「派手な結婚式は苦手」「家族との時間を大切にしたい」という方にぴったりの家族婚。
挙式や会食だけだったり、フォトウエディングと組み合わせたりと、自分たちらしい結婚式が叶います。
「どのような流れで行うの?」「少人数でも結婚式らしい演出はできる?」など、家族婚について詳しく知りたい方も多いでしょう。
そこで今回は元ウエディングプランナーの筆者が、家族婚のスタイルや流れについて解説していきます。
全体のスケジュールや演出例も交えて紹介していくので、ぜひ参考にしてください。
最後までお読みいただくことで、ふたりにふさわしいスタイルや流れで家族婚が行えるでしょう。
家族婚のスタイル
家族婚とは、新郎新婦の家族や親族、ごく親しい友人だけを招待して行う少人数の結婚式のこと。
大勢招待する挙式披露宴とは違い、本当に大切な人たちとアットホームな雰囲気を楽しむことができます。
家族婚のスタイルは少人数だからこそ自由度が高く、10人以下や20~30人くらいの規模で行うことも可能です。
ここでは、どのようなスタイルの家族婚ができるのか見ていきましょう。
挙式のみ結婚式
挙式のみの結婚式は、披露宴を開催せずセレモニーとしての挙式だけを行うスタイル。
「結婚に対してのけじめをつけたい」「親に晴れ姿を見せたい」などの理由から選ばれることが多いです。
披露宴の準備をしなくていいので挙式に集中できますし、参列者は近しい人だけなので和やかな雰囲気で行えます。
挙式のみの結婚式についてはこちらの記事で詳しく紹介しているので、参考にしてみてください。
URL: https://www.kekkonshikijoerabikata.com/13370/
挙式+会食のみの結婚式
挙式+会食のみの結婚式は、セレモニーとしての挙式と身内だけの食事会をセットにしたスタイル。
けじめとしての挙式と、家族へ感謝の気持ちを伝える時間の両方を叶えたい方に人気です。
少人数での食事会では、ゆっくり会話や料理を楽しみながら家族との絆を深めることができます。
家族婚についての記事もあるので、参考にしてみてください。
URL: https://www.kekkonshikijoerabikata.com/13402/
会食のみの結婚式
会食のみの結婚式は、挙式を行わずに親しい身内と一緒に食事を楽しむ家族婚のスタイルです。
結婚の記念を形に残しつつも、セレモニーなど形式にとらわれずに過ごしたい方に選ばれています。
「挙式はすでに済ませている」「改まった場所で入籍報告をしたい」という方にもぴったりです。
会食のみの結婚式について詳しく知りたい場合はこちら!
URL: https://www.kekkonshikijoerabikata.com/14516/
フォトウエディング
フォトウエディングでの家族婚は、写真撮影を中心に家族も一緒に参加して楽しむスタイル。
挙式や披露宴を行わずに撮影を結婚の記念として残しつつ、親しい人と特別な時間を過ごすことができます。
新郎新婦の写真だけでなく、家族全員での集合写真や親子ショットなど、家族で記念撮影をするのもよいでしょう。
挙式までの流れ
家族婚は大勢で行う結婚式よりシンプルでコンパクトですが、家族と過ごす時間をしっかり取ることができるのが特徴です。
まずは、当日の挙式までの一般的な流れを解説していきます。
1.結婚式場に到着
新郎新婦は支度があるので、挙式の2~3時間前には結婚式場に到着しておきましょう。
担当プランナーから当日の持ち物チェックや説明を受けた後は、ブライズルームに向かいます。
参列者も衣装レンタルやヘアメイク、着付けを頼んでいる場合は、予約時間に合わせて式場入りしましょう。
2.ヘアメイク開始
ブライズルームに入ったら、先に新婦のヘアメイクから始めていきます。
新婦のヘアメイク後は新郎のヘアセットを行い、それぞれ婚礼衣装に着替えたら仕度完了です。
支度の合間や終わった後に、メイクシーンやふたりの写真撮影を行う場合もあります。
同時に参列者の支度も進み、挙式30分前にはほかの家族も集合する頃合いです。
3.挙式のリハーサル
支度が終わったら、挙式のリハーサルを行います。
新郎新婦の入場から始まる全体の流れや、指輪の交換のやり方、結婚証明書への署名の手順などです。
父親との入場や母親からのベールダウンなどは、一緒にリハーサルを行うと緊張もほぐれるでしょう。
また、式場によっては前日などの別日にリハーサルを行うところもあります。
4.親族紹介
リハーサルが終わり挙式の準備が整ったら、次に行うのは親族紹介です。
親族控室で行うことが多いですが、挙式を行うチャペルで行うところもあります。
親族紹介は、両家の父親が紹介していくか一人ずつ自己紹介する方法が一般的です。
新郎新婦は同席してもしなくてもかまいません。
親族紹介のやり方について詳しくはこちら!
