ウエディングドレス選びに入った段階で初めてブライダルインナーの存在を知った花嫁も多いのではないでしょうか。そしてその購入をすすめられ戸惑った方も多いでしょう。買うのはもったいない、と考える方が大多数だからです。
本記事ではウエディングドレスのフィッティングも務めた元ウエディングプランナーが、なぜブライダルインナーの購入が必要なのかを解説していきます。
「着る機会もないし、買うのはもったいないかな」
「何を用意すればいいのか分からない」
「コスパよく用意したい」
こんな悩みをお持ちでしたら是非目を通してみてください。もったいない買い物だと思わずに、購入に踏み切ってもらえたら嬉しいです。当日インナーを用意しない方がもったいないことになります。
さっそくブライダルインナーの選び方や種類についてみていきましょう。
ブライダルインナーとは
ブライダルインナーとはドレス専用の補正下着のことです。ドレスは胸元や背中が開いているデザインがほとんどなので、通常の下着では見えてしまったり、支えきれなかったりします。
また、体形の補正力がとても高くバストを持ち上げウエストを細く見せてくれるでしょう。そしてその分値段も高くなっています。価格と使用回数とを天秤にかけ、顔を曇らせるまでがお決まりの流れです。
平均100万円も最終見積もりが上がると言われる結婚式で、これ以上オプションは払いたくないですよね。しかしブライダルインナーが高額になる理由は、とにかく質がいいのと凝った作りになっているためです。
ブライダルインナーがあることで、理想のシルエットでドレスを着ることができます。当日を最高の姿で過ごしたいのであれば、ブライダルインナーは必要です。
ブライダルインナーの必要性
「結婚式で1回しか使わないのに買うのはもったいない」と考える方もいらっしゃるかもしれません。ですがブライダルインナーなしで当日過ごすことは、快適さを手放すことと同じです。
【ブライダルインナーが必要な理由】
- 汗をかいても快適に過ごすため
- ドレスがずり落ちないように支えるため
- ウエディングドレスのラインを最大限美しく見せるため
- 体形をキープするため
- 胸元をパカパカさせないため
ブライダルインナーはドレス専用の補正下着です。ブライダルインナーの有無により、ウエディングドレス着用時の仕上がりは見違えるほどに変わるでしょう。
また、ブライダルインナーがないと当日の過ごしやすさが格段に劣ります。快適に、楽しくパーティーに集中するためにも専用のインナーが必要なのです。
ブライダルインナーの役割
さて、ドレスを着るときの必需品ともいえるブライダルインナーですが、具体的にはどんな役割があるのでしょうか。
その役割は大きく4つあります。それぞれ見ていきましょう。
- シルエットの補正
- 姿勢改善
- 通気性の改善
- 足さばきを良くする
1.シルエットの補正
ウエディングドレスは基本的に欧米人のメリハリある体形をもとにデザインされています。
日本人がより美しく着るためには、体形の補正が欠かせません。
これをブライダルインナーなしで体現、キープすることは並の努力では叶わないでしょう。
ブライダルインナーがあれば簡単に盛れるので、ドレスラインの美しさを最大限出すことができます。
また、背中や脇の気になるお肉もブライダルインナーでカバーできるでしょう。
2.姿勢改善
ブライダルインナーはしっかりと体を支える作りになっているので、簡単には曲がった姿勢にできません。
立ち姿、歩く姿も自然と美しく見せてくれます。
後から写真を見返していて、姿勢の悪さに気が付くなんて事態も防いでくれるでしょう。
強く意識しなくても自然と姿勢を改善してくれます。
3.通気性の改善
ウエディングドレスはボディラインにぴったりと沿うようにデザインされており、通気性が悪いです。
スカート部分も意外と蒸れ、汗でべたつくことも。
ブライダルインナーは専用の補正下着ですから、吸水性、通気性に優れています。
4.足さばきを良くする
ウエディングドレスは丈が長く裏地やパニエなどもあるため、足にまとわりつきやすいです。
特に階段の昇降や移動の際には、ドレスが足に絡まり転倒などのトラブルにつながることも。
そこで活躍するのが、フレアパンツやペチコートといった下半身用のブライダルインナーです。
これらのインナーを着用することで、ドレスの滑りが良くなり足さばきがスムーズになります。
ドレスの布が張り付いてパーティーに集中できない、なんてことは起こらないでしょう。
ブライダルインナーの相場
ガードルやブラジャー単体であれば1万円台から購入できます。上下セットになると3万円~4万円程度が相場です。
