楽奉納はオプションで有無を選べることもあります。お祓いや玉串奉奠があることで日本の儀式らしさを感じることができるのではないでしょうか。漢字ばかりの名のとおり、厳かに式は進行します。

神社での神前式のメリット・デメリット

お社でウエディングを行うことのデメリットは小さくありません。そのデメリットを乗り越えられるのであれば、お社での挙式がおすすめです。デメリットが大きいと感じる場合は、神社以外の式場での神前式も検討してみてください。

●メリット

まずお社でウエディングを行うことのメリットとして以下が挙げられます。

まず何より日本らしいスタイルに憧れる方には、での挙式は大きな魅力になるでしょう。本物の神殿であげる、本格的な挙式が叶います。

また、レストランウエディングのように、ウエディング後も訪れることができるのもメリットの1つです。初詣やお宮参りなど、結婚式のみならず人生の節目で訪れることができる、長い付き合いが可能でしょう。

花嫁行列はホテルでのロビー挙式に似ており、一般の参拝者にも見てもらえます。多くの人に祝福されたい方にほ嬉しいポイントではないでしょうか。

そして、教会式に比べて費用を抑えやすいのもメリットです。費用を抑えながらも本格的な雰囲気での挙式が叶います。

●デメリット

以下がお社でウエディングをあげる場合のデメリットですが、デメリットとして挙げられるのは、ほとんどが施設由来のものです。あくまで式場ではないので、ウエディングに必要な設備が不十分であることがデメリットになります。

神社でのウエディングの場合挙式は神殿で行われますが、大人数が入れるほど広いところは少ないです。そのため友人は参列できず、親族のみで執り行われることになる場合がほとんどになります。家同士の繋がりを意識したい場合にはメリットになるでしょう。

バリアフリーではないことや、披露宴会場へ移動するのに料金がかかることもゲストの満足度に影響を及ぼします。“境内での結婚式”という特別感がこれらのデメリットを上回るのであれば、お社での神前式がおすすめです。

お社での開催が難しそうでも、神前式の挙式を諦めることはありません。お社以外でも神前式で式をあげることはできます。

神前式ができる式場

神前式ができる式場はお社以外にもあり、披露宴会場の場所との組み合わせで3パターン考えられるでしょう。

それぞれの特徴を紹介していきます。

●境内で完結タイプ

境内にて挙式、披露宴を行えるパターンです。移動の手間がないことがメリットになります。挙式後そのまますぐ披露宴に移れるので、雰囲気も壊さないでしょう。

移動手段で困らないのも特徴です。ただ、上記でも紹介した通りウエディングのための施設ではないため、バリアフリーに対応していなかったり、設備が不十分であることもあり得ます。

年配の方が多いのであれば、次に挙げる施設内の神殿での挙式がよいでしょう。

●施設内の神殿で完結タイプ

ホテルやゲストハウスなどの建物内にある神殿にてウエディングを執り行うパターンです。挙式と披露宴を同じ施設内で行えるので、移動の手間がありません。

また、ウエディングのために設備を整えているのでバリアフリーに対応しているところがほとんどです。年配の方も参加しやすいでしょう。

ウエディングのための施設であれば、経験も豊富なプランナーが相談に乗ってくれるはずです。挙式、披露宴を含めたトータルコーディネートの相談ができ、理想の結婚式が叶います。

一方で、施設内の神殿は分祀したものです。分霊だから霊力が弱まるなどはありませんが、気持ちの問題的に本社のほうがよいと考える方がいらっしゃるかもしれません。事前に親御様や親族に確認が取れると安心です。

お社で行う挙式に比べて本格感は薄れてしまいますが、施設内の神殿の造りにこだわる会場も増えています。宮大工の施工による神殿など、十分すぎる雰囲気をもつ会場も多いです。理想の神殿を探してみてもよいでしょう。

●連携プレータイプ

挙式と披露宴を別々の会場で執り行うパターンもあります。境内に披露宴会場の用意がなく自分たちで手配することや、提携会場で披露宴を行うことも0ではありません。

自分たちで探す場合、好きな会場で披露宴を行えるので自由度が高くなります。好きなお社と披露宴会場の組み合わせでウエディングができるでしょう。

ただ、その分準備が大変になります。それぞれ別の担当者がつくので、別々で対応しなければなりません。式場と会場の連携が完璧にはできないことも想定できます。

そして会場が別にあるということは、挙式会場から移動しなければならないということです。時間と手間と料金が別途でかかります。

よほど強い希望がない限り、別々の場所での結婚式はおすすめできません。

過去に神社で挙式後、ホテルに移動して披露宴を行った新郎新婦様がいらっしゃいました。別のプランナーの担当でしたが、それぞれの会場で都合を合わせることがとても大変そうだったことをよく覚えています。

衣裳の着替えタイミングや場所、時間調整など他のパターンではすぐに片付く問題も、両会場とのすり合わせが必要になるのです。

もしこのパターンで行うのであれば、あれもこれもと要望を出しすぎないことをおすすめします。シンプルな内容であれば、苦労も軽減されるでしょう。

神前式の場合の費用

教会式に比べて安価で済む神前式ですが、だいたいどれくらいの費用感なのかを紹介していきます。神社の場合、挙式のみでも対応可能なところもあるので、参考にしてみてください。

神前式の場合の料金の特徴として、初穂料として納めることが挙げられます。神様に納める謝礼のことであり、ご祈祷などを受けた際に渡すものと同じです。

結婚式の場合は、いくら用意すればいいか明示されていたり、プラン料金に含まれていたりします。相場感としては5万円～20万円ですが、挙式料とは別に初穂料が必要なところもあるので注意が必要です。

神社で挙式を行う場合の料金は20万円～25万円ほどが相場になります。ウエディングドレスに比べて白無垢のレンタル料金が安いことなどが、費用が安く済む理由でしょう。ただ、着付けや小物については教会式よりも費用が掛かる項目なので注意してください。

お社によっては挙式のみでも対応しているところや、夕方からの格安挙式プランを用意しているところもあります。家族や親族だけの挙式を執り行うことも、両家の結びつきをより意識できるでしょう。

和婚がしたいなら

神社や施設内の神殿での神前式について紹介しましたが、和婚で考えている場合は神前式以外にも方法があります。

それは和装人前式という手です。

人前式とはお二人のオリジナルな挙式のことを指し、宗教に囚われない自由なウエディングとして人気を博しています。決まりがないので、和装での人前式も可能なのです。

和っぽい雰囲気でのウエディングにしたいだけで、神前式にはあまり興味がない場合などにおすすめします。神前式よりカジュアルな印象になるので、もっと砕けた雰囲気が好みの方にもおすすめです。

神前式では堅苦しすぎると感じたならば、和装人前式も検討してみてください。

例えば和食がおいしい料亭での和装人前式であれば、目でも舌でも日本文化を楽しむことができます。和装人前式が可能なホテルもあり、安心感を持って当日を迎えることもできるでしょう。

人前式ならば、会場も選ばないというのが特徴です。極端な話、教会でも和装人前式はできます。自由度の高い和婚がしたい場合に考えてみてください。

神前式で結婚式をあげるなら

お社であげる結婚式について紹介しました。神前式で考えている方や和婚がしたい方の参考になれば幸いです。

もし神社でウエディングをするのであれば、境内で完結タイプをおすすめします。日本らしさを一番感じられますし、移動の手間がないことが大きいです。

神殿で着替えてからホテルの披露宴に向かった新婦様は、着替えと移動に手間取り30分遅れて披露宴を開始していました。手間のかからない、シンプルな方法が一番でしょう。

理想のウエディングが叶うことを祈っています。