結婚式への参加回数を重ねるにつれ、次はああしよう、こうしようと反省をすることがあるでしょう。せっかくのお祝いの場ですから、気持ちよく過ごしたいところです。
本記事は結婚式に参加した後に気付く「ああすれば良かった」を、元ウエディングプランナーの目線で解説しています。1回参加しただけでは分からなかった細かなマナーや気遣いを知ることで、より結婚式を楽しめるのではないでしょうか。
基本的なマナーを抑えていることで自信を持って式にも参列できます。せっかく招待されたのですから、細かなところにも気を配ってめいいっぱい楽しみましょう。
招待に関するマナー
結婚式は招待から始まります。招待されて嬉しい気持ち、心からお祝いする気持ちをお二人に伝えられれば大丈夫です。
何度も経験していれば、自然とどう返せば新郎新婦様が喜ぶか分かるようになってくるでしょう。
基本マナーとプラスαで気に掛けられるとよいポイントを紹介しますので参考にしてみてください。
●事前の声掛け時に気にしたいポイント
招待状を受け取る前に、結婚報告も兼ねて出席してほしいと新郎新婦様から打診される場合もあります。
お祝いの言葉や楽しみにしていることを伝えるのはもちろんですが、労いの言葉もあると嬉しいでしょう。
特に自身が既に結婚式を経験している場合や、友人が苦労していたのを知っている場合には具体的な話ができます。
脅す必要はありません。手伝えることがありそうであれば協力するという姿勢を見せれば、新郎新婦様も頼み事がしやすいです。
●招待状を返信するときの心遣い
正式な招待状が届いたらすぐに出席の返事を出します。欠席の場合は1週間ほど間を開けてから返信しましょう。
書き方やマナーについての詳細は以下の記事を参考にしてみてください。間違いが多いのは御芳名の「御芳」を消し忘れてしまうことです。
URL: https://www.kekkonshikijoerabikata.com/6631/
親しい間柄であれば返信ハガキをデコレーションして投函する方もいます。その際の注意点は、こだわりすぎて返信が遅れないようにすることです。また、宛先が親御様になっている場合も先に目にするのが親御様になるので注意しましょう。
新郎新婦様にはすぐに返事することが基本なので、時間がかかりそうであれば先に他の手段で連絡してもかまいません。その後、返信ハガキを出すことを忘れないようにしてくださいね。
参加準備についてのマナー
事前準備で気を付けたいのは、やはり服装とご祝儀の準備です。ただ、最近はカジュアルな結婚式も増えておりマナーが緩くなってきています。
他人を見て真似するのではなく、基本を知った上で外していくというスタンスがおすすめです。迷うようであればきっちりと用意しましょう。
●ご祝儀の準備マナーと欠席するときの連絡
時間に余裕のあるうちに準備を始めると、心のこもったご祝儀を用意できます。友人宛であれば、カジュアルでおしゃれなご祝儀袋でも大丈夫です。
他のゲストがおしゃれなご祝儀袋を持ってきているのを見たことがあるかもしれません。親しい間柄であれば、ぜひ受け取る新郎新婦様を思い浮かべてピッタリのご祝儀袋を探してみてください。
ご祝儀の用意について、詳しくは以下の記事が参考になります。婚礼用ではないご祝儀袋を選んでしまうと失礼に当たるので、気を付けてください。
URL: https://www.kekkonshikijoerabikata.com/6540/
出席の連絡をした後に欠席となってしまった場合は、当日までの残り日数によって対応を変えましょう。
当日のみ新郎新婦様より先に会場に連絡してください。お二人にはメールを入れておき、後日直接会いに行くのがおすすめです。
直接会えない場合や、欠席時のマナーについて詳しくは以下の記事を参照してみてください。当日に気持ちを伝える方法についても紹介しています。
URL: https://www.kekkonshikijoerabikata.com/6528/
●当日の服装と持ち物の注意点
当日の服装は準礼装が基本です。特にドレスコードなどなければ、結婚式のマナーに合わせて用意したセミアフタヌーンドレスやカクテルドレスで参列しましょう。
昼のパーティーは控えめに、夜のパーティーは華やかに着飾るのが基本です。その他基本的な結婚式のマナーについては以下の記事で紹介しています。
URL: https://www.kekkonshikijoerabikata.com/6673/
ドレスアップの際に気を付けたいのが、ショールやボレロの色です。白っぽい色だとイスに座った時に、白いドレスを着ているように見えることがあります。
目で見るとそうではなくても、写真映りでは白に見えることも多いです。後から後悔するパターンが多いので、濃い色の上着をおすすめします。
また、ドレスは意外と寒いので、屋外での演出がある場合は防寒対策をしっかりしましょう。
男性の場合はディレクターズスーツやブラックスーツが基本です。ビジネススーツとは違う、華やかな場に相応しい格好をしましょう。詳しくは以下の記事が参考になります。
URL: https://www.kekkonshikijoerabikata.com/6687/
持ち物は最小限になるように厳選してください。男性は手ぶら、女性はパーティーバッグのみで会場へ入ります。
パーティーバッグのチェーンが細かいとレースに引っ掛かりやすいので、なるべく手に持ち肩にかけないことがおすすめです。また、ヒールに慣れていても替えの靴を持っていくと足への負担を減らせます。
持ち物についての参考記事はこちらです。前日に持ち物をチェックし、忘れ物がないようにしたいですね。
URL: https://www.kekkonshikijoerabikata.com/5304/
当日を楽しむためのマナー
ゲストにとっても楽しみな結婚式ですから、当日を思い返す時に後悔がないように事前にマナーをマスターしておきましょう。