ビスチェタイプであれば2万円~3万円程度でしょう。ただし、購入場所によっても費用は異なるため、予算に合わせて検討することが大切。
ドレスショップで購入するよりもネットや店舗で買った方が安いです。詳しくは後の項目でも紹介しているので、参考にしてみてくださいね。
ブライダルインナーの種類
ブライダルインナーは上半身用と下半身用に分けることができ、体形やドレスのデザインに合わせて何を用意するか決めましょう。意外と種類があるので、自身にぴったりなものが見つかりますよ。
姿勢をキープするためにガードルとビスチェの両方を着用するという手もあります。どんな組み合わせなら理想が叶うのか、考えながら見てみてください。
ビスチェタイプ
ブライダルインナーと聞いて真っ先に思い浮かぶのがビスチェタイプではないでしょうか。バストからウエストまでひとまとめに引き締めてくれる、ブラジャーとウエストニッパーが一体になったデザインです。
背中のホックの位置が低めに設計されていたり、合わせられるドレスが多いのも特徴の1つになります。セパレートタイプに比べて締め付け感が和らぐのもよく選ばれる理由です。
特にこだわりなどなければビスチェタイプで問題ありません。
セパレートタイプ(ブラジャー+ニッパー)
ビスチェタイプとは違い、ブラジャーとウエストニッパーに分かれているセパレートタイプのものも存在します。上下で分かれている分、それぞれで補正が可能なので高い体形補正力を持ちますがその分締め付け感が強いです。
オーバーサイズや、バストだけ大きい方へのサイズ対応も可能で、幅広い体形の方に選んでもらえます。アンダー部分を重ねて支えるので安定感は抜群です。
デメリットとしては、背中が大きく空いたドレスとの相性が悪いことや、シンプルなドレスには響きやすいことが挙げられます。必ず着用予定のドレスと合わせてみて、問題がないか確認しましょう。
ガードル
下半身用のブライダルインナーです。ウエスト、ヒップのボディメイクをしてくれます。マーメイドラインのドレスなど、ヒップのあたりまでボディラインが出るドレスには必須と言えるでしょう。
また、骨盤を支える効果もあるので着用すると姿勢改善の効果も見込めます。下半身は隠れるドレスのデザインであっても、活用することがおすすめです。
普段使いがしやすいブライダルインナーなので、購入してももったいないとは感じにくいのではないでしょうか。
フレアパンツ、ドロワーズ
補正効果はない下半身用のブライダルインナーがフレアパンツ、ドロワーズです。これらもドレス用のインナーとして持っておきましょう。
着替えの時にショーツを見せないだけでなく、足さばきを良くするという役割があります。汗をかくとドレスやパニエが肌に張り付いてしまいますが、フレアパンツやドロワーズがあれば、汗を吸収しさらさらとした着心地をキープしてくれるでしょう。縁の下の力持ちなブライダルインナーなのです。
忘れられがちですが、足元の快適さはこのブライダルインナーにかかっています。安く手に入るものですし、用意しないのはもったいないです。
マタニティインナー
マタニティウエディングを予定している花嫁は、マタニティ専用のブライダルインナーをおすすめします。妊娠してからの週が浅い内は普通のブライダルインナーを着用する方もいらっしゃいますが、あまりお腹を締め付けたくはありませんよね。
急にお腹が大きくなることがあるかもしれませんし、なるべくお腹に負担をかけないためにもマタニティインナーを着用してください。マタニティインナーは柔らかく作られていることと、お腹の膨らみに合わせてサイドのリボンなどでサイズを調節できるのが特徴です。
ブライダルインナーの選び方
ブライダルインナーはポイントを抑えて選ばないと、もったいない買い物になってしまいます。以下のポイントに留意して、ブライダルインナーを用意しましょう。
これらを参考に後悔のないブライダルインナー選びをしてみてくださいね。
ドレスの形から選ぶ
ブライダルインナーはウエディングドレスのためにあるので、ドレスのデザインと合わなければ元も子もありません。選んだドレスのデザインに合わせてブライダルインナーの種類を変えるのもおすすめです。
- プリンセスライン・Aラインなど下半身が隠れるドレス
- マーメイドライン・スレンダーラインなど下半身のラインも見えるドレス
- エンパイアライン・スレンダーラインなどのラフなドレス
▼プリンセスライン・Aラインなど下半身が隠れるドレス
下半身が隠れるドレスは、上半身の体形補正だけでも十分に魅せてくれます。
その分上半身のボディメイクに注力することも可能でしょう。
上半身はセパレートタイプでしっかりめに補正し、下半身はフレアパンツ、ドロワーズで足さばきをよくするといった選び方がおすすめです。