URL: https://www.kekkonshikijoerabikata.com/12469/
5.挙式開始
親族紹介が終わり参列者が着席したら、いよいよ挙式スタートです。
ごく親しい身内だけでの挙式は、大勢に見られる緊張感がなくアットホームな雰囲気で行えます。
家族と近い距離で行うセレモニーは、より感動的で心温まるものになるでしょう。
退場時には、一人ひとりと言葉を交わしながら進むのもいいですね。
6.記念写真撮影
挙式が終わったら、全員で記念写真の撮影場所へ移動します。
撮影場所は式場によって異なりますが、式場内の撮影スタジオやガーデンなどのロケーション撮影が定番です。
チャペルの祭壇前の階段を使い、集合写真を撮影する式場もあります。
挙式のみの場合は、撮影が終わったら着替えて終了です。
挙式の流れ
家族婚でも一般的な結婚式と同様に、さまざまな挙式スタイルを選ぶことができます。
ここでは、挙式スタイルごとの流れを見ていきましょう。
教会式
教会式の流れは、大人数の挙式と基本的には同じです。
- 参列者着席
- 新郎入場
- 新婦、父親と入場
- 開式の辞
- 讃美歌斉唱、聖書朗読、祈祷
- 誓いの言葉
- 指輪の交換、ベールアップ、誓いのキス
- 結婚宣言
- 結婚証明書への署名
- 結婚成立宣言
- 新郎新婦の退場
教会式は、牧師などの司式者が挙式を進行していきます。
新婦の入場時に母親からのベールアップを加えると、より家族の絆が感じられる挙式になるでしょう。
神前式
神前式は、神社や式場内の神殿で行います。
- 参進:本殿や拝殿へ進む
- 修祓(しゅばつ):参加者を祓い清める
- 祝詞奏上
- 三献の儀:三三九度
- 指輪の交換
- 誓詞奏上:誓いの言葉
- 玉串奉奠(たまぐしほうてん):玉串を捧げる
- 親族盃の儀:お神酒をいただく
- 祝辞・閉式の辞
- 退場
神前式の参列者は、基本的に親族のみです。
厳かな雰囲気の中、大切な家族に見守られて誓いを立てられます。
神前式について詳しくはこちらの記事で解説しているので、参考にしてみてください。
URL: https://www.kekkonshikijoerabikata.com/5457/
人前式
人前式には決まった形式がありませんが、基本的には教会式に近い流れで行うことが多いです。
- 参列者着席
- 新郎入場
- 新婦入場
- 開式の辞
- 誓いの言葉
- 指輪の交換、ベールアップ、誓いのキス
- 結婚証明書の署名
- 承認の拍手
- 結婚成立宣言
- 新郎新婦の退場
ゲスト全員が立会人なので、近い距離で見守ってもらえます。
また、誓いの言葉や結婚証明書でオリジナリティを出すことも可能です。
仏前式
仏前式は、仏様やご先祖様に結婚の報告と感謝を伝える挙式スタイルになります。
- 入堂
- 敬白文(けいびゃくもん)朗読(結婚式を始める報告)
- 念珠授与:僧侶から新郎新婦へ数珠が渡される
- 指輪の交換
- 司婚の儀(誓いの言葉)
- 焼香
- 誓杯(せいはい):三三九度
- 親族固めの杯
- 法話:僧侶からのお祝いの言葉と話
- 退堂
仏教徒の家庭やお寺との縁が深い場合に選ばれることが多いです。
仏前式の挙式について詳しくはこちらの関連記事を参考にしてみてください。
URL: https://www.kekkonshikijoerabikata.com/6269/
会食の流れ
次に、会食を行う場合の流れを紹介します。
1.新郎新婦入場
家族全員が着席したら、新郎新婦の入場でスタートです。