一番の目玉は新郎新婦様との交流です。一言も話せなかったという事態にならないためには、自分から動くことも必要になります。
お互いに良い思い出が残るように、気配りができるとよいでしょう。
●受付時に気を付けたいこと
会場へは早めに着いておくのが基本です。お支度中の新郎新婦様が見えてしまうというハプニングは考えられますが、早すぎて損ということはありません。
早めに受付を済ませると、以下のメリットがあります。
- ウェルカムスペースをじっくり鑑賞できる
- ウェルカムドリンクを楽しめる
- 久々に会う友人と話に花を咲かせられる
- 一言メッセージなどを丁寧に書ける
- プロフィールなどをじっくり読める
- 後から来る同じテーブルの人に余裕を持って話しかけられる
また大抵の場合、受付係は新郎新婦様の友人が務めますが、受付で話し込まないようにしましょう。
受付では芳名帳を記入したり、メッセージを書いたりと忙しいこともあります。混雑してきたらなるべく早く移動するように心がけると、受付が時間通りに終えられるでしょう。
受付でははっきりと名乗ること、ご祝儀を自分から渡すことを意識すれば大丈夫です。
●遅刻したときの対応
当日遅刻してしまう時は早めに連絡しましょう。その際、新郎新婦様に連絡してもお支度中のため気付けない場合がほとんどです。
会場の連絡先が招待状に記載されているはずなので、そちらに連絡します。親しい友人も参加していれば併せて伝えておけるとよいでしょう。急きょ欠席する場合も同様です。
新郎新婦様には、当日か後日改めて謝罪の機会を設けることをおすすめします。お二人にとって一生に一度のパーティーですから、大袈裟なくらい丁寧な対応でちょうどいいくらいなのです。
●食事に関する配慮
音を立てない、カトラリーは外側から使うといった基本マナーを抑えて、食事を楽しみましょう。
また、気を付けたいのが食事のペースです。テーブル内で食べるスピードを同じくらいにしてください。遅すぎても早すぎても配膳が難しくなります。
同じくらいのスピードで食べることにより、同じテーブルのメンバーでメインテーブルへ行きやすくなるため、是非意識してみてほしいポイントです。
また、メニューにスイーツブッフェやセルフ式のウェディングケーキが含まれている場合は早めに行くのがよいでしょう。
コースの料理と違い全員分が用意されているわけではないからです。全体の人数の8割分などになっている場合もあり、なくなってしまうこともあります。
スイーツに興味がない場合は新郎新婦様とのシャッターチャンスですので、メインテーブルへ向かいましょう。
●新郎新婦様との交流についての気配り
当日に関する後悔で多いのが、新郎新婦様との時間が取れなかったというものです。お二人から全員と交流する時間を取るのは難しく、ゲストから動かないと多くの時間は取れません。
乾杯の後すぐに歓談時間となった場合は、メインテーブルへ一番のりを目指す勢いで新郎新婦様のもとへ行きましょう。まれに誰もいない空白の時間が生まれるパーティーがありますが、とてももったいないです。
遠慮しているうちに時間はなくなっていきますので、積極的に話しかけに行きましょう。特に新婦様は高いヒールを履いていることもあり、席に座ったまま交流できる方が助かります。
写真もたくさん撮ってください。カメラマンがいても、スマートフォンのインカメラで自撮りしましょう。その瞬間もカメラマンはシャッターを切ります。
正面からの写真はカメラマンに任せて大丈夫です。カメラマンには撮れない、友人だからこそ撮れる写真があります。
新郎新婦様に暇な時間ができてしまうと、後からもっと交流すればよかったとお二人が後悔してしまうことも多いです。誰もいなそうであれば再度話しかけに行ってみましょう。ただ、食事中の場合は少し様子を見るのがおすすめです。
注意点としては、長時間お二人を拘束しないことが挙げられます。ゲストの参加人数にもよりますが、長話はせず次のゲストに順番を譲りましょう。
また、次の進行プログラムに移りそうな時も早めに移動したいところです。マイクを持った会場のスタッフがやたらと近くに立っていたら、次のプログラムに移りたい合図かもしれません。
結婚式が終わった後の行動
結婚式が終わればお二人との関わりがなくなるわけではありません。お二人にとっては始まりであり、これからも関係を続けるのであれば結婚式の後にも気を配りましょう。
披露宴後に二次会にも参加する場合や、後にメッセージを送る時に気を付けたいポイントを紹介します。
●二次会にも参加するときのポイント
披露宴から続けて二次会にも参加するときは、軽いイメージチェンジがおすすめです。アクセサリーを変えたり、ヘアスタイルを一部変えるだけでも印象が違います。
二次会の会場が狭い飲食店である場合は、駅のロッカーに引出物などを預けてしまうのも手の一つです。料金と手間はありますが、他のゲストとの取り違えやスペースの圧迫といった問題を解決できます。
二次会をカジュアルなパーティーとして位置づけている場合、ウェルカムボードなどの運搬を任されることもあるでしょう。頼まれたら引き受けてもらえるとお二人も助かります。
●結婚式が終わったらしたいこと
結婚式が終わったら、お祝いのメッセージとともに写真を共有しましょう。早いうちがおすすめです。
印象に残ったシーンなど加えると他のゲストからのメッセージに埋もれにくいでしょう。新居に伺う予定も立てれば今後の付き合いも長いものになるのではないでしょうか。
お二人と最高の1日を過ごすために
結婚式にまつわるマナーや気を付けたいポイントについて紹介しました。基本のマナーも抑えつつ、プラスαで心遣いができるとよいですね。
一大パーティーなので後から反省点が見つかることも多いですが、本記事を読んで予め備えた上で当日に臨んでもらえれば幸いです。
お二人とともに後から後悔のない時間を過ごせることを祈っています。