▼マーメイドライン・スレンダーラインなど下半身のラインも見えるドレス
下半身のボディラインも重要になってくるタイプのドレスでは、ガードルも使用するのがよいでしょう。
上下ともにしっかりと補正することで、ドレス姿がより美しく見えます。
▼エンパイアライン・スレンダーラインなどのラフなドレス
エンパイアラインやスレンダーラインのドレスは、ウエストの締め付けが少ないものが多いです。
これらのドレスに強い補正力のあるブライダルインナーは必要ありません。
下着はヌーブラと足さばきを良くするためのドロワーズを合わせるだけでも対応できるでしょう。
ただし、デザインによってはヌーブラが合わない場合もあるため、試着時に確認することが大切です。
ビスチェの形に合わせて選ぶ
ドレスの胸元のデザインとブラジャーの形が合っているかも重要です。特に、デコルテ部分が大きく開いたドレスの場合、ブライダルインナーが見えてしまわないように注意しましょう。
また、背中のデザインにも気を付けてください。大きく開いたドレスには背中のホック位置が低いビスチェを選ぶなど、ブライダルインナーが見えない工夫が大切です。
試着時には様々な角度から確認し、不安な点があればスタッフに相談しましょう。
フィット具合で選ぶ
ブライダルインナーはサイズが合っていないとその真価を発揮しません。試着したドレスショップで買わない場合や、譲ってもらう場合などは注意してください。
一人一人のボディラインに沿った形で補正するのがブライダルインナーなので、小さすぎたり大きすぎるとイマイチな仕上がりになります。
体型の悩みから選ぶ
ブライダルインナーは、体型の悩みに合わせて選ぶこともできます。
しっかり補正したい方は、ブラジャーとウエストニッパーが分かれたセパレートタイプがおすすめです。バストとウエストをそれぞれ調整できるため、高い補正力が期待できます。
バストラインを美しく整えたい場合は、ビスチェタイプがおすすめです。バストに自然な丸みを作り、デコルテを綺麗に見せる効果があります。
ウエストはどちらも細く見えるようになっているので、好みで選んでもOK。補正力があるのはセパレートタイプです。
失敗しない購入方法
種類も分かり、どのタイプを購入しようか決まってもやはりネックなのは価格です。安くはない価格ですので、なるべく安価に手に入れたいと考えているのではないでしょうか。
ブライダルインナーを購入できる場所を以下挙げていきます。価格も安心感もそれぞれなので、自分で納得できる場所で購入してください。
1.ドレスショップ
一番多いのがドレスショップでの購入です。なんといっても手間がないですし、その場でドレスに合ったものを買えるのがメリットになります。
選んだドレスのデザインに合うものを選べば、ブライダルインナーが見える可能性を下げられるでしょう。ネックは少し値が張ることですが、もったいないとは思わずにその分安心感を得られると考えてください。
ショップでは試着だけして後からお店で買う方法は少々リスクがありますので、安心感を取るならドレスショップでの購入がおすすめです。別の場所で購入する際は必ずサイズを控えてください。
2.コスパがいい専門店
ブライダルインナーの専門店で購入するという手もあります。ドレスショップのフィッティング係もプロですが、専門店のスタッフの方が知識豊富なこともあるでしょう。
試着時にサイズに違和感があって購入しなかった花嫁が、後から購入するときに専門店を利用することが多いと感じます。こちらもプロに相談できるという安心感を得られるでしょう。
ドレスショップで買うよりかは安く抑えられるという点もメリットです。ただ、その場でドレスに合わせられるわけではないので、ドレスとの相性が確かめられない点には注意してください。
3.ネットショッピング、フリマアプリ
一番費用が安く済むのが、通販で購入することや中古品を買うことです。ドレスショップでの試着時にサイズを控えておいて、同じものを探すと失敗もしにくく費用も抑えられます。
しかし、試着ができないのでサイズが合うかどうかというリスクは拭えません。中古品についても、体形の補正効果が期待できるのか、体にフィットするのかは買ってみないと分からないです。
安く手に入りますが、ドレスに合ったデザインかどうかも確認が取りづらいので、おすすめはできません。なるべく失敗しない方法としては、有名店から購入することです。
中古品の場合は着用回数が少ないものを選ぶとよいでしょう。着用回数と年数が多いほど、持ち主の体に沿う形に変形している可能性が高いためです。
安心感を捨てて予算を取ってもいいですが、一生に一度の日を成功させるためにも慎重に判断してみてください。ブライダルインナーの購入はドレスショップにて、ドレスと合わせてみてから買うことが一番楽で安心です。
