ウエディング費用の支払について、知らされるまで後払いだと思っていた方は少なくありません。契約後に知り、慌てて資金を調達するというパターンも多いです。
本記事では元プランナーがウエディング費用をいつ払うのか、金額はいくらか、もし用意できない場合にはどうしたらいいかを紹介しています。
ウエディングは気が付くと支出が膨大になっているものです。見積書にはないDIY費などで支出が嵩むので、お金の管理は慎重に行いましょう。
結婚式の支払について
事前支払のパターンが多いです。本番の前に全額支払うパターンや半額ずつ前後に支払うこともあります。
会場毎にいつ払うかは異なるので確認が必要です。レストランでは当日支払の割合が多いように感じています。
●支払のタイミング
回数としては本番前に2回、当日請求分で+1回ということが多いです。この場合は、式前に最終見積の全額を支払うことになるでしょう。
・契約金+最終見積の半額+最終請求額の残金
どの会場でも契約時に契約金が発生するパターンがほとんどです。内金と呼ばれることもあり、呼称はそれぞれあります。
最終的な支払いに充当されるのか。キャンセル時に返金されるのかなど、契約書に明記されているはずですので確認しておきましょう。
最終見積については早いと1か月前に出されます。だいたい2週間前と思っておくのがよいでしょう。支払期日は本番の前日までや3日前までなどが多いです。
また、支払いのタイミングが2回であることもあります。当日支払の場合と後日の場合があり、ご祝儀で支払い可能なのが嬉しいポイントです。
・契約金+後日支払
当日支払の場合だと、その場でご祝儀を開封し、数えて支払う必要があるので少し手間がかかります。ご祝儀をその場で開けて支払えるので、口座からの引き落とし額を抑えられるでしょう。
後日支払の場合は、ゆとりをもって振り込み可能です。期日はだいたい本番から3日以内が多く、長いと1週間あることもあります。
資金準備の心づもりも必要でしょうから、事前に確認しておくことがおすすめです。
●支払う金額
それぞれのタイミングで支払う金額の目安について紹介します。
契約金についてはだいたい5万円~20万円ほどです。締結したその場で支払いを求められるので、手元に現金が必要になります。
あらかじめ金額についてリサーチしたり、仮契約という形で後日振込に対応してもらえないか相談しましょう。
事前に支払いがある場合、全額だと300万円近く出ていくことになります。どんなウエディングにするかで金額は変わりますので、一概には言えません。
ご祝儀を貰う前に支払いがある場合は計画的に資金を用意しましょう。
支払方法
支払い方法については4つの方法があり、それぞれのメリット/デメリットや注意点を紹介していきます。
1.現金手渡し
契約金については現金手渡しでの対応であることが多いです。結婚式の費用全額を手渡しでのみ対応する会場もあるようですが、少ないでしょう。
●メリット/デメリット
現金手渡しのメリットとしては、その場で確認ができるので確実性があることです。ウエディングの重みも物理的に感じることができます。
一方で大金を用意するのには手間と時間がかかるでしょう。全額を用意する場合は、持ち歩きに不安を感じる方も少なくありません。金額が大きいと数えるのもひと手間です。
●注意点
現金を用意するときATMから引き出す方が大半だと思いますが、引き出し額の上限に注意してください。
結婚式の料金は100万円単位で動きますが、ATMからの引き出しは10万円単位のことがほとんどではないでしょうか。何日にも分けて引き出すことにもなりかねないので、準備は計画的に行ってください。
契約金として用意する場合は、いくら必要なのか事前のリサーチしておくとスムーズです。
2.現金振り込み
最も採用されている支払い方法が現金振り込みになります。結婚式場として営業している以上、振り込みに対応していると思ってもよいでしょう。
●メリット/デメリット
大金を持ち歩く必要もなく、金額によってはスマホからも操作できるのがメリットです。4つの支払方法の中で最も手間がかからないのではないでしょうか。
一方でATMやスマホからの振込額には上限があり、一括での振り込みができないかもしれません。複数回に分けるとその分、振込手数料がかかるので余分にお金がかかることも予想されます。
また、一括振込するためには銀行に行く必要があるので、平日に時間を取らないといけません。
●注意点
銀行窓口から振り込む際に代理人から振り込む場合は、必要書類などに不備がないように気をつけてください。振り込む銀行のHPなどを事前に見ておき、予約もできればしておくのがおすすめです。
また、振込人名義について会場から指定がある場合もあります。後からプランナーに連絡すれば問題はありませんが、間違いのないように注意してください。
忘れないかと思いますが、預入金が支払額に対して十分かも気を付けましょう。
3.クレジットカード
対応している会場は多くありませんが、クレジットカードでの支払いが可能なところもあります。ただし、対応可能なカード会社が限られていることもあるので確認が必須です。
●メリット/デメリット
ポイントがたくさん付くことがまずメリットになります。金額が大きいので、付与されるポイントも桁違いです。
ハネムーンで美味しいものが食べられるくらいになった、という方もいらっしゃいます。カードが使えるのであれば利用することがおすすめです。
また、支払いの操作が楽であることもメリットになります。
そしてタイミングによっては実質後払いにできるのもメリットです。支払いから引き落としまでの間に結婚式がある場合、ご祝儀を入金しておけばそこから引き落とされます。
一方でそもそも使えない会場が多いことがデメリットです。普段使っているカードが使えるのかどうかはよく確認しましょう。
