結婚式で新郎新婦の父から挨拶するときの例文と心構え | 結婚式場の選び方

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謝辞は結婚式を締めくくる重要な挨拶ですが、その分プレッシャーを感じる方も少なくありません。

「謝辞を頼まれたが何を言えばいいのか分からない」
「いい結婚式だったと思ってもらうために何をすればいいのか知りたい」

そう悩む方は多いです。
本記事では元ウエディングプランナーが、結婚式の挨拶に相応しい謝辞のやり方を紹介しています。

いい結婚式だったと思ってもらえるかどうかは謝辞にかかっていると言っても過言ではありません。
内容の構成や身だしなみについて解説しているので、本記事を参考にすればビシッと挨拶が決まるでしょう。

例文を参考に自分だけの挨拶を考えてみてください。

謝辞の役割とは何か

画像:マイクと用紙とペン

結婚式を締めくくる謝辞の言葉を新郎様から依頼されることもあります。
どんな結婚式であっても欠かすことのできない、重要な演出の1つです。

そんな大役を仰せつかったら、覚悟を決めて挑んでください。
まずは謝辞とは何かというところから理解することで、当日も気合が入ります。

結婚式締めくくりの演出

謝辞は花嫁の手紙や記念品の贈呈に続いて行われることが多い、必須の演出です。
締めくくりの挨拶なので、謝辞があることで結婚式が引き締まります。

どんなセレモニーでもそうですが、乾杯など始まりの挨拶があれば当然終わりの挨拶もあるというものです。
終わり良ければ総て良しともいうように、謝辞の出来栄えで結婚式の印象が決まると言っても過言ではありません。

 

新郎の父からが一般的

謝辞は新郎の父から行うことが一般的でした。
しかし、近年の結婚式の自由化に伴い必ずしもそうとは言えなくなってきています。

新郎から行うことも珍しくありません。父と息子から2回謝辞を行うこともあるくらいです。
その場合は父の後に息子から謝辞を述べます。

また、様々な事情によって新婦父から行うこともあるでしょう。
一般的ではありませんが、禁止されているわけでもありません。

重要な役割であることには変わりありませんので、気合十分で挑んでください。

 

スピーチの構成

画像:原稿用紙と鉛筆と消しゴム

謝辞も一般的なスピーチと同じで3部構成になっています。

それぞれで結婚式に相応しいエピソードを組み込み、締めくくりにぴったりな挨拶を行いましょう。

導入部分

導入部分で言うことは、自己紹介と挨拶と当日ゲストへのお礼です。
新郎新婦様との続柄が分かるようにし、ゲストへ参加してもらった感謝を伝えます。

ここは決まり切った文句でも問題ありません。

1.自己紹介

さらりと1文程度で自分の名前や間柄を紹介します。

2.ゲストへのお礼

お礼もあまり文字数を割かずに、さらりと2文程度までで収めてください。

 

本題部分

本題部分で言うことは、新郎新婦様のエピソードとお二人へのメッセージです。
小さい頃のエピソードと現在につながる事柄や、人柄が分かるエピソードを期待されています。

ゲストが一番楽しみにしているのはこの部分なので、ぜひ友人らが知らないような一面を披露してみてはいかがでしょうか。

 