結婚式後の使い道
せっかく購入するのであれば、結婚式だけではなく他のシーンでも活用したいものですよね。特別な時だけでなく普段から活用できるので、タンスの肥やしにしないように、たくさん活用していきましょう。
以下、ブライダルインナーの日常での使い方を紹介していきます。
お呼ばれドレスに合わせる
ブライダルインナーはドレス用の補正下着ですから、お呼ばれドレスを着るときにも役立ちます。お呼ばれドレスを着るときに悩むインナー問題もこれで解決です。
普段とは違う服装をより一層特別なものにしてくれるでしょう。
普段から着用して姿勢改善
普段から着用することで姿勢改善にも一役買ってくれるのがブライダルインナーです。ボディメイクも兼ねますから、体形維持の目安にもなります。
美しい花嫁になるために努力した体形を、そのまま維持できたらなんだか自信もつきそうです。また、産後の体形補正に活用する卒花嫁もいらっしゃいます。
ダイエット促進アイテムとして使用
ダイエットを促進するアイテムとしての使い道もあります。補正効果のあるブライダルインナーを着用することで、代謝アップ・むくみ解消に期待できるからです。
結婚式の体型キープという点でも役立つでしょう。他のダイエット方法と併用することがおすすめです。
ブライダルインナーを着こなすコツ
ブライダルインナーを美しく着こなすためのコツを紹介していきます。体に合ったサイズを選ぶこと以外にもポイントがあるので、参考にしてみてください。
普段から身に着けるようにする
ブライダルインナーは体に馴染むように変化するものです。馴染んでくると着ていても苦しさが軽減されたり、自然と綺麗な姿勢になったりします。
試着と本番だけしか着ない、というのはもったいないので本番までに何度か着てみるのがおすすめです。当日の着心地がだいぶ変わりますよ。
きちんとお手入れする
ブライダルインナーは毎度丁寧に手洗いし、陰干しすると長持ちします。形が崩れないように押しつぶしたりしないよう気を付けてください。
収納の際もなるべく潰さないようにできるとベストです。ちょっとしたゆがみがダイレクトに体に当たりますので、曲げないように注意しましょう。
正しい保管方法を意識することで長く綺麗に使うことができます。ウエディングドレスも購入している場合は、こちらの記事も参考にしてみてください。
URL: https://www.kekkonshikijoerabikata.com/12123/
バストをしっかり入れこむ
着用時には、バストをしっかりとカップに入れ込み、正しい位置に調整することも大切です。背中や脇のお肉も漏れなく収めることで、より綺麗なシルエットが生まれます。
しっかり盛ることでドレス姿も美しくなるので、がっつりかき集めましょう。
ライダルインナーについてよくある質問
ブライダルインナーについてよくある質問にお答えします。ドレスを美しく着こなすために知っておきたいポイントを確認し、準備を進めていきましょう。
Q.ヌーブラを代わりに着けてもいい?
A.止めることはしませんがおすすめできません。
ヌーブラは専用品ではないため、ドレスのデザインに合わず胸元や脇からチラ見えする可能性が高いです。
ブライダルインナーの場合は、見えてもいいようにレースなどドレスと馴染むデザインになっています。
また、ヌーブラは胸を寄せるのは得意ですが、脇などの無駄肉は入らないです。
最悪の場合ドレスの脇の部分にハミ肉が乗ってしまう、なんて事態も。
ブライダルインナーの代わりにヌーブラで挑むのかは、ドレスや雰囲気なども加味の上決めてくださいね。
Q.なぜ体型をキープするように言われるの?
A.ブライダルインナーの効果を最大限に発揮するためです。
ブライダルインナーを購入してから大幅に体形が変わってしまったら効果が半減してしまいます。
ウエディングドレスのフィッティングもそうですが、試着してからはなるべく体形を維持してください。
大きく変わってしまうと再度調整などが必要になるので、そのままをキープするのが美しい花嫁の秘訣です。逆を言えば、体形作りはドレス合わせまでに終わらせるという意味になります。
まとめ:ブライダルインナーは花嫁に必要なもの!
ブライダルインナーの役割や購入場所について紹介しました。買うかどうか迷っている方の背中を押せていたら嬉しく思います。
ブライダルインナーがあることで、当日を美しい姿で過ごすことができます。せっかくの一生に一度の晴れ舞台なのですから、用意しないほうがもったいないです。
360度どこから見ても美しいウエディングドレス姿で当日を過ごしてください。一番輝けるインナーと巡り会えることを祈っています。