家族婚でも、改めてふたりの入場シーンから始めると結婚式らしい食事会になります。
席に着いたら、新郎からウェルカムスピーチを。
結婚の報告と集まってくれたことへの感謝を述べます。
乾杯の音頭は、あらかじめ親族の代表者にお願いしておきましょう。
2.会食開始
乾杯が済んだら、会食スタートです。
事前に親族紹介を終えていない場合は、歓談中に紹介の時間を設けるとよいでしょう。
少人数の場合は、新郎新婦の高砂席を作らずに長テーブルで一緒に座ると、より近い距離で親交を深められます。
写真撮影も交えながら、料理と会話を楽しみましょう。
3.ウエディングケーキ入刀
家族婚での会食では派手な演出はあまり行いませんが、ウエディングケーキが登場すると結婚式らしくなるのでおすすめです。
家族だけでも、ケーキ入刀やファーストバイトは盛り上がりますよ。
両親のお手本バイトや母親へのサンクスバイトを加えてもよいでしょう。
生ケーキを用意すれば、デザートとして振る舞うことができます。
家族婚におすすめの演出についてまとめた記事もあるので、併せて参考にしてみてください。
URL: https://www.kekkonshikijoerabikata.com/13460/
4.花嫁の手紙と記念品贈呈
会食のクライマックスには、花嫁の手紙の朗読と記念品贈呈を行いましょう。
大勢のゲストがいる披露宴だと取り繕ってしまいがちですが、親しい身内だけの家族婚では近い距離でしっかり感謝を伝えられます。
両親への記念品贈呈だけでなく、家族一人ひとりに感謝を伝えながらプレゼントを渡してもよいでしょう。
5.新郎新婦退場
最後は新郎の父親からの謝辞と新郎からの謝辞を述べ、新郎新婦の退場へとつなげると会食の結びが締まります。
アットホームな雰囲気で締めたい場合は、新郎新婦から簡単に締めの挨拶をして退場する流れでもよいでしょう。
退場後はプチギフトを用意するなど、お見送りの準備をします。
6.ゲストお見送り
披露宴の場合は、両家の両親も一緒にお見送りするのが一般的です。
しかし、家族婚では新郎新婦がゲスト全員をもてなすスタイルが多いため、ふたりでお見送りしてもかまいません。
人数も少ないので、一人ひとりに改めて感謝を伝えお祝いの言葉を受け取りながら、ゆっくりとお見送りができます。
フォトウエディングの流れ
家族婚でフォトウエディングを行う場合、家族は途中合流でもかまいません。
新郎新婦の支度に時間がかかるため、撮影スタートに合わせて来てもらうと待たせずに済みます。
- 新郎新婦の支度
- 新郎新婦の撮影
- 家族との撮影
- 着替え
- 写真選び
撮影の合間や終了後は、自分たちのスマホやカメラで写真を撮っても大丈夫です。
プロの写真とは違うオフショットも、よい思い出になりますよ。
フォトウエディングについて詳しく知りたい方はこちらの記事を参考にしてみてください。
URL: https://www.kekkonshikijoerabikata.com/8111/
まとめ:家族婚でもしっかりと流れを作ろう
家族婚は、家族やごく親しい友人と近い距離で結婚式を行えるのが魅力です。
挙式のみや挙式と会食、フォトウエディングなど、ふたりの希望に合わせた自由なスタイルで行うことができます。
今回は、家族婚のスタイルや流れ、スケジュール例を解説してきました。
家族婚でも流れをきちんと作ることで、より感動的で感謝を伝えられる結婚式ができます。
ふたりらしい演出も交えながら、心に残る家族婚を行いましょう。