結び部分

結びの部分で言うことは、これからもお二人を見守ってほしいという依頼と感謝の言葉です。
結婚式の締めくくりも兼ねますので、ビシッと決めたいパートになります。

ここも決まり文句で問題ありません。
ゲスト側も終わることを分かっているので、何を言うのかは検討がついています。

1.力添えのお願い

これからの2人をよろしく頼むというようなことを述べます。
参列ゲストの方を向いて一人一人に届けるように言うとよいでしょう。

2.締めの言葉

締めの言葉までしっかり述べることで謝辞は完成します。
最後まで気を抜かず、しっかり言い切りましょう。







謝辞を作成するときに気を付けること

画像:マイク台の前に立つ白い人型の人形

普通のスピーチと違い、婚礼の場での挨拶となりますから、気を付けなければならないことは多いです。
原稿を書き始める前に以下の留意点を確認してください。

カジュアルなパーティーであるほど神経質になる必要はありません。
しかし、せっかくの結婚式ですからマナーなどに注意して原稿を作成しましょう。

文字数と所要時間

まず大事なのが所要時間です。
長すぎるとこれまでの結婚式の雰囲気が台無しになります。

短い分には構いません。
しかし、ゲストは自分たちの知らない新郎新婦様のエピソードを期待しているので、エピソードは組み込むようにしましょう。

具体的には2分~3分程がおすすめです。
文字数に直すと600文字~800文字程になります。

だいたいこれくらいに収まるように調節してください。

 

忌み言葉

ウエディングに関するものは何でも忌み言葉を避けます。
忌み言葉とは不幸や別れ、再婚を連想させる言葉のことです。

▼忌み言葉の例

  1. スタートを切る
  2. 亡くなった
  3. 終わる
  4. まだまだ
  5. 忙しい中
  6. 重ね重ね
  7. もう一度 など

忌み言葉チェッカーを使ったり、事前にプランナーに確認したりして忌み言葉を使わないようにしましょう。
もし引っかかってしまったら、別の表現に直してください。

 

NGエピソード、タブー

触れない方がいいエピソードやタブー視されるものがあります。
それは過去の恋愛話や失敗談などの、新郎または新婦を下げるような言い回しです。

  • 年齢について
  • 性別について
  • 出産や子どもについて
  • 自慢話ばかり

家族婚でも職場の人を呼んでいる結婚式であっても、主役のお二人を下げるようなエピソードは避けます。
今はこんなに成長したという筋書きであってもやめましょう。

主役のお二人を立てる1日であることを忘れないようにしてください。

▼年齢について

若すぎる結婚で心配な気持ちがあっても、それは謝辞でわざわざ触れることではありません。
「未熟な2人ではありますが」など当たり障りない言葉に言い換えましょう。
遅い結婚であった場合も同様です。

▼性別について

性別による役割の違いを押し付けるような言い方は避けてください。
新郎家側に入って夫を支えるなどの言い方は不適切です。
今どきの言い方をするなら「2人で支え合って生きていく」など、平等な立場として家族になることを意識してみましょう。

▼出産や子どもについて

子どもを持たない選択をする夫婦もいます。
子どもを持つかどうかは本人たちで決めることですし、子どもを授かれるかどうかも本人たちではどうしようもないことも。
「孫の顔を見たい」という気持ちはぐっとこらえて、お祝いの言葉を贈りましょう

▼自慢話ばかり

自分の子どもの話ばかりして、相手のことに全く触れないことも避けましょう。
3回ほど名前を出すのがおすすめです。

 

内容被り

謝辞を2人以上で行う場合、挨拶の内容が被っていないかも確認する必要があります。
父親からは新生活への激励、息子からはこれからの意気込みを語ることが多いです。

間に挟むエピソードも被りがないか事前に確認しておくことをおすすめします。
せっかくの機会ですから、ゲストも多くのエピソードを知りたいと思っているでしょう。







新郎新婦様の父からの謝辞例文

画像:テーブルで身を寄せ合い話し合いをするシニア夫婦

謝辞の例文を紹介していきます。
これはあくまで雛型なので、以下を参考に自分の言葉で書くことを意識してみてください。

荘厳な締めくくりを期待されているわけではありません。
他の人には書けない挨拶が期待されているのです。

導入部分の例文

導入部分で言うことは、自己紹介と挨拶とゲストへのお礼です。

導入の例文
ただいまご紹介に預かりました(新郎)の(父)、○○でございます。
本日は新郎新婦のためにお集りいただきましたこと、両家を代表し心より感謝申し上げます。
皆様のおかげでつつがなく結婚式を執り行うことができました。
 
 

当日思った事を付け加えてもいいでしょう。
カジュアルな式であればなおさらアレンジの余地は残されています。

アドリブ例
「(新郎)がたくさんの人から祝われている光景を見て、涙を禁じ得ませんでした」
「あいにくの天気でございますが、天国の(妻)の嬉し涙であるかと思うと、私も雨模様になってしまいました」
 