加えて利用限度額があるので限度額を超えないように、普段の買い物で気を付ける必要もあります。
●注意点
一括での支払いの場合、カード会社に利用限度額を上げてもらう必要のある方が多いでしょう。時間がかかることもあるので、早めに申請することがおすすめです。
また、本番後にも同じカードを使う予定があるのであれば、それも見越した金額まで引き上げてください。ウエディングの費用をギリギリ払える金額に設定してしまうと、支払い後にカードが使えなくなってしまいます。
または複数枚カードがあれば、限度額をギリギリに設定しても大丈夫でしょう。
4.ローン
手元の資金が足りないという場合に、ローンから借りるという最終手段が残っています。ウエディングにまつわる支出に限定した、ブライダルローンというものをご存知でしょうか。
ブライダルローンについて詳しくは以下の記事もご参照ください。
URL: https://www.kekkonshikijoerabikata.com/5728/
●メリット/デメリット
手元に資金がなくても支払いを行え、大きな金額を動かすことができるでしょう。
しかし、借金となるので利息がかかります。利息分を余分に支払うので結果として負担は増えることになるでしょう。
また、マイホームや車の購入を考えた時に、審査で不利になることもあります。結婚式後のライフイベントとも合わせて考えてみてください。
ブライダルローンの場合は使い道が限られている分、金利が低くなっています。しかし審査が厳しく時間がかかるので、必要であれば早めに申請しましょう。
●注意点
借金には変わりないので、返済をしっかりと行えるのかよく計画を立ててから借りてください。結婚式は借金をしてまで行うものではないと思うので、親御様から援助してもらえないか、規模を縮小できないかも検討してほしいです。
費用の分担方法について
いざ支払いのタイミングになって揉めるのが、誰が支払うのかという点でしょう。事前に話し合っておかないと、わだかまりが残ります。
費用の分担方法は3つです。
- 折半
- 人数比で決める
- 項目ごとに支払う
詳しくは以下の記事も参照してみてください。
URL:https://www.kekkonshikijoerabikata.com/5381/
●折半
一番シンプルなのが完全に折半するという方法になります。ただ、選ばれる方は多くありません。
一般的に新婦様の方がお金がかかりますし、ゲストの人数比に偏りがある場合に、負担が平等でないと考えられます。
新郎新婦様で共通の貯金を作っておいて、そこから支払うというのが個人的におすすめする方法です。
●人数比で決める
招待ゲストの比率が偏っている場合に使われます。
ウエディング費用で大きな割合を占めるのは料理代です。この料理代が人数によって変動するので、人数比率が使われるようになりました。
親御様からの援助金額の参考にも使われます。
●項目ごとに支払う
一番トラブルになりにくい方法です。どの項目をどちらが負担するのか、1つ1つ決めておくことでわだかまりも残りません。
ただ、各項目を見ていく必要があるので、手間と時間がかかります。
支払が難しいときは
いつ払うかを把握しておらず手元に資金がない場合は、ローンに手を出す前に以下の対応を検討してください。どの段階においてもプランナーへの相談は必須です。
●契約したばかりの場合
契約を結んだばかりの状態で支払いが難しいことが判明した場合は、結婚式を節約する方向で考えてみましょう。
プランの変更や見積の内容の削減で予算内にできないか相談してみてください。親御様や親族からの援助がないか、助けを求めてみるのも手の1つです。
親御様からの援助については以下の記事も目を通してみてください。
URL:https://www.kekkonshikijoerabikata.com/5652/
契約したばかりであれば、まだ柔軟な対応ができるはずです。事前の支払が難しいという場合は、当日払いや一部事前入金という形が取れないか相談してみましょう。
会場側としても開催してもらいたいという気持ちはあります。キャンセルされるよりは、担保が減っても売り上げが立つ方がいいと考えますので、まずは言ってみてください。話はそこからです。
●挙式まで4か月など少し余裕がある
まだ少し余裕があるのであれば、節約できるところがないか探してみましょう。持ち込めるものは持ち込みにすると料金が浮きます。
ビデオ撮影やアルバム代など、現状を鑑みても必要がどうか考えてみてください。また、装花も数やボリュームを減らすと費用削減につながります。
親御様などに援助について話をしてみてください。プランナーに節約方法について相談してもよいでしょう。
ご祝儀でまかなえる目途があるならば、当日払いの交渉も行う価値はあります。
また、カードが使えるのであれば、タイミングによっては実質後払いが可能です。引き落としのタイミングなど考慮して支払期日を動かせないか相談してもよいでしょう。
●挙式まで1か月など直近
できることはほぼないので、プランナーとの交渉1本になります。予期せぬ出費で支払いが難しくなった場合、事情を汲んで後払いに対応してもらえる可能性は高いです。
このタイミングでキャンセルされて売り上げが減るよりは、後払いになっても全額回収できる方が会場にメリットがあります。これまでのプランナーとの関係性にも左右されますが、まずは相談してみてください。
結婚式は計画的に
ウエディング費用をいつ払うのかについて解説しました。事前に知っておくタイミングもなく、契約後に知るというパターンも多いので、あらかじめ用意をしておけるとよいでしょう。
支払いが難しい場合の対処法も参考になれば幸いです。無理なく結婚式を開催できることを祈っています。