また、仲人がいれば導入の段階で一言触れておくのが無難です。
感謝の言葉を添えましょう。

 

本題部分の例文

本題部分で言うことは、新郎新婦様のエピソードとお二人へのメッセージです。
一番ウケがいいのは、周りの人たちの影響で新郎(または新婦)が成長したというエピソードでしょう。

本題の例
(新郎)はひたむきなところがあり、一つのことに集中しすぎることがあります。
幼稚園のお昼休みで砂場遊びに熱が入り、なかなか教室に入ってくれなかったこともあったそうです。
ゆえに衝突も少なくなかったようですが、幸いにも友人に恵まれ世界を広げることができました。
新しい発見があるたびに共有してくれた遠き日を思い出します。
世界が広がったおかげで(新婦)さんという(息子)のよき理解者と巡り会うことができました。
皆さんがいてくれたからこそ、この出会いがあったのです。
新しい世界へ連れ出してくれる、アクティブな(新婦)さんが(息子)を選んでくれたことに感謝しています。
 

相手のことについても触れるのがポイントです。
自分の息子の話だけにならないよう注意しましょう。

エピソードは幼少期などの親だからこそ知るものや、青春時代の家での様子だと友人たちも興味を持って聞いてくれます

 

結び部分の例文

結びの部分で言うことは、これからもお二人を見守ってほしいという依頼と感謝の言葉です。

結びの例
周りを見渡せる(新婦)さんと、指針が決まればまっすぐな(息子)はいい夫婦になるのではないかと思います。
この先の人生で大波も乗りこなさなければならない時が来るかもしれません。
その際には、どうか皆様のお力添えをいただければと思います。
本日は不慣れな宴席で不行き届きな部分もあったかと思いますが、何卒お許しくださいませ。
皆様のご健康とご多幸を祈りつつ、両家代表の挨拶とさせていただきます。
本日は誠にありがとうございました。
 

どんな夫婦になりそうかのまとめのような一言があると、より締まりやすくなるでしょう。







スピーチ内容だけじゃない! 気を付けたい振る舞い

画像:黒留袖の母親とモーニングを着た父親

結婚式で挨拶を頼まれるとつい原稿の内容ばかり気になってしまいますが、立ち居振る舞いにも気を遣う必要があります。

スピーチ内容が完璧でも身だしなみが整っていなかったら、せっかくの感動が台無しです。
以下も参考に当日は完璧な状態で望みましょう。

身だしなみ

まずは身だしなみです。
衣裳を借りている場合は問題ありませんが、自前のスーツなどで望む際は問題がないか今一度チェックすることをおすすめします。

男性の服装については以下の記事も参考になるので、目を通してみてください。

『結婚式の服装マナー|男性ゲストのスーツやネクタイのNG』
URL: https://www.kekkonshikijoerabikata.com/6687/
 

できれば花嫁の手紙などのフィナーレに移る前に、鏡で確認ができるとベストです。

 

飲みすぎない

酔っぱらってしまうとせっかくの準備も水の泡となってしまいます。
飲みすぎには注意してください。
おめでたい場ですが、最後の大仕事のためにセーブしましょう。

 

カンペは見ない

カンペを用意することは大丈夫ですが、それをずっと見ながら喋るのは印象がよくありません
チラ見に抑えて、ゲストの方へ視線を向けましょう。
それかいっそのことスピーチ原稿を持ち込んだ方が潔いです。

 

まとめ:新郎父からでも新婦父からでもビシッと謝辞を決めよう

画像:和装の新郎新婦とモーニングの父親たち

結婚式での新郎新婦様の父からの挨拶について紹介しました。
何を話そうかという点にばかり気が向いてしまいますが、自分だからこそ話せることを言えば大丈夫です。

心を込めて用意し、お二人のために読み上げることが一番大切なことだと思いませんか。
自然と感動される挨拶に仕上がるでしょう。

新郎新婦様の明るい未来への一助となるような、ビシッと決まった謝辞ができるように祈っています。







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